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2007.12.31

2007年を振り返る

またしても前回更新から時間が空いてしまい、気がつくと大晦日。

実は来春の発刊を目指して再び本の執筆をしているのだが、それと並行していくつかWebの記事も書いているので、時間がいくらあっても足りない。

2008年は仕事の数を絞ってwork-life balanceをよくしないと...と2008年の抱負を書こうと思ったけれど、その話は年明け最初の記事に譲って、こちらの2007年最後の記事では、今年1年を振り返ってみたいと思う。

Sunset in Hayama (@Denny's)
(今年、最後から2日目=大晦日前日の夕陽@葉山)

今年(そしておそらく来年の前半)は、これから先5年〜10年くらいの中心的議題が次々と登場した年だと思う。

まずは大局的なところから:

1.環境問題:

 記録的猛暑に見回れようとも、世界最大規模のハリケーンが世界を襲おうと「二酸化炭素と温暖化の関連性は科学的に証明されていない」といった声をあげる人もいるが、そういう人達は、「関係ないから何もやらなくていいんだ」という意見なんだろうか。
 「関係ない」からといって、これまでの消費社会、消費文明を続けていくったら、もしかしたら今は無視できている別のところにも、そのうち大きな歪みが現れてくるように思えてならない。

 今年、この環境問題について、私ができた小さな小さな貢献のいくつかを紹介しよう(貢献というにはあまりにも小さいレベルだけれど)。

 まず、いろいろな場所で、応援しているNGO「Think the Earth」について話してきたこと、それから応援している電気自動車「Eliica」について紹介してきた。
Eliica

 環境関連の取材は、まだまだ数が少ないが、意外だったのが夏に参加したFoo Campで、結構、みんな環境関連の話題について話し合っていたこと。実はFoo Camp初日にRechargeIT.orgというCO2削減のイニシアチブを始めている。

FOO CAMP

今年、書いた環境問題に絡んだ記事で今、思い出せるものは...

ネットに衝撃を与えた「インパクト・ゼロ」な生き方
地球意識を芽生えさせるソフトたち
地球×アート×IT


2.資本主義とグローバリズムによる歪み

これまでにも「格差社会」の問題が指摘されていたが、今年はNHKスペシャル「ワーキング・プア」や「〜難民」といったニュースが取り沙汰。もはや「無視できない問題」を通り越して、「切羽詰まった問題」になりつつある。
 フリードマンの「フラット化する世界 」が、これからの世界の怖い一面を紹介する一方で、フロリダの「クリエイティブ・クラスの世紀」など希望を与えてくれる本もある。
 BRICsを含む発展途上国が、発展した国になっていく中、日本を含むこれまで先進国と言われていた国々(やその国の人々)は、道をあけて、次のステージにいかなければならない。
 例えばモノヅクリ1つをとっても、上位のレベルのクリエイティブな作業に移行していかなければならない気がする。ただ、そうしたトランジションが雇用率や平均所得を維持したまま行なうにはどうしたらいいのかは、これからの日本の(そしてその他の先進国の)課題かな。
 私は、こっち方面はまだまだ弱く、取材も足りていないが、今年書いた、関係ありそうな記事はこのあたりか...

「Mac for クリエイティブ・クラス」宣言


3.産声をあげた新しいプラッフォトーム:

今年、1番の話題と言えば、やはりiPhoneだろう。同製品は、パソコンに変わる、1人1台、いつでもどこへでも持ち歩く、パーソナルで、使い勝手がよく、パソコン並みの性能を備えたデバイス=新時代のケータイというプラットフォームが誕生するきっかけをつくった製品だ。

 もちろん、1社だけですべてをつくることはできないが、アップルには、ちゃんと水面下で手を結んだよきライバル、Google社のAndroidがある。

 この2つが切磋琢磨しながら、パソコンでおかした失敗を、もう1度、やり直して、新しいパーソナルかつユビキタスな情報機器の新秩序をつくりだそうとしている。

 本件についての記事は、日経BP刊の「iPhoneショック
ウェブブラウザー戦線異状あり──2008年、「Safari/WebKit」が大ブレイク!?
あたりで記事を書いた。

この「ケータイ」というプラットフォームが2008年以降の社会に与える影響を考えて欲しい。
私はいずれ、これがおサイフやケータイ型テレビという枠を超えて、家の鍵になったり、すべての家電に対応したプログラマブル+遠隔操作対応のコントローラにもなる気がしてならない。

これからは「ケータイ」を握る企業が、家電業界を握る可能性もあるんじゃないだろうか。

家電メーカーにとって、いいケータイを生み出すこと、あるいはいいケータイとパートナーシップを結ぶことは、死活問題になる気がしてならない。

この他にも重要なキーワードはまだまだあるが、大晦日で家のことも済まさないといけないし、年賀状もつくらなければならないので(実はこれから作成する)、ここからは駆け足で...

今年は利用者の数も層も拡大した「ブログ」や「SNS」の存在や意義が見直される年でもあった。
このように数年に1度、見直しが行なわれるのは健全な証拠でいいことだと思うが、それを基盤となるテクノロジー部分にどのように反映するかについては、グローバルな場でディスカッションをした方がいいと思う。Foo Campなどに足を運ぶと、いろいろなブログシステムやSNSをつくっている人達が次世代のブログ、次世代のSNS技術についてカジュアルに話し合っている。その場に日本の人があまりいないのは残念でならない。
 コマーシャル、コマーシャルしたブログ、メッセージ性の強いブログ、どれがいいのか?内容に関係のない汎用プラットフォームであることがブログの魅力であり、その記事の「混沌」さこそがブログの魅力だと思う。
 ジャーナリスティックなブログを真剣に読みたいときもあれば、ただきれいな写真を眺めたいときもある。おもしろいものを発見して、そのブログを通して購入したいときもある。
 ブログは、どの使い方に対しても、今のところ、それなりに大きな効果を持つ。
 今年のベストセラー書の1つ「クチコミの技術」を書いたネタフルのコグレマサトさんやみたいもんのいしたにまさきさんは、「人が欲しくなるもの」を気持ちよく紹介することで、読み手にとっても、紹介されたものにとっても(そしてアフィリエイトなどで報償を得る)書いている側もうれしいwin-win-winの関係をうまく築いている。
 英語学習サイトの「Iknow」も、いしたにさんのこちらの記事で一気に有名になったし、私の著書もいしたにさんやコグレさんのブログ記事のおかげでかなり売れたようだ。

 ただ、アフィリエイトだけのブログや、ただ記事リンクだけのブログもたくさんあるが、そういったものは、これからRSSリーダーとかが発展してくると、どうなのだろうとちょっと疑問に思う。

 リンクや引用に、一言でも自分の感想なりコメントが入っていると、それだけで記事としての価値があがるとおもうので、リンクのみ/引用のみブログを書いている人は、ぜひ試してみて欲しい。

 今年はブログ多様化の年でもあったと思う。いわゆるビデオブログ、vlogも海外では非常に大きくなってきているし、twitter、tumblrといったミニブログも大ブレイクした。
 このミニブログというトレンドについては、私のこちらの記事は結構、ベストなタイミングで紹介できていたんじゃないだろうか。

アルファブロガーを魅了する“ミニブログ”


他に「群衆の叡智」、「予測市場」といった話しもおもしろかったが、これはむしろ来年のトレンドとして新年第1号の記事に譲ることにしよう。


さて、最後に今年を個人レベルで振り返ってみると、
やはり、なんといっても大きいのは年末に単著を2冊出したことだ。

 おかげさまで「iPhoneショック」も「スティーブ・ジョブズ 〜偉大なるクリエイティブ・ディレクターの軌跡」も好調なようで、同書を紹介してくれたブロガーの方々に感謝している。

 またキャスタリア社長の山脇さんと、松村太郎さんにも本を宣伝するこんな場を与えてもらった。興味のある人は、ぜひ聞いてみて欲しい:

nobi-taro podcast

 先日、こうした本の打ち合わせなどに使わせてもらっている六本木ヒルズの会員制ライブラリーに感謝の気持ちも込めて両著を寄贈してきた。
 会員の方で、興味のある方は、ぜひライブラリーで手にしてもらえればと思う。

 この2つ以降、最近、急に書籍の仕事が増えている。
 今年はまた各方面に手を広げすぎ、体が追いつかなくなった年でもあった。

 でも、これにめげず、来年以降も新しいチャレンジをつづけていければと思う。

 最後に今年、nobilog2で書いた個人的お気に入りのエントリーをいくつか...
 本当はアクセス数トップ10を公開すべきなんでしょうが、製品紹介系の記事とかの人気が高いので、ここではそうでないものを中心にお気に入り記事10本を、時系列で並べる:

3月9日「good vibeを広げたい
3月13日「世界というコンテクストでのアイデンティティー
3月28日「ニュースにならないニュースがおもしろい
3月30日「危うきに遊ぶ
5月30日「米国Mac系ライターのもの凄い技
11月11日「SIer 2.0
11月21日「MAKE・ミーツ・学研
11月23日「ダメは誰でも言える。できると言えることこそが大事!
12月1日「好きなアルゴリズム:モンテカルロ法
12月6日「無責任アルバイトは誰の敵か?

今年も最後の最後まで、まとまりのないnobilog2だったが、
実は今年、私の耳にこびり付いて離れない叫び声がある。

それはFoo Camp最終日に、参加者全員が叫んだ「chaos!」という言葉だ。

ティム・オライリー氏が、Foo Campper達に向かって、「これからのFoo Campどうしていったらいい?もっと、ちゃんと組織だてて、オーガナイズされたイベントにするべきか、それとも今のFoo Campのようなカオスのままがいいか?」と聞いたところ、世界から選ばれた精鋭の天才達が皆、口を揃えて「chaos!」と叫んだのだ。

 彼らのエネルギーやバイタリティー、クリエイティビティーは、枠組みを超えて、カオティックにいろいろなものに興味を持つ彼らの性向も関係している気がしてならない。


(上の動画、うまく表示されない場合はこちらで見れます)


これだけ、いろいろな記事にリンクを貼りまくっておいたあげく、さらに自分の記事を紹介するのは恐縮の限りだが、今年最後の仕事を3つばかり紹介しよう。

まずはITmediaの+Dに書いたMac関係の記事
Macを新時代へといざなうOS――「Leopard」が変える未来
以前、MacTopiaに書いた「Leopardは「魔法の鏡」」という記事に内容的に近いが、こちらはPCユーザーも読めるように意識して、少し構成を変えてみた。

 MacTopiaもITmediaも、どちらもそれなりの読者数を抱えるメディアだが、世の中のパソコンユーザーの数は、それをはるかに上回るほど大きい。

 どんなに人気のメディア/ブログでも、リーチできるのは、ポテンシャルリーダーのほんの数%に過ぎない。

 これまでマスメディアは「ダブり感」を意識して避けてきたところが強いが、実はこれからは似た内容を違う味付けにして、他の媒体で紹介する、といったことをもっとしていった方がいいんじゃないだろうか、と思い始めている。
 今回の記事は、今後、そういった意味で、これからの参考にしようと思っている。


 残り2本はascii.jp用に書いたもので、連載の原稿を1回お休みにしてもらう代わりに、かなり長めの記事を書いたところ、どうやら長過ぎたらしくて2分割されてしまった:

日本未発売のレアモノ続出! 林信行お勧めの、忘年会で大ウケした「ガジェット5」

今すぐ入手! 林信行が今年使い倒した「4つの逸品」

 どちらも、最初はnobilog2に書こうと思っていた記事で、ブログ×アフィリエイト向けの記事だが、自分のブログに書いてアフィリエイトを入れまくると、なんかコマーシャルっぽくなりすぎちゃうし、この方が良かったのかも...
 いずれも選りすぐりの逸品ばかりなので、買わないまでも、ぜひ店頭で実物を確認して欲しい。ascii.jpの記事では書き忘れたが、eneloop mobile boosterは、USBポートが2つついているのも大きなポイントだ。
 外出中、mobile boosterとMacBookがあると、EM-ONEとiPhone、携帯電話2台を同時に充電できる。


 それでは皆さん、2007年中はお世話になりました。
 
 よいお年を!

12月 31, 2007 About Myself, opinion | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.12.19

日本進出に向け前進のiPhone、その秘策とは..!?

本日、一番の話題と言えばやはりこれ:
Reuters(via CNet Japan): アップル、「iPhone」日本投入でドコモとソフトバンクと交渉

朝、auケータイに表示されるEZニュースフラッシュを見た家族に「iPhoneはドコモと組むことになったみたいね」と言われて、慌てて起きて上のニュースを確認しました。

 これは本格的な交渉が始まったということでしょうか。
いずれにしても、上の2社に加えて、auも非公式には話をしている(メールや電話での連絡?)という話しは私も聞いており、明日発売になる書籍「iPhoneショック」で書いています。

 さて、交渉が難航している一因として、キャリアからアップルに対して上納金を支払うという仕組みがあることがあげられていますーー実際、多くの方がこれまで、「この上納金をとるのをやめない限り、日本での実現は難しい」と指摘されていました。

 ところが、今回、「iPhoneショック」執筆に当たり、実はある条件が整えば、キャリアにとって毎月1顧客あたり1000〜1500円の上納金を渡すことは苦ではないことが、あるキャリア役員さんの匿名取材でわかりました。アップルは、この条件を崩すことはないはずなので、そういう意味では、日本でも、キャリアからアップルへ上納金を支払うこと自体は難しくなさそうです(このカラクリ、ぜひ!「iPhoneショック」を読む際の楽しみとして、ご覧になってください)。

 では、今、アップルとキャリア2社が話し合っているのは、上納金の額ではないかと思っています。
 新聞などに「ドコモ優位」などと出れば、ソフトバンクからいい条件が引き出しやすくなるし、逆もまた真。どんどん、値段をつり上げていって、片方かが競り負けて、勝負が決まり、MACWORLD EXPO/2008で正式発表、という形でしょうか?

なお、「iPhoneショック」発売を記念して、ちょっと遅いですが、2008年1月30日〜2月1日開催のITpro Expoで、20分くらいのショートプレゼンテーションをやることになりました。
(1月30日、15:00-15:20)
iPhoneの実物を御覧になりたい方などは、ぜひお立ち寄りいただければと思っています。

iPhoneショックについては、こちらのブログで紹介されています。
ネット購入の予定があれば、以下のブログのリンクから!

iPhone FAN:久々のiPhone本、林 信行著「iPhoneショック」発売。

Information Design?!:iPhoneショック

MacBook Pro & Co.:ジョブズの本が17日に出る!

SPOTLIGHT:スティーブ・ジョブズ 偉大なるクリエイティブ・ディレクターの軌跡


ーー
さらにこちらの超有名ブログでも:
みたいもん:スティーブ・ジョブズは何をどう考えているのかがわかる本が出ますよ!
ちなみにいしたにさんがネタフルのコグレさんと共著した「クチコミの技術」は、amazonに「読み遅れるな、売れているビジネス書はこれだ!」と言って紹介されたそうです。

404Blog Not Foundの小飼弾さんには、早々と書評も書いていただけました:
iPhone本の真打ち - 書評 - iPhoneショック
その小飼弾さんは現在、アルゴリズムの本を執筆中だそうで、こちらも楽しみです。


そうそう、「スティーブ・ジョブズ〜偉大なるクリエイティブ・ディレクターの軌跡」(アスキー刊)もよろしくお願いします(宣伝は、しつこくなりすぎないように、これくらいでやめるようにします)

12月 19, 2007 iPhone | | コメント (2) | トラックバック (3)

未踏ソフト第1回オフ会に行ってきました!

先週の金曜日から風邪でダウン、週末は一切、起き上がれず、今もまだ微熱が残る状態ながら、
今日1日に伺った素晴らしい話しの数々に、ついつい病人であることを忘れさせられ、
終電近くまで、日本のIT業界の将来やら、中国系エンジニアの台頭、グローバル市場といった話しでもりあがってしまいました。

 今日、行なわれたイベントというのはSam古川こと、古川 享PM主催の「第一回 未踏ソフトウェア創造事業オフ会」というイベントです。

P1130151.JPG
 
 開催と同時に、古川さんが「古川 享ブログ」も顔負けの情報量で、日本のパソコン業界の黎明から、記憶に残るプロダクト、アスキーの思い出やビル・ゲイツとの思い出などを熱く語った上で、日本のソフト事業に期待することや、自らが学んだ教訓についても熱弁してくださいました。

 アスキーを去り、マイクロソフトに移籍したときの苦々しい思い出についても、赤裸裸かつ正直に話してくださり、心を打つものがありました。マイクロソフトに行くと決心したからには、公開前のアスキーの株をすべて返済したところ、アスキーの側も、一緒に旅立つ社員選びについてフェアな姿勢で応じてくれた、という話ですーーだから、若い方々にも「相手には常にフェアな態度で臨め」というお話でした。

 個人的にもう1つおもしろかったのは、古川さんがテープという形でBSDのソースコードをもらい、その日本語化を手がけたという話。その後、これがSONYのワークステーション「NEWS」に使われたことまでは聞いたことがありましたが、よく考えたら、現在のMac OS X "Leopard"にも、もしかしたら、この時代の痕跡が残っているかもしれません。そう考えると、ちょっとおもしろいですよね。

 古川さんと言えば、現在、月刊asciiで、Life is beautifulの中島聡さんと、2号にわたるぶっちゃけ対談をして大きな話題となっていますが、この中島さんについても、「私のであった天才プログラマ」の1人として、詳しく話してくれました(ビル・ゲイツとの大げんかなど)。
 ちなみに、私は、以前、中島さんの、こちらのブログ記事を読んでT林編集者に「絶対におもしろいから、声をかけて欲しい」と勧め、その結果、「bossa mac」のこちらの記事が誕生しました。それ以後も、中島さんの記事はいくつも拝見しているのですが、おそらく一度もちゃんと挨拶していません。ぜひ、今度、ご本人に紹介してください(といっても、今はSVですね)>古川さん

 ちなみに、CANDYには、私も衝撃を受けました。実家を探せば、晴海で行なわれていたビジネスショーでもらった、初期のCANDYのカタログがあるかもしれません。

 講演で、古川さんの人格の素晴らしさがにじみ出ていていいな、と思ったのが、IPAの方々や私など、会場にいる、とりあえず知っておくと役に立ちそうな「おじさん」世代の人達を、講演中に次々と予告もなしに紹介してしまうところ。
 私ごとき、大したことはないが、これでもメディアのはしくれ、何かの役には立てるかもしれないし、これからの未来を背負った若い方々にはどんどん利用して欲しいところ(それにしても、今日はあんなに素晴らしいイベントだったのに、プレスとして参加していたのは、私ただ1人だけでした)。
 この「紹介」のおかげで、かなり多めに持っていった名刺も、帰る頃には、完全になくなってしまいましたが、それまたそれでよし。

 最近、遅れている仕事に追われてばかりでキャパ不足気味だが、なんとか年内中に状況を解消して、来年には若い方々の手助けができる体制に持っていくように頑張らろうと、ちょっとだけ心を引き締めることができました。

 ただ、できれば、日本のメディアで紹介するのもいいけれど、海外のメディアで紹介して、グローバル市場に展開する手助けができるようにしていきたいですね(その際、どうすれば連邦法に触れず、ジャーナリストビザ申請の妨げにもならないか、ご存知の方がいたら教えて欲しいです)。

 Lunascape社の近藤さんが、言っていましたが、未踏ソフトウェアの場所(あるいは人の集まり)には、非常に価値があると思います。せっかく、素晴らしい人々が集まってきたのだから、それぞれの得意分野をうまく生かして、いいシナジーを生み出していけるといいですよね。

P1130155.JPG

 未踏オフ会、非常に楽しかったですし、また、今後も参加させて頂ければと思っています。

なお、このイベントについては、こちらでも読めます:
古川享ブログ「未踏ソフトウェア創造事業のオフ会に参加、その1
勝屋久の日々是々「Exciting BEAT「未踏ソフトウエア創造事業オフ会 & Venture BEAT Project」
Drift Diary12「未踏オフ会に参加してきました。」>講演の全模様をビデオ収録しています。必見!

早くソフト産業の「野茂投手」が出て来てくれることに期待しています!


P.S.未踏ソフトウェアつながりであと2つ。2006年度上半期の未踏ソフトウェアでスーパークリエイター認定された遠藤拓己さんの作品で、このブログでも何度か紹介し、大好評のTypeTraceが、恵比寿の東京都写真美術館で始まった新展覧会「文学の触覚」で展示されています。しかも、今回は同作品と対になっているKineticKeyboardが、日本では初めて展示されることになりました。


(こちらはパリ、シャイヨー宮に展示されていたときの模様です)

 Type Traceとは、思考の痕跡が残るライティング/プレイバックソフト。
 今や芥川龍之介やら谷崎潤一郎らの作品は活字でしか読むことができませんが、もし、彼らがTypeTraceを使ってくれていたらとつくづく思います。このソフトを使えば、もしかしたら、有名な作品がどのように推敲されていったのかを、書き手が書くのに費やしたのと同じスピードで再生できるーーつまり、作家の「書く」という行為を擬似的に追体験できるのです。
 もしかしたら、有名作品に最初はまったく別の結末が用意されていた、なんていうこともわかったかもしれません。
 これが紙の本になってしまうと、最終的な結末しか読めませんが、TypeTraceなら、最初の結末を呼んだ上で、それが消され、別の結末が上書きされていく様をみることができるのです。
 これまでのTypeTraceの展示は、来場者に文字を入力してもらう、という展示をしてきましたが、今回は展覧会のテーマに合わせて作家、舞城王太郎さんというプロの方に、作品を日々、追記してもらっています。つまり、2月17日までの開催期間、足を運ぶたびに、新しいエピソードを読む/見ることができるのです。
 まだ、TypeTraceを見たことがない人は、ぜひ1度、足を運んでみてください。
 その他にも、手のひらに短歌が映し出される作品など、おもしろい作品が多数あります(同時開催の「土田ヒロミのニッポン」もお勧め)

TypeTrace
(館内は撮影禁止です。こちらは許可をいただいて撮りました)

未踏ソフトウェアつながり、もう1つは、2004年度第2回未踏ソフトウェア受賞者の清水亮さんが、以前からやりたがっていたハッカー大会「天下一カウボーイ大会」が、今度の日曜日に開催されます。私も頑張っていけるようにしたいところ...


そうそう、最後にOne more thingを忘れていました。
昨日は書籍「スティーブ・ジョブズ〜偉大なるクリエイティブ・ディレクターの軌跡」の発売開始日でもありました。たくさんの方からメールありがとうございます(夜中過ぎまでメールチェックできず、スミマセン)。
いわゆる文字がビッチリの本を想像して買われると、期待を裏切られるかもしれません。
昨日からは全国の書店でも売られているはずなので、ぜひ、じっくりご覧になってから購入してください。
なお、Amazon先行発売中の「iPhoneショック」も20日には書店に並ぶ予定です。

12月 19, 2007 日記 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2007.12.10

片腕の発明家

【Eye-fiについて、結構、問い合わせが来ています。今晩でもFAQ的なものをつくろうと思っています。】

Spider Proを使っていると便利なのは、ザッピングしていて見かけたおもしろい番組を、いつでも巻き戻してみれることだ。

6時台のニュースは、(あまりみないが、みるときは)ザッピングしていることが多い。
今日もザッピングしていたら、何やらおもしろそうな発明文具っぽいものが出ていたので、もしかして文具王の高畑さんの作品かなと思って見ていたら、違ったのだが、これはこれでなかなかおもしろかったのでメモの代わりも兼ねてブログに書き留めておこうと思う。

NHKニュースの6時35分頃からのコーナー「夢かがやく」で紹介されていたのは、宇都宮市の海老名拓夫さんという方。Web検索しても、ほとんどひっかからないが、ぜひとも注目したい人物の1人。

あとでSpider Proを使ってコーナーの頭まで巻き戻してみてみたところ(全チャンネルを常に録画している全録機は、こうした思いがけない情報との出会い〜〜serendipity〜〜に非常に強い)、30年来、自動ガラス扉関連の会社にお勤めだったようだが、13年前に脳卒中で利き腕の右腕が使えなくなってしまったという。

 だが、それでもできるだけ人の手を借りたくないと考えて生活していて、生活の中で、1人で片手ではやりづらいちょっとしたことを、行なうための日用品を次々と発明している、という。

 例えば片手で使う爪切り。
 映像つきで見せられないのが残念だが、これが非常によくできている。

 片手で簡単に洋服がかけられる折りたたみ式のハンガー。

 そして...なぜか、納豆の「かきまぜ機」(これだけはWebで情報が見つかります)

 納豆についている醤油をカットできるばかりか、特殊なヘラみたいな道具を使ってかき混ぜやすくしてあるようです。
(なんで、納豆かと思ったけれど、もしかして宇都宮市だから?【訂正:って、宇都宮はとくに納豆は有名ではないですね】)

 このように逆境をバネにして、人のために行動を起こせる人って素敵だと思います。

12月 10, 2007 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.12.08

自著を通して知る書籍販売のイノベーション

9月以降、尋常でないほど忙しかったのには理由があります。
実はいくつかの本の執筆を同時に進めていました。

来週、単著(自分1人で書いた)本が2冊、ほぼ同時に発売されます。

私は日頃から取材や人にあうことが多く、一部の編集者には「一生、本が出せない」と言われていました。ニュース記事や分析記事といった消耗型の記事に時間を消耗されて、じっくり本をまとめている時間がないからです(それにニュース記事はあとでまとめなおしても価値がない。もっとも、10年以上、つづけてきたおかげで、今では昔取材したニュースが歴史的価値を持っていますが)。
私自身も昔は日々の仕事に忙殺されていて、そもそもそんな余裕がありませんでした。
初めてチャンスをくださったのは元H川書房のmuratさんですが、もったいないと思いながらもお断りしてしまいました。その後、元アスキーの飯田成康さんのおかげで、初めての本を出せたのですが、共訳本でした。それ以後、何冊か出した本も共著本ばかりです。

 というわけで、実は単著(1人で書いた)を出すのは今回が初めてとなります。
 それが、いきなり2冊、ほぼ同時のタイミングで発売することになってしまいました。

 どこかのタイミングで紹介しようと思っていたのですが、今日、「SPOTLIGHT!」さんというブログで紹介されているのを見て、そろそろ紹介する時期かな、と思いました。

 どちらもアップル関係の本と言えば、アップル関係の本です。

 書店での発売の順番に紹介します。


 17日に発売となるのが(書店は18日かもしれません)
 アスキー刊の「スティーブ・ジョブズ 〜偉大なるクリエイティブディレクターの軌跡〜


Stevejobs

ジョブズの半生をレアな写真と、彼自身の人を惹き付ける言葉や時代を反映するエピソードとともに綴った本です。

 もう一冊は日経BP刊の「iPhoneショック」。

Iphoneshock

 今年、Google検索でももっとも注目された検索語となった「iPhone」。たったパソコンメーカーから、音楽業界で無視できない存在になり、わずか1年足らずで携帯電話業界でもっとも影響力がある会社になったアップルのiPhone戦略、iPod戦略を振り返りつつ、日本のメーカーがどう頑張ったらいいかを一緒に考えていく本です。

どちらもアップルに関係した本ではあるけれど、まったく違う種類の本です(個人的には表紙の色で黒本、白本と読んでいます)。

実は今週、これらの本が出たことで、amazonを使った本のマーケティング的な部分をちょっと学ぶことができました。

例えばこれ:

amazon.co.jp/apple

amazonのURLというと、いろいろなコードが埋め込まれた長ったらしいURLというイメージがあったんですが、こんなことができたんですね。

そこで試しに「amazon.co.jp/ipod」と入れてみると、こちらは特定商品の宣伝ではありませんが、やはりiPod関連製品がズラっと表示されました。

amazon.co.jp/macと入力すると、いきなりインクカートリッジが出てきて驚いたのですが、よく見るとページの上に「アップルストア」と出ています。
どうやらアップルストアの出張所のようです。

 今回、本を出してもう1つ学んだのは、amazon先行発売。
 日経BPの「iPhoneショック」は、書店売りは20日からですが(予約の受付は開始しているようです)、amazonでは13日から先行発売をするようです。
 つまり、書店売りは「スティーブ・ジョブズ 〜偉大なるクリエイティブディレクターの軌跡〜」の方が先ですが、amazonでは「iPhoneショック」が先に発売となります。
 そういえば、「スティーブ・ジョブズ 〜偉大なるクリエイティブディレクターの軌跡〜」は18日発売と聞いていたのに、amazonでは17日になっているのは、こちらも先行発売しているからかもしれません。

 本を売るというだけの単純な行為でも、いろいろイノベートする余地はあるのだなぁ、と改めて感心させられました。
 リアルの書店の方にも、リアル書店ならではのイノベーションがあると思いますし、ぜひとも頑張って欲しいところです。できる範囲での協力は惜しまないつもりです(できれば、日本のリアル書店発の、新しい書店のあり方、みたいなアイディアを(ビジネス特許を獲得した上で)海外に輸出したいですよね!)

 なお、私はこれはイノベートしようと思っているわけではありませんが、以前から少なくとも自分の本にだけはアフィリエイトをいれないようにしています。
 これは単純に「気持ちがいい/悪い」といった感覚の問題です。
 自分の本でアフィリエイトをもらうことに「私は」居心地の悪さを感じてしまい、外した方が気が楽だからです。
 他の人にもそうして欲しいということではありませんし、否定するつもりは「一切ありません」。実際に他の方のブログで、その方のアフィリエイト経由で本を買ったことも何度かあります。

 以前、このことを書いた時、どなたかがトラックバックで「これは新しいマーケティングか?」と評価してくれていました。確かにそう見るとおもしろいので、これからはそういおうかと思っています。
 自分で自分の本を紹介するよりも、他の方が自分の本を紹介してくれた方がいいですもんね。

 これらの本が気になった方は、トラックバックで、他の方のレビューをしっかり読んでから、ぜひその人のアフィリエイト経由で買ってください(どなたか、そういうブログパーツをつくってくれるとうれしいです。ついでにamazonなり、Yahoo!ブックス、楽天ブックスがそういうブログパーツをプロデュースしてくれてもいいかもしれません。私は使います)。
なお、これまではちょっとでも関連のあるトラックバックは残していましたが、この記事に関しては、あまり関係のないトラックバックは消します。

 1447年のグーテンベルグの活版印刷技術までいくと遡り過ぎかもしれませんが、何百年という歴史のある書籍の販売方法1つをとっても、世の中のコンテクストにあわせて常に進化しており、まだまだいくらでもイノベーションの余地があるのです。
 
 今回書いた2冊の本は、書いている過程でも、学ぶことがたくさんありましたが、まさか売る段階になっても重要なレッスンを学べるとは思ってもいませんでした。

と前半だけでも、かなり長々となったけれど、さらにもうちょっと...

ブロガーと違って、紙の本の筆者は(雑誌にしても、書籍にしても)まったく無力な存在で、編集者やデザイナー、進行といった方々の協力があって初めて「命を得る」ことになります。

「原稿料もらえたからそれでいい」という人もいるかもしれないけれど、
筆者たるものやはり書いたからには読んでほしい、という人が大半でしょう。

でも、ブログと違って、書籍や雑誌は、ただ書いただけでは誰も読んでくれません。

書籍なら粋なタイトルやかっこいい表紙があって、初めて手に取って立ち読みしてみようと思うもの。
雑誌も同じで、どんなに頑張って記事を書いても、ひどいレイアウトのページだと、そもそも誰もそのページで指を止めてくれない。

そして記事が読まれないことには、存在していないも同然なのです。

だから、私は雑誌の仕事でも本腰をいれて仕事をするときには、できるだけ打ち合わせにデザイナーの方にも参加してもらって、記事のコンセプトや訴えたい内容。どういう人に読んでほしいかを伝えるようにしています(残念ながら、最近はそういう仕事がめっきり減りつつあります。雑誌の仕事を減らしているせいかもしれませんが、だから雑誌の仕事を減らしているとも言えるかもしれません。)

どんな本においても、本当の意味での一番のクリエイターは編集者です。

よく本のあとがきを読んでいると、編集者への感謝の言葉を連ねているのをよく見かけますが、私も今回、改めてその気持ちがわかりました。
 「スティーブ・ジョブズ」の編集者は矢野裕彦さん、  「iPhoneショック」の編集者は中川ヒロミさん。  矢野さんにはいろいろインスピレーションをもらったし、中川さんとは本当に長い間、何度も何度も打ち合わせを重ね、本を書く上で非常に重要な視点を加えてくれた取材をいくつもアレンジしていただきました。どちらの本のあとがきも、2人への感謝の辞を述べるには短過ぎました。

装丁やデザインも重要です。

 その点では、私は「アップルコンフィデンシャル2.5J」以降大変恵まれているようで、今回も「スティーブ・ジョブズ 〜偉大なるクリエイティブディレクターの軌跡〜」では、DTP界では有名なar graphic design officeの代表取締役兼アートディレクターの菊池美範さんが自ら関わってくださいました(自分自身ではあまり書籍は手がけないそうなので光栄です)。

 「iPhoneショック」の装丁は、以前、共著した「ブログ・オン・ビジネス」の装丁も手がけてくださったインフォバーンの木継則幸さんです。


 立ち読みと言えば、2冊の本はどちらも、なか見検索に対応しているはずです。
ちなみに「iPhoneショック」は念願のGoogleブック検索も対応予定で、うれしいかぎりです。おかげで取材して得た知識が本の中、あるいは本棚の中に閉じ込められることなく、ネットから検索ができる。
 検索して既に持っている本が出てきたら、あらためてページをめくっていただけばいいわけで、それまたそれで筆者にとってうれしいことですし、持っていない本なら買ってくださればいいわけで、それもそれでうれしい。

さて、ここでついでにこの2ヶ月で出た他の本についても宣伝。

1つは「できるポケット+iPod touch (できるポケット+)
有名な「できる」シリーズで本をださせていただくのは初めてです。

Ipodtouch


もう1つは、アスペクト刊で、書籍というよりはムック。
Mac OS X Leopardビュンビュンテクニック」。
Byunbyun

このビュンビュンシリーズは、一番、最初のMac OS X v10.0のものから、ずっと巻頭を書かせてもらっています。まだ、Mac OS Xが海のものとも、山のものともわからない時代から、アスペクトさんが同OSの将来に賭けて、出してきたシリーズです。
この最初のムックの表紙が懐かし過ぎます。

実は「できるポケット+iPod touch (できるポケット+)」は、自分1人で書く時間は確保できないので、きっちり、しっかりとした仕事をしてくれる方と組まないとダメだと思ってました。
そこで、ちゃんと〆切りを守って、きっちりした仕事を仕上げるライター兼編集者として信頼しているbinWord/BlogのTats_yさんに相談しましたが、彼はビュンビュンテクニックの編集者で、受けられるわけがない。
そこで、Tats_yさんが信頼しているという田中拓也さんを紹介していただきました(それにしても「できる」シリーズは、実は影に隠れている編集者こそが筆者なんじゃないか、と勘違いするほど編集者が大変そうな本です。田松さま、お疲れさまでした)。

 「できる」での私の貢献は、ただ、文章を書いて、売るというだけではつまらないので、小マーケティングを提案したことです。
 私は以前から、本屋さんにたくさんある本の中から、わざわざ私が書いている雑誌/本をとりあげてくれた、あるいは数ある記事の中からわざわざ私が書いている記事を読んでくれた人には、何倍にしてでもお返しをしなければならない、という意識が強くあります。
 たまにその方向性が間違っていて、ついつい長い長い記事や、情報密度が多過ぎて、消化不良をおこしそうな記事を書いてしまいがちかもしれませんが、実はそういう理由があってのことなのです。

 さて、「できる」では、巻頭の挨拶や動画圧縮の部分を書かせていただいたのですが、この動画の部分でロキシオ社の圧縮ソフト「ロキシオクランチ」の特別優待販売クーポンをつけさせてもらいました。

Crunch

 「できる」は初心者向けの本。ロキシオクランチは、パワーユーザー向けではないけれど、初心者には非常にわかりやすく使いやすく、しかも、クロスプラットフォームなソフトなので、まさにこの本にはピッタリだろうと思って、入校前日に交渉したところすぐに快諾をいただけたため、優待販売が実現しました。
 ちなみに「できる+ポケット」シリーズでは、他にも内容の一部をPDFで配ったり、WebページをiPod touchに最適化したりと、いろいろ工夫/イノベートしています。

 こうした工夫のすべてが、実際の売り上げに結びつくわけではないでしょう。
 しかし、とりあえず試行錯誤を始めてみないことには、何がいいかなんてわからない。
 試行錯誤して試してみる。
 それをユーザーの方が使ってみる。
 場合によってはそこからフィードバックがあり、それにあわせて改良をする。
 そういうことをして初めて、世の中って良くなっていくのだと思います。

 Mac OS Xの最初のバージョンも出た当時は、さんざんの評価でした。
 でも、あの時、あの状態でも出したからこそ、今のMacの状況があるのだと私は信じています。

[*1]muratさん
元早川書房で、Wallstreet Journal紙のJim Carltonが書いた名著アップル―世界を変えた天才たちの20年を翻訳しないかとお誘いをいただきました。
 その後、同社を辞めた後、日本初の著作権エージェントになると宣言して、boiledeggs.comを立ち上げました。
同サイトでは、新人作家を次々と発掘しています。
有名な三浦しをんさんもここでデビューしました。私も同時期デビューのはずでしたが、落ちこぼれ組になってしまいました。
 素晴らしいことに最近ではそうして発掘した作家の方々を海外にデビューさせる仕事もしているようです。
 自信のある新人執筆家の方は、出版社に応募する前に、ぜひboiledeggsにも応募してみてはいかがでしょう。muratさんは編集経験も長いので、いろいろ素晴らしいアドバイスも持っているはずです。
 前にNHKの別の番組でも紹介されていましたが、「プロフェッショナル仕事の流儀」で、ぜひとも紹介して欲しい1人。

[*2]山崎理仁さん
元MACPOWER編集長で、それ以前には翻訳の仕事をしていた山崎理仁さんは本当にすごい翻訳家です。彼はMACPOWERで紹介されていたDilbertのアメリカ流のシャレを、そのニュアンスを残しつつも、正確さの点においても妥協しない訳を見つけるために、1語あるいは1行のために3日でも4日でも、かけるこだわりの人です。その姿勢には本当に頭が上がりませんDilbertについては、かなりいろいろなところで、いろいろな方が訳されています。どれも素晴らしい仕事だと思いますが、個人的には山崎訳版が一番、しっくりしている気がしてしまいます。

12月 8, 2007 | | コメント (1) | トラックバック (5)

2007.12.06

小さいながらも大きな感動!Eye-Fiカード

【UPDATE:最後にWeb認証についての情報を追記】

基本的にブログの更新は1日1回程度に抑えていたが、あまり気持ちのよくない(前の)記事をトップに残すのが嫌だし、実際に本当にめちゃくちゃ感動したので、Eye-Fi Cardについて書くことにした。

drikinも同様に感動し、ブログを書いています:
Eye-Fiカードでデジカメの写真の世界が変わる

書籍の仕事が一段落をして当たりを見回すと、私の周りにはたくさんの感動アイテムがあった。
今月、たっぷりいくつかの記事にわけて書こうと思っているのがSpider Proの話し。
これとSlingboxを組み合わせると、その先には恐ろしい世界が広がる。
一時、BS以外のテレビはめっきり見なくなっていた私が、「地上波もなかなかおもしろいじゃん」と思うきっかけになった製品、テレビというものの認識を180度変え、「テレビというメディアの先にまだまだいくらでも大きな未来が広がっているのかもしれない」と思わせてくれたのが、このSpider Proだ。

だが、この製品への熱い思いは、とても朝の5時半に、ムービーのエンコードが終わるのを待ちながら書くエントリーで軽々しく触れたくはないので、もう少し時間を置いてからたっぷり時間をかけて紹介しようと思う(だから、今はあえてリンクも貼らない、興味のある人は検索して探して欲しい)。


 さて、それでは今日、何に感動したかと言うと、コレ、ガジェット系サイトで話題になっていた「Eye-Fi Card」だ。
 BRAVO! Eye-Fi card

 見た目は、ただのSDメモリーカード。実際、2GBのSDカードとして、デジタルカメラで使うことができる。だが、その後が凄い。

 カメラが無線LAN圏内にあると、勝手に無線LANに接続して、写真をパソコンの所定のフォルダに転送しつつ、Flickr(あるいはPicasaなどのお気に入りサイト)にもアップロードしてくれるのだ。

この製品は私が2003年頃、「fotolog」という写真共有サービスにハマっていた頃からの夢だった(当時は、まだFlickrは大したことがなく、fotologが熱かった。fotolog利用者が急増し、運営が追いつかなくなっている間に、flickrが次々と新しいおもしろいことをやり始めて、あっという間に追い抜いていった)。

 昔は無線LAN機能内蔵のデジタルカメラやデジタルビデオカメラが出る度に心躍ったものだ。
 しかし、どの製品も満足がいくものではなかった。

 だから、「Eye-Fi Card」をEngadgetで初めて見たときは半信半疑だった。
 だが、今日、このカードを入手してみて、これが期待をいい形で期待を裏切る製品であること。
 使うほどにワクワクしてくる製品であることに驚かされた。

 何がよくできているって、まずは箱で一杯食わされた。

 この箱、一見しただけだと、何の変哲もないただのつまらない箱に見えるが、実は右側にあるオレンジのつまみをひっぱると、右側から説明書がでてくるのと同時に、左側も開いてEye-Fi Cardと初対面が果たせるという凝った演出付きだ。

P1130038.JPG

 「大したことなさそうな箱」と思っていただけに、この不意打ちに完全に打ちのめされた。

 この製品で一番気になっていたのは設定だが、これもなかなかおもしろい。

 本体がUSBマスストレージクラスになっていて、そこにMac版のソフト、Windows版のソフトが入っている。

Eye-Fi install

 ソフトを起動すると、なんとWebブラウザを使って設定をするようになっている。

 Webブラウザにいきなり、ユーザー登録の画面が現れる(これは想像の範囲だった)


 その後、WiFiの無線LANアクセスポイントの設定が現れる。AP名が表示され、WEPキーなどの確認も行なってくれる!(これはかなり驚いた)

Eye-Fi setup

 そこから写真をパソコンのどこのフォルダに転送するかを設定し、Flickrのアカウントを設定する。

eye-fi flickr setup

 その後、「さあ、最初の写真を転送しましょう」といわれるので、デジタルカメラにEye-Fiカードを指して写真を撮ると、あら不思議。写真の転送が自動的にハジまるのだ。

 ケーブルフリーで写真が高速転送される喜びと、写真をカメラからFlickrに直接アップロードする喜びが同時に襲ってくる!

eye-fi first photo

 あとは写真を撮るたびに現れる、動画転送中のアニメーションが現れ、デジタルカメラから(というかEye-Fi Card)から、パソコンハードディスクとFlickrへの同時転送が開始する。

 これはなかなか画期的な製品だと思う。

 でも、この製品でさらにすごいのは、どこか他のもっと平凡な会社が、この製品を思いつき開発したら、例えば設定用のWebブラウザの画面も、ただID登録フィールド、パスワードのフィールドがズラっと並んだ、見栄えも使い勝手も悪いページになっていたと思うし、画像転送中のアニメーション表示もなかっただろう。

 だが、このEye-Fi社は、どうやったら製品への愛着が湧くか、どうやったら、「もっと楽しくなるか」ちゃんとわかっていて、ツボを抑えている。

 このEye-Fi社、とにかくおもしろいので、今度、ぜひ取材しようと思っています。
 もし、その時に先方に伝えて欲しい要望があれば、ぜひメールなりコメントを!

 それにしても、こうして振り返ると、今年はいろいろ素晴らしいプロダクトがたくさんできてきた気がする。
 アップル社のiPhoneしかり、Apple TVしかり、iLife '08、Wireless Keyboardしかり...
他社製品でもEl Gato社のTurbo 264やら、ロジクールのAirMouseもおもしろかったし、モーションエディターがMac未対応とはいえRollyもパーティーアイテムとして楽しいし、Spider Proはテレビライフスタイルを根本から変えてくれる。今、ここで軽く触れた今年の粒ぞろいアイテムについて、これから毎日1アイテムくらいずつ私なりの感想を書いていこうかと思う(つまり、目標1日記事2本?)

【UPDATE】
この2本のブログ記事、実は某Webニュース記事用の動画を編集しながら、エンコードのバックグラウンドで書いたのだけれど、夜があけてしまった...
今日、午前中行くはずだった取材、申し訳ない。明日まで響きそうなので、本当に申し訳ないけれど行くのをあきらめます(本当は科学未来館には別の理由もあってぜひ行きたかったのだけれど...)。

さて、寝ようと思って、1つ大事なことを書き忘れていたことを思い出した。

Web認証だ。

 スティーブ・ジョブズはiPod touchを発表したとき、本来iPodである同製品にWebブラウザのSafariをつけたのは、最近、多くの公衆無線LANサービスでWeb認証が必要になっているからだと紹介した。

 Eye-fi Cardは、残念ながらWebブラウザは搭載していないし、もししていてもデジタルカメラにはそれを操作する手だてがない。
 つまり、Eye-fi Cardは世の中の大半の公衆無線LANでは利用できない。

 でも、もしかしたらただ1つだけ対応できるかもしれない公衆無線LANサービスがある。
 MACアドレス認証を行っているlivedoor wirelessだ。MAC認証については賛否両論があるみたいで、技術に詳しい人は「危険」といったこともいっているが、公衆無線LANサービスをもっとも面倒にしている要素にあえて正面から立ち向かった姿勢は個人的に評価したい。
 これを最初から危険といって切り捨てるのはいいけれど、その便利さ、快適さを実現しつつ、その上でしっかりしたセキュリティーを実現する余地は本当にないのだろうか?

 もっとも、私の場合はEM-ONE+zeroProxyを使うので、関係ないかもしれないが...
 EM-ONEは今やこのZeroProxyとSlingmedia Player専用機となりつつある...

【追記:miuro Apple Store限定モデルについて】
追記ついでに、先日、Apple Storeのmiuroのイベントの取材に行ってきた。
が、実は一緒に登場したアーティスト、MEGさんがめちゃくちゃ有名な人だということが判明!
私がついた頃にはApple Store Ginzaを半周する人の行列ができていた。
テレビのキー局のカメラも入っていて、めちゃくちゃ凄いイベントになっていた。
その凄さに圧倒されて、値段は調べてきたけれど、どの当たりがApple Store限定なのかなど詳細を聞いてくるのを忘れてしまった。今週は予定がビッチリで、なかなか調べている余裕がなさそうだ。

イベント中にわかったことは、Apple Storeモデルの特徴は:
・タッチ操作ができること(傾けて音量調整など)
・人の後をくっついて歩く(転がる?)モードがあること

価格は(たしか)5万9800円。白黒モデルがあることも確認しました。
また、12月1日から発売開始で、初日にいきなり5台も売れたそうです。

ただ、それ以外のことはすっかり聞くのを忘れていました。

1.上の2つ以外に独自機能があるのか?
2.Apple Store Ginza以外でも売っているのか?(Ginzaでは1階に1台だけ展示してあることは確認しました)
3.限定製品なようなんですが、何台限定なのか

このあたりの情報を持っている方はぜひコメント欄へ!

なければ、また、週明けにでも、またApple Storeに行ってみます。

以下、参考までにAmazon USへリンクしています(動画あります)
ただし、日本からは購入できません。


12月 6, 2007 | | コメント (9) | トラックバック (2)

無責任アルバイトは誰の敵か?

情けない事件が続いている。

 世界的デザイナー、深澤直人氏の妥協なき努力のたまもの、INFOBAR2に発売早々、ケチがついたかと思うと、今度は狂牛病騒動から立ち直った吉野屋で、それに続いてKFCでと心なきアルバイター(フリーター?)の心ない書き込みが火種になった情けないニュースが元でネット上で大騒ぎになっている。

 知っている人には今更、説明する必要もないし、知らない人に、あえて教えたいとも思わない不快な、そして聞いていて情けなくなるニュースだ。
 知らない人で、どうしても知りたい人は「infobar2 告白」や「テラ豚丼」、「ケン〇ッキー 告白」といったキーワードで検索してみるといい。

 こういうニュースを情けない、と思う人がいる一方で、「いいぞ、いいぞ。やれやれ!」と楽しんで、けしかけている人もいるのかもしれない。しかし、そういう人は、例えば自分がアルバイター、フリーターの場合、自分の将来を危うくしていることに気がついているのだろうか。
 あるいは自分が今、定職についていても自分の子供の世代や、親戚筋、知り合い筋の若い世代に迷惑をかけていることに気がついているのだろうか。

 今回、こうした事件が同時多発的に起きたことで、日本人アルバイターへの信頼は地に落ちた、と思う。

 これまで、日本が単一民族の島国という文化的背景もあり、なんだかんだいっても雇用主も、相手が日本人だというと、無条件で信頼している部分もあったように思う。

 しかし、これら一連の事件が、その砦を壊してしまった。

 これからはむしろ「彼は日本人じゃないから、ネットの変なところに書き込みをしない」、「彼は日本人じゃないから、ネットに変な動画に投稿する危険が少ない」ということも増えてくるかもしれない。

 ああした事件が起きたことで、ダメージを受けたのは、そうしたアルバイターによる無差別テロを受けた企業だと思っている人もいるかもしれない。
 しかし、本当は一番の犠牲者は、これからアルバイトをしようとする人、これから就職しようとしている人々ではないかと思う。
 ああいう事件を起こしているアルバイター達の周りには、きっと周囲でその様子を見て黙認している同僚がいるはずだが、彼らも同罪だ。

 そういう場面になったとき、「1人だけマジメに反論」するのはシラけた奴で、一緒に悪ノリした方がクールだと思っている人もいるのかもしれないが、そんなの大間違いだ。
 そんなことをしなくても、もっとクールに楽しめることはいくらでもある。
 職場にそういう空気をつくってしまっていて気がついていないならマネージャーも悪いのかもしれない。

 例えば技を磨いて、他の同僚達が真似できないような凄い、仕事を効率化する技を編み出すーーこれは本当にクールだ。
  「ブロークンウィンドウセオリー」というのがある。マネージャーも本当のクールを激励する一方で、大きな悪いことを誘発する小さな悪いことをできるだけなくすように努めるべきだろう。

自分たちの理想とする人物や理想とする行いを掲げるのもいいし、
常に身近に「美しい」と思うものを置くのもいいと思う。

最近の若い人達は希望を失っているということをよく聞く。
もしかしたら、そんな心の余裕もない人も多いのかもしれない。
就職難で、状況は苦しくて、ぜんぜん希望の光が見えないのかもしれない。
でも、日本よりも雇用率が低い国はたくさんあるし、
雇用率がてんで低い国の未就労者でも幸せにやっている人はいくらでもいる。

自分の不幸自慢、荒み(すさみ)方自慢をして、非道の限りをつくしても何の解決策も見えてこない。
そのループにハマって、世の中、何をみても「どうせ〜〜」という見方をするようになると、もしかして目の前に本当のチャンスが広がっていても、それをみすみす見逃すことになるかもしれない。

ネット上のいろいろなブログとかを読んでいると、
他の見知らぬ仲間達と、不幸な状態で、なれ合って、いつまでもそのぬるま湯状態につかりながら、じわじわと落ちていきたい(そういう不幸な自分を楽しんでいる)という印象を受けるときがある。
しかし、今から10年後の自分が、まだそれを続けていたとして「気持ち悪い」と思わないか?

本当は「どこかで変わるための一歩を踏み出さなきゃ」と思いつつも、ただただそれを先延ばしにしているんじゃないか?

 でも、そんなことをやって、いつまでも先延ばしにしていると、そのうち「負」の重力に負けて、成層圏の外に飛び出せなくなってしまうんじゃないかと心配になる。

 今の自分が「かっこわるい」と思っているかもしれない「マジメ」、「勤勉」、「正攻法」なやり方ーー最初、恥ずかしければ、例えば人の見えないところでもいいので、ちょっとずつでも「マジメ」を演じてみる。

 そういう行為をすることが少しずつ「気持ちのいいこと」に変わっていけば、いずれきっと自分にとっても、自分の友達にとっても本当にいいことにつながるんじゃないかと、私は信じている。

 少なくとも世界的スケールで見た「社会」は、そうしたマジメこそを評価している。

 日本人が本来、もっとも評価されていたのも、そうした「勤勉さ」のはずだ(それが行き過ぎたり、考えの伴わない勤勉さだと間違った方向に進むこともあるが)。

 これからネットを通して世界がグローバル規模でつながっていくと、(為替レートや物価水準などのおかげもあって)日本人よりももっと低賃金で、より勤勉な人達に仕事を頼むのが当たり前の時代もやってくる。

 そうした波が本格的に押し寄せる前に、もっと「自分達世代」のブランド力を磨く努力をしてみてもいいのではないか?

12月 6, 2007 opinion | | コメント (3) | トラックバック (1)

2007.12.03

ロボットネタ再び

*今日(12月3日ー月曜日)、夜6時半からのApple Store Ginzaイベント情報あり*

前回のロボットの記事を書いた後、石井英男さんの勧めもありビックサイトで開催していた「国際ロボット展」を見てきた。
どちらかというとコンシューマー用ロボットよりは工業用ロボットの展示が多かったが、それはそれで大迫力で楽しく閉会直前に駆け込んだことを激しく後悔。

蛍の光が流れる中、駆け足でまわった記録がこちら:

ちなみに会場の学研ブースではコロボットが売り切れになっていた。
我が家はamazonで買ってセーフだけれど、子供が私が知らない間に組み立て終えていて、つくる楽しみを共有できず、ちょっとガッカリ。

会場で見た、その他のコンシューマー向けロボットではi-SOBOTに感心。よくできている!

さて、私がビッグサイトを走り回っている間、友達からmixiメールがきていた。
ここ数回、立て続けにとりあげている踊るiPodプレーヤー、miuroがApple Store Ginzaで半額で売られているというのだ。

 その後、Apple Store関係の友人に聞いてみたところ、このmiuroは通常のmiuroとはちょっと違うApple Store専用バージョンだということがわかった(AppleStore Ginza専用なのか、他のApple Storeでも売っているのかは聞き忘れた。もしかしてGinza限定?)。
 価格が従来のmiuroと比べて約半額なのに加えて、従来のmiuroにない機能をいくつか搭載しているらしい(といっても、従来のmiuroが搭載している機能をイマひとつ把握していない)。
 ちなみに「音はかなりいい」という話しです。
 友達の家で見たmiuroも、大きいだけあってそれなりに音はよかったですが、それよりも音質が向上しているのかどうかは不明。

 で、そのmiuroが今晩6時半からのApple Store Ginzaのイベント、

MEG meets“miuro”プレミアムショーケース
ZMPが開発した知的音楽ロボット、miuro。Apple Store, Ginzaだけで購入できる限定モデルの発売を記念して、スペシャルイベントを開催します。capsuleの中田ヤスタカプロデュースによるシングル「OK」で注目された話題のアーティストMEGが、miuroと共にライブパフォーマンスを披露。ぜひお見逃しなく。

で、本格デビューするみたいです(実は発売開始になったばかり?)

ここまで話題にしたので、私も別の取材のついでに覗いてこようと思っている。
ということで、どんな機能を搭載しているかは、取材後に追記するつもりだ。

この限定版miuro、メーカーのZMP社のWebページを探したけれど、どこにも載っていない...
(*訂正:載っていました。でも1行だけ「12/1よりアップルストア銀座店にて「miuroアップルストア限定モデル」発売決定!!」)

 それにしてもここへ来て、もしかして一気に一家に一台ロボット時代がやってきたのだろうか?
 Amazonをみても、実はいつのまにかロボットだらけだ。

 国際ロボット展では、小さな子供が大勢いて、工業用ロボットの展示に至るまで、熱心に食い入るように見ていた。ロボット関係の学科を持つ大学や、検定制度を提唱しているベンチャー企業も出展していて、「やはり日本はロボットの国」、「20年後のロボット産業は期待できるかも」と思っていたが、米国のamazonを見てみたら、なんとそちらの方がロボット製品が充実している

学研とトミーには、未来のロボットエンジニア育成のためにも、ぜひとも頑張って欲しい。


PS1.本当はイベントの件もあるし、昨日のうちに記事を投稿しようと思っていたが、MacBookのハードディスクがクラッシュしてしまった。
 今、データを失うわけには「絶対に」いかないので、慎重に慎重を重ねて1ステップごとにバックアップをして復旧に9時間くらいかけてしまいました。
 みなさんも、この機会にぜひTIME MACHINEを活用しましょう!


PS2.PS2といえば、Playstation 2、もしかして12月3日「イチ、ニー、サン!」はPlaystation 2の何周年か記念日?

PS3.売れ行きが上り調子のPS3ではなく、今日の話し。今日はフランスはパリ、ヌーベル・オセアンのコーディネーター、富樫さんが日本に帰っているというので彼の家でランチ。東京在住の映画監督のパスカル・ルランさん一家と、同僚のドイツ人女性、アナと一緒。パスカルさんはフランス語と英語、パスカルさんの奥さんは英語とフランス語と日本語、お子さんは英語と日本語、アナはドイツ語と英語と日本語少し、富樫さんは英語、フランス語、日本語ということで、会話はかなりチャンポンに。iPhoneの話しから、パスカルさんが演出をした日本科学未来館の「宇宙エレベーター」の話し、パスカルさんが親しくしているというプロダクトデザイナーのグルナエル・ニコラさんや吉岡徳仁さん(あるいは、そっくりさんのとくにんさん? ;-) )の話し、といろいろ盛り上がった。
 実は最近、私のブログで動画が増えたのはtokyodrift取材用のXactiを活用し始めたから。やっぱり、これまで使っていたビデオカメラと比べるとぜんぜん機動性が違いますね!
 ビックリしたのが、パスカルさん一家もXactiを使っていたこと。お子さんもちゃんと使いこなしていました。

PS4.富樫さんもまだしばらく日本にいるみたいだし、地球環境系忘年会も開催したいところ。関係者は準備のほどを(できれば、第3週目以降の月曜日か水曜日開催にしましょう)。

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この恐竜型ロボットもおもしろそう。ファービーの開発者がつくったロボットで、いくつかの段階を経て成長するようです(新しいamazon動画サービスを使っているのですが、動画をブログにエンベッドできないんですね。残念)。

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12月 3, 2007 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.12.02

yaari騒動

友達のメールアドレスからyaariというインド生まれのSNSへの招待状が届きました。
「この人と友達ですか?」

友達なので、一応、リンク先を確認してからブラウザで、そのページを表示してみる。
するとSNSの紹介もあまりみれないまま登録画面へ。

名前やメアドを入力。
一応、怖いので捨てメールアドレスを入力する。

するとgmailの入力を要求してきたので、gmailのアドレスを入力(実はあまりメインでは使っていない)。
すると、今度はgmailのパスワードを聞いてきた。
さすがにこれは入力する気になれず、ここで一応、信用調査。

yaariのトップページに行ってみた。
すると、インド生まれのSNSで、新しい男女の出会いなどの言葉が並んでいる。
あまり興味がわかなかったので、登録をやめた。

その後、別の友達から、またお誘いが来て、ちょっと悩んだが、その直後、最初の友達からお詫びのメールが。

このyaari、SNSとしての素性がいいか、悪いかはわからないけれど、どうも登録すると勝手にgmailのアドレス帳から招待状を送りまくるらしい。
(その後も4人くらいから招待状が送られてきた)

「yaari」への信用調査はそれ以降、特に行っていないが、
みなさんも「yaari」への招待状をもらったら、とりあえず上記の問題について注意!

gmailなどのアドレス帳を読み込んできて、招待状を送るSNSはyaariが最初ではないけれど、一度、信用してから招待状を送るのと、登録時に勝手に送ってしまうのとでは、ぜんぜん違う。

これは今後、新しくSNSをつくる人にとってもいいレッスンになるんじゃないかなぁ?

これからのSNSの方向性はOpenIDだと思います。

私もできる限り、余計なIDはつくらずにOpenIDで登録する方向に切り替えています。
3月頃に書いた記事ですが...
第3回 米国で盛り上がる“OpenID”

P.S.昨日は石井英男さんの勧めもあって、国際ロボット展に閉場1時間半前ぎりぎり滑り込みで見てきました。
結構、楽しそうで昼夜逆転で、もっと早くいけなかったことを後悔。
その後、念願のRiSuPiaも見てきました。
今晩あたりこのあたりの話しを書こうと思っています。
それから友達からの情報でApple Storeで(Ginzaだけ?)miuroが半額で売られていたみたいです。限定販売とかいう話しなので、もう売り切れかもしれないけれど、半額といえばiPod touchくらい。あれ結構、スピーカーとしても音が良さそうなのでアリかもしれませんよ!私も夕方余裕があれば、銀座を覗いてみようと思っています。

12月 2, 2007 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.12.01

好きなアルゴリズム:モンテカルロ法

今週前半、小飼弾さんの「404 Blog not found」が「プログラマーでなくても名前ぐらい覚えておきたいアルゴリズムx10」という記事を載せていたが、仕事も一段落間近かなので、その記事を見て以来、書きたいと思っていたことを書いてみようと思う。
nobilog2復活へのリハビリエントリーだ。

小飼さんの記事は、Hatena Questionの「あなたが一番好きなアルゴリズムを教えてください。また、その理由やどんな点が好きなのかも教えてください」がきっかけになった記事のようだ。

 私はプログラマーではないが、まだパソコンが8ビットで「マイコン」と呼ばれていた時代に出会って衝撃を覚えたアルゴリズムがある。

 もしかしたら一般に言うアルゴリズムとは別なのかもしれないが、Wikipediaでも"algorhythm"と書かれていたので許して欲しい(広義のアルゴリズムにはぎりぎり入るのではないだろうか?)。

 それは当時の月刊アスキーだか、図書館で借りた本で読んで知った
モンテカルロ法」と言うものだ。

日本語版のWikipediaによれば、「乱択アルゴリズムと一般に定義される」らしい。

この日本語のWikipediaの内容は、数学を離れて久しい私には難しすぎるが、
私が中学の時に読んだ本には、モンテカルロ法を使った簡単な円周率の求め方が載っていた。

Montecarlo

半径2cmの円を考える。
と、書こうとしたが、検索してみたら、おそらく私よりもずっとわかりやすく解説しているサイトがあったので、解説はそちらに譲ることにしよう:

 ようするに架空の円を囲む正方形(あるいはその弧)の中に、乱数で点を打っていって、その点が円の外側に何個、内側に何個打たかをカウントし続けて、統計的に円周率を割り出す、というものだ。

 いわゆる、数学的アルゴリズムの様に、パラメーターの数字を当てはめると、スパっと答えが出るものではなく、乱数を使ってじわじわと解答に近づいていくわけだ。

 この乱数を使う、という点が斬新で、目からウロコが落ちる思いがした。
(Life is randomーー人生ランダムな私になんとピッタリな考え方だろう)

ところで、上のモンテカルロ法の図は、実は最近、あるイベントのために用意したものだ。
そう小飼さんと一緒にパネルディスカッションに参加させてもらったtechstyle社主催の「群衆の叡智サミット2007」のときだ。

実は当日、パネルディスカッションが、どんな風に進むのがわからず(life is randon的には、楽しいシチュエーションだ)、「万が一、自己紹介のプレゼンが必要だった場合」に備えて、控え室で一生懸命スライドをつくっていた。

 でも、司会の岡田さんに聞いたら、特にスライドは必要そうでなかったし、他のパネリストの方々の話しがおもしろかったので、(一応、マシンにVGAケーブルを指してはいたものの)結局スライドは使わなかった。

 せっかくなので、ここで何枚か紹介しよう。
 最初の自己紹介のスライドは無視するとして、その次に来たのは、「群衆の叡智」という概念を知って私の頭に浮かんだ、さまざまなキーワードを並べたものだ。


Gunshu005001

真っ先に浮かんだキーワードがモンテカルロ法だった。
いわば、人間を使ったモンテカルロ法、というわけだ。

そのモンテカルロ法のスライドには2枚目があって、
なんか、これもモンテカルロ法的、ということで、今年のFooCampで見てきたMicrosoft社のPhotoSynthを紹介。

他にも簡単に解説しておくと、
腸内細菌では、「The New Context Conference 2007」の北野宏明さんのお話
bootstrap allianceはdouglas engelbart博士
path of evolutionは、このブログでも何度か紹介しているScott Berkunの「Myth of Innovation」の話しを盛り込んでいました。

この「Myth of Innovation」、Mac Fan最新号の書評ページで知ったのですが、日本語訳が出たんですね。
「イノベーションの神話」というタイトルだそうです。

いろいろな人の情報が集まってきて、そこからビジョンが形成されるって、こういうことじゃないかと感じたのだ(よりたくさんの人の意見/写真を集めた方が、ディテール部分まで考慮/写されているか可能性が高い)。

 で、この際に重要なのが、均質な人を増やすのではなくって、やっぱり、多様な人々を増やしていくこと。

 そこで伊藤穣一さんもよく紹介しているScott E. Pageの「the Difference」を紹介。

Gunshu008002


実はScott E. PageのWebページでつい先日まで、彼のプレゼンのスライドが配布されていた(現在はない模様):
http://www.cscs.umich.edu/~spage/michigania1.ppt
http://www.cscs.umich.edu/~spage/michigania2.ppt

このスライドで紹介していた実験結果によれば:
Crowd Error = Average Error - Diversity
という式が成り立ったようで、

群衆の予想による誤答率は、平均の誤答率 ー 多様性の度合い

つまり、多様な人が集まれば集まるほど、誤答が減ったようだ。

これって、さきほどのモンテカルロ法に当てはめると、diversityというのが例えばy軸の変化で、それがないと、一箇所だけに集中してしまって、烏合の衆化、イナゴ化が進んでしまうというイメージなんだろうか、と思っているのだが、果たしてどうなんだろう。

いずれにしても、「群衆の叡智」は本当におもしろいし、先日のイベントも、とても注目度が高かったようで気がつけば、関連記事をまとめたブログ記事まで登場していたようだ:

群衆の叡智サミット2007関連の記事まとめ

これからも、もっといろいろ勉強してみようと思います。

さっそく、総合予測市場サイトの「predictions.jp」も登録させてもらっている。

岡田さん、誘ってくださってありがとうございます!

P.S.参加パネリストの間では、前回、次に不祥事を起こすのはどこだと、来場者に問いかけたところ「マクドナルド」が「小飼弾」さんに負けず劣らず大きかったので、「これはもしかして当たったのか?」と話題になっている。

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12月 1, 2007 opinion | | コメント (1) | トラックバック (0)