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2008.03.15

密度の濃かった一週間

Apple I
途中から風邪をひき体調ぼろぼろ。
それでも朝6時までは原稿を書き、
2時間睡眠で取材をつづけた未踏プロジェクト海外支援ツアーもまもなく終わりを告げる。
私を含めメンバーの多くは今から6時間後の飛行機で日本へと帰る。
初日スタンフォードに集まったときと、今とを見比べると、みんな驚くほど表情が変わっているはずだ。
参加者がこの4日間で経験したことの量は半端ではなく、中にはこの間に急成長を遂げた人もいる。

私が6時まで書いていたのはascii.jpのライブレポートだが、
初日以降、私の体調悪化など諸々の事情が重なって遅れが生じ
現在、2日遅れでの掲載となっている。
とはいえ、毎回、日本にいる人にも役立つ知識をできるかぎり盛り込むように心がけたのでよければチェックしてみて欲しい。

本ブログ執筆中に公開済みの2日目の記事はこちらから読める:
「未踏ソフトウェア」海外進出支援事業(その2)
「失敗を恐れるな」──日本の若き才能、シリコンバレーでベンチャーを学ぶ


既にあまり体力が残っていないので、ブログの方はおもしろかったことだけいくつか書きます。


個人的に一番すごいと思ったのはやっぱり古川さん
私と同じくらいの睡眠量ながら、毎日、どこへでも10人乗りの大型のVANを運転し、
参加者達に何度でも檄を飛ばし、その影で彼らを怒り、かばい、心配し、
講義を受けていても、訪問先に行っても、車を運転していても常にものすごいエネルギーを発散し続けている。
訪問先のどこにいっても、日本人でIT業界の人であれば知らない人はほとんどおらず、
例え見ず知らずだった外国のIT業界の人でも、すぐさま共通の話の糸口を見つけ出し、
「それじゃあ、お前は〜〜は知っているか。その時、〜〜をやっていたのは俺だ。」みたいな感じで、強く自分を印象づけ、しかも一気に仲良くなってしまう。
そして何よりも人としての大きさややさしさ、気遣いが常に全身から溢れ出ている。


おもしろかったのが、イベントのフィナーレを飾ったComputer Museumでのパーティー。

ここはアメリカ人が世界初のコンピューターと唱うENIACをはじめ、
歴史上の有名コンピューターが数多く陳列されている場所
もちろん、XEROX PARCのALTOやアップル I、Lisaなども並んでいる。

Sam Furukawa on ENIAC
(エニアックに写る古川さん)

ここで案内をしてくれたボランティアスタッフも、かなりのコンピューター好きで、話しだすと止まらないタイプ。うんちくが多過ぎて、一番、最初のそろばんコーナーからいきなり長期戦で、パソコン時代ははるか先のまま、ぜんぜん先に進まない。

その彼とツアーの後、パーティーで仲良くなって話した。
私と彼が盛り上がれる共通の話題はダグラス・エンゲルバートだった。私は1月のMACWORLD EXPOで、エンゲルバートと久々に少しだけ話した。ミュージアムボランティアの彼は「俺は2月に見た」と自慢仕返してきた。

30分ほど話したところ「コンピューターの歴史を語るのであれば、あそこに座っている人物のことを知らずに語ることはできない」と古川さんのことを指差した。
「もちろん、彼は知っている。元マイクロソフトの人物だ。でも、何かそれ意外でも彼をよく知っているような気がする、おそらく鉄道模型だ....」

ここで私の頭は「!!!」

古川さんが鉄道模型が好きで蒸気機関車も所有(あるいは共同で所有?)していて、自ら写真を撮り、写真集まで出していることは知っているが、やはりその世界でもトップクラスに有名なのだと知ったらうれしくなった。

 そこで、古川さんが、有名な個人投資家と話でもりあがっているところに割って入り彼を紹介した(スミマセン、でも、そのおかげでこちらにいる日本のベンチャー君達が彼らと話す機会を得たので、結果的にはOK?)。

 2人は話しだすとまるで数十年前からのソウルメイトのように、コンピューターの歴史のこと、鉄道のことをいろいろ話し合っていたようだ(なんと、蒸気機関車をビデオ撮影しながら、その横で写真も撮っていると、シャッター音が入ってしまうが、それをどうやって消したらいいか、といったマニアックなことまで話し合っていたようだ)。

Sam Furukawa

どの道に入っても、その世界一を極める古川さん。
そんな人だからこそ、誰とでもすぐに友達になれてしまい、すべての素晴らしい良心が彼の周りに集まってくる?

今日、Googleでのプレンゼーテーションの返り、スーパークリエイター達が移動バスの中で、日経エレクトロニクスのインタビュー取材を受けていた。聞く気はなしに聞いてしまった(スミマセン)。

あれだけ毎日怒られ続けたし、もしかしたらうんざりしているところもあるのではないかと思ったが、さすがは天才とも呼ばれるスーパークリエイター達、古川さんからのげきを「あきらめもせずにしかりつづけてくれた。他人にあんなことをしてくれる親切な人はいない」とちゃんとわかっていて、なんだか聞いていて涙が出そうになってしまった。

体調も悪く、薬で体をごまかして、ほとんどベッドで寝た記憶もなしというハードな旅立ったが、なんだかとてもいい思い出が残った。

便利さをめちゃくちゃ実感していたiPhoneの電話機能が使えるのもあと6時間ほど。
そろそろINFOBAR2の再充電を始めよう。

そうそう、コンピューター博物館にいって真っ先に思い出したのが古川さんも持っていた、あの話題の写真集。
歴史的コンピューターを表情豊かに撮った写真が、なんとも魅力的なこの本。もし機会があれば、ぜひ見てみて欲しい1冊です:

Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美
Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美John Alderman Mark Richards 鴨澤 眞夫


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3月 15, 2008 |

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