あのジャック・バウアーのオフィスの会社が日本に進出!
Web 2.0ブームで「ロングテール」という言葉に注目が集まったが、私は一方で「ロングラン」という現象にも注目していいと思う。
ブログを書いていると、書いた直後だけアクセスが来て、その後、ピタっとアクセスが止まる記事と、時間が経ってもコンスタントにアクセスがある記事がある。後者がロングランだ。
これが書籍や本屋といった旧メディアだと、棚スペースの関係で、よほどのベストセラーでないとロングランといえども在庫を保てないが、Webの記事なら、ドメインを維持し続ける限り、いつまでも記事をとっておくことができる。
前置きが長くなったけれど、このnobilog2で、ロングランになっている記事の一つがこちら:
ジャック・バウアーのオフィスに行ってきました
アメリカの携帯電話業界で、おそらく一番、トンガッテいる会社、Amp'd Mobile社を訪問したときに書いた記事だ。
同社のオフィスには、なんとあのドラマ「24」のシーズン1で、主人公のジャック・バウアーが使っていたオフィスがある(同社の会議室として使われている。詳しくは上の記事を参照)。
Amp'd Mobileは20代後半から30代中頃くらいまでの、若い大人にターゲットを絞ったモバイルエンターテイメントを提供する会社。やや悪ノリ感と毒のあるテイストのコンテンツが多い。
広告からして、こういうノリ:
黒いどこかSF映画的な操作画面が特徴で、米国ではこの操作画面にあわせた黒い携帯電話を発売。
中継車やハリウッドに用意された音楽番組収録用のスタジオまで、すべてこの黒の世界感で統一していて、とにかくカッコいい。
一度、創業者にラスベガスで開かれたVIPパーティーに呼んでもらったけれど、それも凄かった。
Venetian Hotelの中に隠れ家っぽいアジアン・テイストのレストランがあるのだけれど、その隠れフロアを貸し切り。有名人とかも集めた悪い大人向け、ちょっとエロティックな雰囲気のパーティーで、これまた「いかにもAmp'd」。
さらに最高だったのが、昨年末送られてきたクリスマスカード。
「Amp'dがクリスマスカードなんて、らしくないなぁ...」と思っていたのも束の間。
カードのそこかしこに、ビキニ姿の女性とか、スポーツカーとかフローズン・マルガリータとかのシールがいっぱい貼ってあって、
「どうぞ、このシールを使って、他の人から送られてきた退屈なクリスマスカードで遊んでやってください」みたいな文面(引っ越しで、行方不明)。
Amp'dは、とにかく、こういう会社だ。
そのAmp'd Mobileから、先週いきなり日本語のプレスリリースが送られてきてビックリした。
なんと、ついに日本進出を果たしたようだ!
(ツレないなぁ、早く教えてくれればいいのに。と、いいつつベンチャーだけに立ち上げ時はかなりドタバタしていたのだろうと想像)。
auの携帯電話で、Amp'd Mobileオリジナルの毒の聞いたアニメーション(ブッシュ大統領そっくりの子供、Lil' Bushを主人公にしたLil' Bushが有名。サウスパークとかが好きな人は気に入るはず)とか、FOX SPORTSのスポーツコンテンツ、着うたフルでの洋楽コンテンツとかが楽しめる!
サービスは、「EZトップメニュー」から「カテゴリで探す」を選んだ後:
「アンプド・MUSICフル 」は:着うたフル > ロック・洋楽
「アンプド・MUSIC : 着うた」は ロック・洋楽
「アンプド・エンターテインメント」は: 音楽・映画・芸能 > 映画情報
「アンプド・ライフスタイルは」待受・画像・キャラクター > 総合
「アンプド・スポーツ 」は スポーツ・レジャー > 総合
といった具合に選ぶ。実際にやってみたら「アンプド」が半角カタカナで、ちょっとわかりづらかった。一般の日本人にはわかりにくいかもしれないけれど「Amp'd(Amplifiedの略)」にして欲しいなぁ。
で、試しに選んでみたら、あのAmp'dの憧れのかっこいい操作画面が、自分のau携帯に現れてちょっと感動した。
私が持っているカシオ製W41CAのブラックだと、端末の雰囲気にピッタリかも!
ただ、いくつか気になるところがあったので、Amp'dの人に聞いてみた。
まずは映像の画質について聞いてみた。今のメニューだとプレビューの画像が汚くて、字幕もあまり読めない。
Amp'dの人によれば、これはauのサービスの仕様だかで(うろ覚え)、プレビュー映像はQCIFというかなり低い解像度で提供しなければならないのだという。実際の映像はもっときれいなようだ。
とりあえず、細かいことは後で聞くとして、もう1つこのブログ記事用に、日本のオフィスはどこなのかきいて見たところ、元Google Japanがあった場所だとか...
うーん、やっぱりAmp'd Mobile。普通では終わらなくておもしろそう。
日本での展開は、まだこれからが本番みたいなので、応援していきたい。
ちなみにAmp'd Mobileは昨年のBREW Award受賞者。関連記事がこちらにあるので、ぜひ!
BREW Award、日本から受賞した3コンテンツとは?
P.S.しかし、Amp'd Mobile、Bushネタ多いなぁ(笑)
3月 21, 2007 | Permalink
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コメント
ジャック・バウアー!?
ってきり,ドラマ「24 -TWENTY FOUR」でキーファー・サザーランドの演じるバウアーのことかと思ってしまいました!
日本の携帯市場にも,Amp'd Mobile社ようなパワーが必要かもしれませんね.日本進出,これからが楽しみです.
投稿: coconut | 2007.03.21 12:26
coconutさん、ドラマ「24」のジャック・バウアーです。
テロで爆破される前の24シーズン1でのジャック・バウアーのオフィスは、現在、このAmp'd Mobile社の会議室になっています。
詳しくはこちらの記事を...
http://nobi.cocolog-nifty.com/nobilog2/2006/01/post_57aa.html
投稿: nobi | 2007.03.21 14:08
携帯会社のことだとばかり思っていました!
あのオフィスをAmp'd Mobile社が使ってるんですね!
クール!!階段付きのガラス張りの部屋で思い出しました.
投稿: coconut | 2007.03.21 16:39
本題とはまったく関係ないんですけど,macdevcenter.comで紹介されていたので,こちらへのコメントという形で紹介させていただきます。
http://www.macdevcenter.com/pub/a/mac/2007/03/13/a-chat-with-nobi.html
投稿: たまちゃん | 2007.03.22 23:04
たまちゃんさん、おしらせありがとうございます。
そうなんです。1月にされたインタビューが、最近になってようやく掲載されました。
まあ、内容はアメリカ人に日本の状況を伝える、というものなのであえて日本語のブログでは紹介の必要ないかなと思って触れていませんでした(笑)
投稿: nobi | 2007.03.23 23:34
この「Myth of Innovation」、Mac Fan最新号の書評ページで知ったのですが、日本語訳が出たんですね。
「イノベーションの神話」というタイトルだそうです。なかなか、眠れないので、AppleScriptで簡単に(ちょっと雑に)モンテカルロ方で円周率を求めるスクリプトを書いてみました。set 見た目のデザインがかっこいい携帯電話は日本にもいくつかあります。
でも、デザインされているのは、せいぜい外装とメニュー画面、着信音くらいまででしょう。コンテンツを見ているうちにボロが出て、ちょっとシラケてしまうことも多いはずです。
これに対して、Amp'd Mobileは、すべてのユーザー体験を徹底してクールに演出しきっています。
携帯電話を手にしたとたん、その手からAmp'd Worldなる世界が広がり始めて、その世界の文化を反映した映像や音楽を、その世界の流儀で楽しめるーーとこんな感じでしょうか。
携帯電話そのものの外観もクールなら、秀逸なインターフェースもクール(Webページで動きを確認してみてください。このMac OS Xみたいな画面が、携帯電話で本当に動くんです!)。
さらに配信するコンテンツもクールなものだけに限定しています。
クールでないコンテンツ、Amp'dの世界観にあわないコンテンツは、コンテンツ提供社がどんなにお願いしても、お断りしているそうです。
それでもMTV(出資社の1つ)をはじめとするさまざまなコンテンツ提供社が、次々とExclus nang mui o dau dep an toan iveのコンテンツの提供もはじめています。
社内にはオリジナル番組を制作し、ライブ配信するためのスタジオも製作中です。
Amp'd Mobileのサービスは、まだ12月にスタートしたばかり。しかも、インターネットのみで端 dia chi nang mui o tphcm 末を販売してい nâng mũi cho nam giới るテスト的段階です。
実はこのサービス・インに先駆けて米国で放送されたティーザー広告も、かなりエッジな内容でした:
ホテルのベッドの上で死にかけている老人とその上にまたがる dia chi nang mui uy tin 半裸の女性。どうみても情事の風景。
女性が「議員!議員!死なないで!死なないで!」と叫んでいる。すると、そこに「Amp'd Mobileがまもなく始まるから死なないで」というコピーが現れるというもの。
a to (display dialog "何個の点を打ちますか?" default answer "1")いろいろな人の dia chi nang mui o sai gon 情報が集まってきて、そこ dia chi nang mui dang tin cay からビジョンが形成されるって、こういうことじゃないかと感じたのだ(よりたくさんの人の意見/写真を集めた方が、ディテール部分まで考慮/写されているか可能性が高い)。 で、この際に重要なのが、均質な人を増やすのではなくって、やっぱり、多様な人々を増やしていくこと。 そこで伊藤穣一 dia chi nang mui uy tin o sai gon さんもよく紹介しているScott E. Pageの「the Difference」を紹介。
投稿: terry | 2016.04.06 17:29