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2009.03.17

突如、Macに本腰を入れ始めたdocomo

P1210932.JPG
'90年代後半、PowerBook 520cやPowerBook 2400cの時代は、
折りたたみ式電話の形ながら、蓋を外すとPCカードやCFカードに差し込めるというNTT Personalのシャープ製PHSのできがよくって、これを使って、外出先のインターネット接続をしていた。

しかし、その後、NTT docomoから登場した高速通信を売りにたFOMAは、なかなかMac対応を唱ってくれない。サードパーティー製のケーブルなどで、MacでFOMA通信を実現する製品はあったが、やはり、キャリアそのものが対応を唱ってくれないと不安なところがある。
私の中で、NTT docomoは、なんかMacとは縁遠いキャリアと言うイメージがあった。

しかし、昨年12月に登場したLG電子製のドコモ最新端末「L-02A」が、このイメージを180度覆したという。
「とにかく、めちゃくちゃ真剣にMac対応をしているから見てみて!」と、友人が強く勧める。
そこで、その友人のツテを通して、しばらく「L-02A」を試用してみることになった。

 これまで、日本通信「b-mobile 3G」を愛用していたが(ちなみにイーモバイルもEM-ONEを持っているが、ホコリをかぶらせている)、決して「b-mobile 3G」に問題があったわけではない(今でも持ち歩いて、たまに使ってみる)。

 「b-mobile 3G」と「L-02A」は、キャリアこそ違えど、どちらもドコモのネットワークを使っており全国かなり広いエリアで、安定した接続が得られる。
 さらに、実はどちらの製品もMacに対応しており、だからこそ筆者も愛用している(これもイーモバイルも同じだ)。

 だが、「b-mobile 3G」のMac対応と、「L-02A」のMac対応は、ある意味、対照的でおもしろい。

 「b-mobile 3G」のMac対応が、必要以上に何かをしているわけではないけれど、Macの標準機能を使って問題なくつながります、というやや米国ベンチャー的な「No frill(お飾りなし)」の素朴なMac対応だとしたら、「L-02A」は「Macに本腰入れました!」という熱い思いが、節々まで伝わってくる、日本企業的ないたれり、つくせり型対応なのだ。

 NTT docomoの気合いはインストーラーの画面から伝わってくる。

インストーラ001

 そして、いたれりつくせり感が伝わってくるのが、こちらの「コネクションマネージャー」という接続ソフト。
 利用したパケット量によって、変化する月額利用料が、今、どの段階にあるのかを監視してグラフで教えてくれるツールだ。
 結構、こまめに通信料をコントロールしている人だと、このソフトのおかげで、
「今月は今日で終わり。今、ここでL-02Aでつながずに、2Km先の公衆無線LANまで歩いたら、ダイエットにもなって、月額使用料も6000円安くなる!」といったことが可能になるわけだ。

ドコモ コネクションマネージャ005

もっとも、私は「モバイル」は自宅の無線LANの延長くらいの感覚なので、1日で上限のSTEP 3まで使ってしまった。
「L-02A」を、最初に活用したのは、先週の名古屋、大阪行きの新幹線。
ちょうど、無線LANサービスが始まる直前でしたが、「L-02A」のおかげで、
トンネル内でもまったく接続がきれることなく、インターネット接続できた
(ただし、新幹線で途切れなく使えるのは、イーモバイルやb-mobile 3Gでも同じ)。

 聞くところによると新幹線内無線LAN、それほど速くないようなので、下り最大7.2MbpsのL-02Aの方が快適なところもあるかも。
そう、今回、とりあえず、日本通信b-mobile 3Gに特に不満があって使い始めたわけではないけれど、通信速度についてはb-mobile 3Gと比べて倍なので、初めてつないだときに「お、速い!」とちょっと感動した。
 とくにdrikinがサンフランシスコの自宅から、Ustreamのライブ中継をしている映像を、新幹線で高速移動しながらみれた時には、「ちょっとすごい時代にきてしまったな」とすら思った。

 まあ、HSDPAなので上りは384KbpsでUstreamの放送をするには厳しいけれど、私は軽量なMacBook Airでないと持ち歩けない体になってしまっているし、私が使う初代MacBook Airは、ビデオチップが弱いので、どっちにしてもUstreamはちょっと荷が重いので、その点は目をつぶれる。

 そうそう、Macへの対応ぶりは、私はどちらかといえば、シンプルかつNo Frillなb-mobile 3G的アプローチが好きだが、今回のL-02Aは、ステータスバーに表示される電波強度がわかるアンテナのアイコンが、なかなかいい感じだったり、なぜかもう1種類付属している通信ソフトのウィンドウ(いずれ別の機会に!)もなかなかいいデザインだったりと、グラフィカルな面で、ちょっと見た目の印象でもL-02A気に入った。

ドコモ コネクションマネージャ004
赤い矢印がL-02Aの接続ステータスで、青がOS標準。

 そうそう、見た目の印象と言えば、本体のデザインも悪くない、というか、これまでの他社の製品と比べると、かなりかっこいい気がする(ちゃんと、専用のポーチがついているあたりもgood!)。

 というわけで、これから、このL-02Aをしばらく使ってみるので、またおいおいレポートしようと思う。

P1210934.JPG
ちなみにMacBook Airは、本体が薄いので延長ケーブルなしの直差しUSB機器系は、ささらないことが多い(この場合は、MacBook Airの右端を机からはみだすように置いて、下に空間をつくって対処)。
 でも、このL-02Aは(多少ぶつかるけれど)なんとかギリギリセーフだった(b-mobile 3Gはちょっと無理すればなんとかOKな範囲)。
こんな感じです。
photo.jpg

P.S.そういえばドコモのMac対応の本気度と言えば、(おそらく)最新のカタログ。なんとMacBook(白)を使う劇団ひとりが表紙になっています。Macへのかなりの入れ込みっぷりが伺える。
P.S.2.ちなみにL-02Aの、他の同類製品にないもう1つの特徴は、海外で使えることだ。どれくらいの料金になるかも含めて、来月、ミラノで試してこようと思っている。

3月 17, 2009 Mac |

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コメント

いや、これは驚きました。カタログもらってきて見たのですがiWebにまで言及されてるじゃないですか。 随所でMacをアピールしてますね。emobile持ってるのですがL-02A、検討の価値がありそうです。情報ありがとうございました。

投稿: toshixvuk | 2009.03.17 15:24

いったい、docomoに何があったのか、気になりますよね。
ちょっと取材できないか、時間ができたところで聞いてみます。

これが、単に部署の統括者がMac好きの人になった、とかだと
「なんだ、そういうことか」だけれど、
Mac対応でビジネス的にもメリットを感じてくれているなら、それはそれでMacユーザーとしてもうれしいところですよね。

まあ、モバイルに関しては、気がついてみたらイーモバイルを筆頭にb-mobile 3G、docomoと全対応していて、
対応していないキャリアの方が少数派になっていますけれど。

投稿: nobi | 2009.03.17 16:42

ネタフルで、セットアップなどの詳細が書かれていました。
リンクで紹介をしておきます。
ttp://netafull.net/gadget/029717.html

個人的にも気になりますね。
昨年10月のMacBookの発表意向は手に入れてもいいかなという感触が大いに出来始めているので、このこと自体も注目出来そうです。(FFXIのプレイヤーということもあって、Winでないと困るため。)
ここ半年で、これほどの激変を味わうことは想いませんでしたね。
それほどの衝撃が大きいものでありましたので・・・

投稿: Syunrou | 2009.03.17 21:28

はじめまして!
僕もMacBookAirとL-02Aの組み合わせで使っていますよ。
L-02Aはコネクタの部分がちょっと大きすぎて不便ですよね。
そこで見つけたおすすめアイテムがこれです
http://www.sanwa.co.jp/product/syohin.asp?code=AD-3DUSB8

これさえ使えばAirの底を上げなくても大丈夫ですよー。

auもW06KでMac正式対応になったりとなかなか頑張っているみたいです。
(まあ、出だしでちょっと不具合出してましたけど 汗)
ではでは~。

投稿: まる@モモンガ | 2009.03.17 21:45

Syunrou さん
ネタフル情報ありがとうございます。ネタフルの人は、個人的にも友達なので、私もチェックしています(笑)
SyunrouさんのFFIX好きぶりが伝わってきます。

まる@モモンガさん、

auのW06Kも対応しているんですね!見落としていました。
mixiの同じ記事にauユーザーの方からコメントがあったので、引用させてもらいました。

なお、L-02A x Airですが、たしかに少しだけ浮く印象がありますが、角度調整でほとんど気にならなくなるので、
私的にはギリギリでセーフ。
私は持ち歩くものを1個でも減らしたいので、このままでいこうと思っています。

投稿: nobi | 2009.03.18 12:10

あー、そういえば自分が最初にもったPHS(ピッチといわれてましたな)はパーソナルの321Sでした。たしかニフティでモニター募集してて無料でせしめたという、実にいい時代でした(笑)。
当時持ってたのははPowerBook140だったか1400CSだったか。
 壊れるまで使い込んで、そのあと「P-in comp@ct」を買ったような気もしますがどうだったか。ええ、PHSはもっぱらデータ通信でしか使ってませんでしたね。携帯で電話するほど急ぎの用事もなかったし、通話料ならストックしてあるテレカ使う方が経済的でしたから(笑)。

 PHS脱却後は一時期PCMCIAカードでもっぱら通信でしたがPowerBook系はさすがに重量に息切れしてきてWindowsマシンに転んでましたよ。クアデルノとかFIVAとか(笑)。クアデルノは最後はwin3.1捨ててDOSに戻ってDoCoMoのムーバ携帯にモデムカード繋いでとか。


 新幹線での無線LANはこのごろ新聞広告見て知ったんですが、なにせ新幹線に乗る用事がありませんのでいつになることやら。
 海外での通信は、旅行行程のきついツアーばっかりでなかなかパソコン繋げないので、最近はたま〜に携帯でネットみるだけでした。wifi使うチャンスも無かったし。DoCoMoからボーダフォンに乗り換えたのは国際ローミングの早さとネットワークの広さからだったんですが、なにせ毎月の料金が国際ローミングと別立てなので、旅行行くたんびに5万10万とかかりますね、ブログに写真送り込んだりするし。

  ハイスピード対応もいいけど、ミラノってむしろ3GとGSMとwifiがメインのような気がしますね。ここ5年ほど欧州行ってないので電波状況は不明ですけど。あとは通信料金がどのくらいになるか.......

 

投稿: まる | 2009.03.18 23:39

まるさん、

あの時代はNTTパーソナル+シャープでしたよね。
私もPALDIO 321S->611S のあと3〜4台、ずっとシャープでした!

その後、一時、FOMA+サードパーティーケーブルで、auの1x WINサービスが始まるのを待っていたけれど
パソコンの接続に対応しないということでショックを受け、公衆無線LANに入り倒しました。

そういえば、東京の東急沿線はmzoneが入ったみたいです。

そうですね。ミラノで3Gは期待できませんね。
vodafoneやTelecom Italiaの公衆無線LANがあると思うので、それを使うのがメインになるのかな

投稿: nobi | 2009.03.19 09:45

 ミラノは3Gは大丈夫だと思いますよ、いちおうイタリア一の経済都市ですし。omnitel 3GとH3Gは入るようです。
少なくともソフトバンクのローミング契約だと(苦笑)。

 昔はニフティで配布してたiPassConnectを使うかVerizon BusinessのAPデータをFivaとかに入れて旅行したもんですが......いまiPassのサイト見てると、ミラノはやっぱりホテルのwifiが圧倒的ですねえ。NokiaとiPassのサービスステーションが辛うじてあるようだけど、バールにはあんまり期待出来ないかもしれませんね、PCモバイラー的には。

 まぁ、iPhoneが結局いちばん強力なモバイルツールになりそうな気もしますが、自分ならwifiファインダーを片手に電波チェックしてそうな気がします>ミラノ。日本じゃマクドナルドの公衆無線LANのおかげで最近wifiファインダー持ち歩くことは減りましたけどね。

投稿: まる | 2009.03.19 22:05

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