mixi envy、あなどれないEchoo!と.node
nobilog2には、1つのエントリーに関係ない2つの話題が入っていることが多い。
そんなエントリーを書いていると人のBLOGにトラックバックを送るのにも抵抗があるし、コメントをつける人も困惑してしまうのではないかと反省している。
だが、実はそうするのにはこんな背景があるのだ。
nobilog2にはパブリックなメディアとしての側面とパーソナルな日記の側面の両方が混在している。
内輪ネタも書きたいのだ。
でも、nobilog2もある程度のトラフィックがでてきてしまったので、あまり内輪ネタを書くのには内心ちょっと抵抗がある。 そんな心理が記事内容(トップページに表示される部分)には関連のある一般向けの話題を書いておいて「more(本文、続き)」に内輪向けのネタを潜ませるという困った書き方を生み出してしまった。
なんか、久々の長文エントリーになりそうなので、ここから見出しを立てよう
■公 vs 私
昨年末、あのJOI ITO氏ですら大勢の人がBLOGを読むのを意識して書き方が変わったと書いていた。
自分もずっと同じようとは感じていて、nobilog2でも、かなり初期の頃から頭の中の想定読者にあわせて、語尾が「です、ます」調になったり、「だ、である」調になったり、友人に同意を求める文体になっていたりしている。
既存媒体などでは、こういう表記の雑然さを受け入れられないところがあるかもしれない。しかし、BLOGなどのWeb媒体によっていろいろな情報に接し、さらに自分からも情報を発信するようになってきたことで、ここ数年で読者側のメディアリテラシーも急速にあがっているのを感じる。
書き手側の心情とか、書いているときの背景とかが読み取れる読者が増えているように感じる(もちろん、メディアリテラシーは一様ではなく、まだ発展段階の人も同様に同じBLOGを読み、コメントを書くわけだが...)
とはいえ、ちょっとさらすのには抵抗がある内輪のネタもある。
■mixi & six apartへの要望
mixiを始めた時、日記機能を使うか、それともRSSを登録するか悩んだ(それ以前に私がmixiを始めた時に日記機能ってあったのだろうか?)。
でも、あまりたくさんのBLOGを書くのは大変だろうという理由で日記ではなく、RSSを登録してしまった。
日記サービスが始まったときからmixiの友達だけしかみれない日記っていいよなぁと少し思いこれまでも雑誌記事にmixi運営者の意向に沿っているかどうかは別としてそう書いてきた。
そして、8月のBlogディナーで、その考えが正しかったのを確信した。
実は私の左側に座っていた方たちの間でmixiの強みとして友達だけが読める日記が挙られていたのだ。さらにその後、ダメ押しをするように右側に座っていた別の方達がまったく同じことを言っていた。
とはいえ、やはりBlogとmixi日記という2つの別のシステムを排他的に利用するのもちょっと抵抗がある。
今後、MovableType/TypePadに友達しか見れないエントリーを投稿する機能がつくか、mixiでmixi日記とBLOGのRSSの両方を表示してくれれば理想的なのにと思い始めている。
■あなどれないEchoo!
ちなみにこのあたりの日記機能は後発だけあってゆびとまが運営するEchoo!の機能が充実している。mixiの日記はどうやってもmixi内だけでしか公開できないが、Echoo!の日記機能、エコログは世界中どこからでもみれるBLOGとしても使うことができ、トラックバックを受け付けることもできる。さらに他にBLOGを持っていればそのRSSを登録してそれを表示させることもできる。つまり、Echoo!の友達だけが読める非公開日記にしておき、そこに一般公開中のBLOGのRSSを融合できるのだ(まだその機能は試していないけれど)。
■海外にも広がり始めたBLOG内蔵型SN
SNが元々、ブロガーを中心に広まってきたことを考えると、BLOGとSNの融合は実に自然なこと。でも、Orkutはこうした機能にそれほど積極的に取り組んでこず、結局、その人のパーソナリティーを知るのはプロフィール頼りという側面があった。
それに加えて、日本語が使えないと言うことがあり、初夏にOrkutからGree、mixiへ大民族移動があったわけだが、これによるマイナス点はこれらの和製SNが日本のユーザーだけを対象にしていること。
今年はじめのOrkutブームの背景には、国境を越えて海外の友達をつくれるというメリットもあったはず。
この問題を払拭してくれそうなのが、Orkutで知り合った関さんにお誘いいただいた.nodeだ。
英語主体だが(メニューはフランス語にも切り替えできる)。RSSを取り込みやBLOG作成機能も用意されている。文字コードはUTF-8で日本語もOK(ただし、まだ日本人参加者は少ないので、来週くらいから興味がありそうな人を少しづつ招待し始めます)。
■SNの成長パターン
しかし、今年、前半のソーシャルネットワークは凄かった。
「そんなのに入って何をするの?」と懐疑的だった人でも、いつの間にか会員になって毎日のように日記を更新している人も少なくない。
主な取引先のアスキーでは、3月頃からOrkut参加者がどんどんと増え、月刊アスキー5月号で私がソーシャルネットワークの単発を書いたのをきっかけに、月刊アスキーの編集者が続々とmixiにハマっていった。それとほぼ時を同じくしてfotolog系の人達とMACPOWER誌のデザイナーがmixiにハマり始める。
その後、初夏になると、SNに対して懐疑的な風潮が強かった編集者の中にmixiにハマり出す人が出てくる。ほぼ同じ頃週刊アスキー編集部の人が続々とmixiに参加。
じわじわと広まっていくパターンをみていると、昔、コンピューターシミュレーションの基本としてよくデモプログラムなどで使われた「ライフゲーム」(別にゲームではない)を見ているようでおもしろかった。
ちなみにアスキー以外でも、最近、mixi上の知り合いが急速に増えているが、とくに増えたと感じるのは、やはりMacコミュニティーが続々と参加をしたからだろう。
Orkutの時もそうだたが、Macお宝鑑定団のDANBOさんらMacコミュニティーの著名人の影響力、連携力はすごいものがある。
mixiはSafariでレイアウトが崩れてしまうGree.jpよりも、Macユーザーに向いている(実はEchoo!も)と、これまでにも書いてきたが、やはり、それがMacコミュニティーにも受け入れられたのではなかろうか。ちなみにmixiのMac対応はko boさんという広報の方がiBookユーザーであることも大きく影響している。Ko boさんにはそのうちMac系の集まりにも来ていただくべきかも(笑)。
ちなみにOrkutで日本人ユーザーを一気に増やした立役者は今は獄中日記を綴っている(やるなぁ...さすが!)KNN 神田さんだろう。誘った数日後には既に友達数が抜かれてしまい、その後も、Joi Itoに追いつき追い越せの勢いで増え続けていったのを覚えている(当時、Orkutは友達数のランキングを掲載していたが、ダントツ1位のJoi Itoさんに加え、神田さんとItojunさんもランクインしていた。人数的にみたらぜんぜん少ないのにベスト10に3人!)。
ということで、.nodeも、これらの方をうまく取り込めれば一気に伸び始めるかも。
P.S.私も今はmixiがメインだが、実は最近、Gree.jpも気に入っている。八方美人と言うのもあるかもしれないが、Living with art?のasakartさんとも話していて思ったのだけれど、mixiはどちらかというとwetな関係が主体、それに対してGree.jpにはドライでちょっと距離を置いた関係の良さがある。もっとも、Gree.jpって最初のうちは人を誘った時点でその人の紹介文を書くのが半ば強制的で、安易には誘えない分、新しい友達を深くいろんな側面から見れるというのが良さだったんだけれど、グループとかリコメンドを入れたあたりから、Gree.jpもかなり変わってきたと思うし、このドライ感というか、それほどベタベタしない清涼感がちょっといいと思うときがある。ついでにGree.jpでもう1つのキラーとなっているのが、今日からしっかりnobilog2にも追加させてもらったGree FriendRoll機能。ソーシャルネットワークと連動したFriendRollってものすごくツボを抑えていると思う。
なお、nobilog2のその他のSocial Networkに関する過去記事はぜひ下のSocial Networkカテゴリーリンクから読んでみて下さい
8月 12, 2004 ウェブログ・ココログ関連Social Network | Permalink
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コメント
そーなのかー。SNSのよさがまったくわからないのは、やはりワシだけなのかー(妙に実感)。
mixiとgreeのwet感?については、nobiさんとまったく逆の意見を各所で読んだことがあるのですが、それは自分が属しているグループの種類によるのかもしれませんね。
個人的には、ウチワだけの日記がWet感を増大させているような気がするのですが……(だからmixiよりはorkutの方が気楽に、欲しい情報をゲットできる)
少し前にSNSがこんなにウケる理由がわからないという内容のエントリーをしました。ネットという特殊なコミュニティで別に友達作ろうとは思わないという旨。
そこにいただいたいくつかのコメントに、新しく友達を作ろう!というよりは、既存の友達との親交を深める、クローズドな使い方をしているというものがありました。少し納得。
でも、クローズドなコミュニティならなにもSNSを利用しなくてもいいじゃん と思うあたりが時代についていけないところなんでしょうね>自分
グループ化というか徒党を組むのが苦手なだけなんだけどなぁ。と、そういうヒトもいるわけで :)
まぁ、だからニッポン脱出したのかもしれませんね>自分
投稿: yum | 2004.08.13 08:34
ノれないワタシ読みました。
ちなみに俺もSNSは基本的にリアルに知っている人がメインです(といっても、リクエスト来るとどんどん追加しちゃうけれど)。
俺もソーシャルネットワークで日々、誰かと交流というほどまでに盛り上がっているわけではない。
それよりもむしろ迷惑メールが多過ぎて、使い物にならなくなった電子メールの代替ツールとしてメッセージを交換したり、飲み会とかの予定をコミュニティーを使って交換したりとか、友達開拓よりも既存の友達とのコミュニケーションが主な用途。
身内ネタを書きたいのも、その身内が5〜6人いる場合、その1人1人に同じ話をするのが面倒だから。
でも、BLOGにその身内ネタを書くとなると、自分はどうでもいいけれど、相手によって名前を伏せた方がいいのかとか、伏せなくてもいいのかとか余計なことに気を使って身内に語りかけるモードで書けないから。ただ、それだけ。
俺が最近、Greeが好きなのは、俺がまだGreeではそれほど友達がいないからかも。
mixi.jpの友達も20人を超えたくらいから頭の処理能力を超えちゃっていて、mixiで一番便利だと思っていた「コミュニティーニュース」サービス(電子メール)も最近は読まずにそのままフォルダに仕分けしてしまっている。その点、Greeだと、これまでそれほど積極的に参加していなかったおかげで、友達数がまだ処理可能な人数に収まっている。
最近、驚くのがSNSとかで写真をみていたりして、初対面の人でも、初対面じゃない気がすること。
この間も取材先であったerinaさん
http://erina.exblog.jp/43853
「はじめまして」とは言ってみたけれど、なんか見た気がしてならなかった。あとでよく考えてみたらorkutやmixiでよく顔を見かけていた。なんだ、かんだいって接点が多かったから最終的にリアルでもつながったのか?six degreeの仮説を信じたくなるできごとでした。
投稿: nobi(林 信行) | 2004.08.13 08:58
要するにSNはおもしろいよりも便利と言うことか?
ただ、きっとこれは友達の数によって変わっていく気がする。
最初は本当に親しい友達数人だけなので、内輪の日記交換みたいな楽しみがある。
でも、どこかに「公(Public)」を意識し始める人数のしきい値があって、そこをヒットしたところから「おもしろさ < 面倒臭さ、便利さ」になってくるのだと思う。
投稿: nobi(林 信行) | 2004.08.13 09:03
そーですねぇ。たぶん、会ったことのない人(ネットでは知っていても)からお友達になりましょうという通知が来て、それを断れない時点で「Public」を感じてしまうのかもしれません(私の場合)。
ちょっと関係ないのですが、先日くだらない検索をしていたらヒットしたページが「関心空間」でした。
すんごい久々にログインしちゃいましたよ(笑)
で、(もともとの友達じゃない人々と)「繋がる」という意味だったらこういったオープンな(内容は登録しない人でも閲覧できますよね)「空間」の方が有効な気がしました。検索して情報を拾うこともできるし。サイトデザインもいいですよね。
しかし、実はひとつも「関心」ごとをエントリーしていないので(ダメじゃん)、ロンドン生活情報でもエントリーしようかなぁ……
投稿: yuki | 2004.08.15 07:50
Echoo!のトラブル長引くなぁ。
開始早々これじゃ、商業ベースだと結構致命的。
よほどがんばらないと信頼も回復しないし、
ユーザーも離れちゃうよね。指とまもだけど。
投稿: Kiyotaka | 2004.09.12 17:15
うん、某編集者がEchoo!と指とまの図版が取れずに困っています
投稿: nobi(林 信行) | 2004.09.12 22:53
Echoo! 復活したみたいですね。
投稿: ken1 | 2004.09.13 14:00
nobi-san, bonjour. Ca va bien? 14日にMAMC nightあります、ご都合よろしければぜひ! ご紹介いただいていたのに気がつくまで時間がかかりました ごめんなさい そして、mixiはSNまめでない私はなかなか使用できずgree一本になっている今日この頃です ヴァーチャルフレンズがリアルになる、ということが増え、不思議な世界だと素直に関心しています すごいですよねぇ(greeナイト行きたかった!)
投稿: asakart | 2004.09.13 15:52