2008.07.08

立体版ドット・アニメーション

最近、YouTubeネタがつづくが、Engadgetで見つけた動画が涼しくていい感じだったので、
執筆エンジンを回転させるために1本(...ブログの記事を書きます)。


[via BMWCCA, via 本家Engadget, Engadget Japanese]


これを見て、真っ先に思い出したのは、「六本木クロッシング:日本美術の新しい展望 2004」で、オーディエンス賞として一票投じさせてもらった笹口数さんの作品。

Googleイメージ検索:笹口数

動いてこそはいないが、(いやだからこそ)あれはあれで素晴らしかった。
いくつか、この角度が好き、というポイントがあって、何度も作品を見に足を運んだのを思い出す。

それにしても、こういうおもしろい動画が日々、追加されていることに改めて驚かされる。

さらに、今やこうした動画はパソコンだけでなく、ケータイでも見られるのだからさらに凄い。

7月11日発売のiPhoneはもちろんだが、
それを待たないでも、他社のスマートフォンや、NTTドコモ製のP904i以降の端末でも見られる。
気がつけば、日本のケータイ電話も一気に動画が花盛りだ。

powerpush

ちなみにYouTubeは、auの端末にも対応しているが、こちらは約2分半(1.5MB)の容量制限があり、何か動画を見ようと思っても「この動画は再生できません」というメッセージでガッカリすることが多い。

 今はなきAmp'd Mobile Japanが日本進出した時にも同じ問題を抱えていた。
コンテンツがおもしろくなってきたところで、第2話へつづくならまだわかるが、余裕がないので、いきなり話しの途中でブツ切りにして1話をいくつかのファイルで分割配信するしかないのだ。

つまり、今のところケータイ動画はNTTドコモならではの大きな強みの1つとなっている。
それだけにそこかしこで大々的に宣伝もしている。

 私の好きなドラマのLOSTもシーズン1全話を配信している。もっとも、LOSTに関して言えば、テレビ用につくられたドラマ本編もいいけれど、ケータイ電話の画面サイズに最適化してつくられたmobisodeの方もしっかり配信して欲しいところだけれど。
 アメリカでは、テレビ業界も「ケータイ動画」という新しい市場の可能性に期待を抱いていて、FOX Mobile社、CBS mobile社、NBC2Go社など、既存テレビ局がモバイル専業子会社をつくって、ケータイ画面サイズに最適化した番組の開発/提供にかなり本腰を入れ始めている。


ITmedia +D Mobile:
“iPhoneを振った”米Verizonが投入するキラーサービス──「V CAST Mobile TV」

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これと比べると、日本は法的な問題もあって、今のところワンセグ放送はテレビと同じ内容を垂れ流しているだけで、スポーツ番組をみても「ボールが小さ過ぎて見えない」などの文句を聞くこともある。いずれは地上波とは別編成の放送に主軸を移すとも聞くが、それに向けての準備はできているのか、他人事ながら心配になる。

もっとも、NTTドコモも「春と秋のカエルの王子」みたいなオリジナルドラマづくりをしているし、余計な心配なのかもしれない。

ちなみにauも、技術的制約はある中、LISMO videoを始めたり(以前はEZチャンネルもやっていたし)、頑張れる範囲では頑張っている。

 そう考えると、実は一番、動画対応は遅いのはソフトバンクモバイルなのかな。

 ただ、ソフトバンクモバイルには究極の動画再生端末、iPhoneがあるから孫さんには、ぜひとも今後はiTunes Storeの国内での成功にも協力して欲しいところ。iTunes Storeで、日本でも海外同様に映画やテレビの人気番組が見られるようになれば、これはかなりうれしい(もっとも、今でもビデオPodcastは見られるが)。

 今やテレビ以外にもGoogle社のTechTalkみたいなためになる番組を始め、テレビでは放映していない見たい番組も山ほどあって、テレビは本当にもっと魅力をアピールできないとヤバイと思う。だからこそ、SPIDERはテレビ業界の救世主だと思うんだけれど:

nobilog2: タイムマシン誕生、期間限定で...
nobilog2: テレビの明日は「暗黒時代」?(ぜひコメント欄にも注目!)

 権利者のこととか、いろいろ気を使って見なければならない気苦労系番組は、世の中にゴマンとある見たい番組の中のごくわずかな一部でしかないんだから。
 これから動画をつくる人は、どうやって制限を設けようと考える前に、まずどうやって存在感をアピールし、いかに見ようという気にさせるかを十分考えて、その後になって始めて、いかにしてしっかり自分の権利を守るかも考える、というのが正しい順番ではないかと思う。

 いずれにしても、今や身の回りには、見るデバイスも、メディアとなる技術も、番組も視聴能力をはるかにうわまわるくらい溢れているわけだけれど、なんとかこれらを総括して、もっとも(自分にとって)おもしろい動画だけを見つけられる全動画対応版Spiderみたいなのでてこないかなぁ...
 (本当はYouTubeが、それを目指しているんだろうけれど、久夛良木さんが言うように、Spiderがサービスを目指して、今のSpiderのような日本人的おもてなしを維持した上で全メディア対応してくれるなら、それもいいなぁ...)

 

7月 8, 2008 copy-right or wrong!?, iPhone, just a thought, 携帯・デジカメ, 映画・テレビ | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.01

テレビの明日は「暗黒時代」?

Spider Pro

以前に予告していたテレビについての話しを...

その前に、まずちょっとSpiderについて。

前に書いたSpider Zeroの記事は、それなりに注目を集めたけれど、
読んだ人からよく受ける質問がある。
「それってソニーのType Xが先じゃないの?」というもの。

確かにただ録りだめするだけ、という製品はこれまでにもあったのだけれど、
SPIDERが、それらの機械と決定的に違うのは、番組1つ1つ、CMの1つ1つに、番組名はもちろん、出ている人や使われたBGMといったものまで、あらゆる情報がネット経由で提供される。
このため「この人が出ているテレビ番組」、「このアイテムの出てくるテレビ番組」と内容から見たい番組を探せること。

 これまでの全録が、ただ数十本のラベルの張られていないビデオテープに個々のチャンネルを録りだめしているだけの存在だとしたら、Spiderは、録画した番組1つ1つに、細かな検索しやすいタグを加えて、自分専用の動画共有サイトにアップしているような感覚。だから、見たい時に、見たい番組を、見たいだけ見られる。

 私の場合、時間ができてテレビの前に座るときというのは、おもしろい番組が1つもやっていない時間帯であることが多かった。それだけにSPIDERを使い始めてからは、リアルタイムの放送は、たまにニュースやテニスなどスポーツ系の番組をみるくらいで、滅多に見ず、いきなりSPIDER経由でテレビを視聴することが多い。

 SPIDERが、ただの全録の先にある進化であることは麻倉さんが非常にうまく語ってくれている。夏野さんの「SPIDERだと、テレビを見られるときに、1週間で次々に番組が流れていっている中から、一番いい番組だけをつまみ食いできる感覚が楽しいんです。」という言葉もSPIDERの魅力をうまく表していると思う。
PTPのサイトに掲載された4つのインタビューは、SPIDERの宣伝だけ、なんていったケチなことを言わず、いずれも、これからテレビ・放送文化をどう考えたらいいかまで踏み込んだ内容となっているので、ぜひ一読してもらえれば幸いだ。

SPIDERとは何か?

このインタビューで、いろいろな方の話しを聞いているうちに、私も、これからのテレビについて、ひとこと言いたい気持ちになってきた。

White out

一番、気になっているのは、「地デジ」は本当に歓迎すべきものなのか、ということ。
できれば、何事もポジティブに可能性を議論したいというのが私のスタンスだけれど、
今の地デジには魅力に感じられる部分が非常に少ない。


地上アナログ放送の世界では、Spiderの登場で、
一度、体験したら、もう元には戻れないテレビの究極の形を、
大勢ではないかもしれないけれど、少なくとも一部の人は知ってしまった。

でも、2011年から始まる地デジ放送については、
(BSよりはやや画質が落ちるが)ハイビジョンである
ということを除くと、
なんだか難しそうな「ダビング10」というルールで録画が大変そうであるとか、
一体、なんのために必要なの?と思うようなB-CASカードが必要だったり、
と、およそ消費者視線で見て、便利なものに感じられない。

業界は、著作権団体からのあまりに大きすぎる圧力のせいで、
画質以外の点では、消費者にとって、いかに小難しくて、不便にするかの議論ばかりを重ねて来てしまった。
そのせいで、日本の著作権団体と家電メーカーが描く、デジタルテレビの世界は、少なくとも私にとっては、なんだかぜんぜん魅力が感じられない世界。

 個人的には、そんな面倒くさいルールでガチガチに縛られた世界に押し込められるよりも、いっそiTunesでテレビ番組を売って欲しいと思ってしまう。
 そうすれば、いつでも、どこへでも持ち歩いているiPhoneに転送して、好きな場所で、好きな番組を好きなペースで観ることもできれば、リビングのテレビにApple TVをつないで楽しむこともできる。

 アップルのDRMに縛られた世界で、他社のプレーヤーが一切、入る余地はない世界だけれど、一度、パソコンとiPhone(またはiPod)とApple TVを揃えてしまえば、後はすごく簡単だし、余計なルールも一切ない。

 まるで一番最初のネットウォークマンと初代iPodのような、使いやすさの違いがある。

 家電メーカーの中には、消費者指向で、頑張って著作権団体と戦ってくれているところもあるようだけれど、そういうメーカーのうちの数社で結託して、「消費者の便を考えると、これくらいの規制をかければちょうどいいだろう」という世界観を描いて、録画機器をつくることはできないだろうか。
 それで録画できない番組があれば、それはそれでOK。
 その代わり、そんなリアルタイムで観るしかない番組は、だんだん見る人も少なくなる、という形になっていく(まあ、それなりに長い時間はかかるだろうけれど)。

 いずれにしても、著作権団体が押し付ける、日本独自ルールの、「性悪説」と「まずは著作権団体の存続ありき」の世界観に屈してデジタルテレビの世界観を論じてしまっては、地上デジタル放送に移行する魅力がなくなるだけでなく、これまでの携帯電話業界同様、日本独自仕様にあわせなければならない家電メーカーへの体力的負担も大きくなり、日本の家電メーカーがますます弱体化してしまう気がして心配だ。

 パワフルなデジタル技術は、使いようによって、非常にパワフルで便利な道具にもなれば、まるで「1984」の世界のように人々を押さえつけコントロールする恐ろしい兵器にもなりかねない。

 例え仲介人に過ぎない著作権団体を中抜きして、コンテンツをつくる人1人1人が、直接、自分がこれまでにつくったコンテンツの権利を管理できるようなシステムだってつくれるだろうし、そこに投票システムを組み込んで、コンテンツの2次利用や3次利用について議論できるようなシステムもできるだろう。
 Creative Commonsが目指していたように、コンテンツの中に、著作権情報を埋め込む技術が発達すれば、例えば許諾が得られなかった音楽の部分だけ、他のものに差し替えて放送、といったことも可能になるだろう。
 こういった柔軟な放送の2次利用、3次利用は、今日の著作権団体の関与を前提にしたのでは、実現することがない。

 どう不便にするかではなく、まず最初は、どう便利にするかを考えて大前提をつくった上で、そこから著作権者が損をしないようにという順番で発想しないと、いいテレビ文化はつくれない、と思うのは私だけだろうか?


 ここでは(いちいち裏取りをしていると、この記事も出さないまま埋もれさせてしまうことになるので)話しの単純化のために、「テレビの明日」における抵抗勢力を、漠然と「著作権団体」とした。
 実際にはそれだけでなく、他にもいろいろな抵抗勢力や、構造的問題があるのは、わかっている。

 伊藤穣一さんはよく「ブログ」は対話といっている。
 ここで書いたことは、完成系にはほど遠く最初の一歩でしかない。

 みなさんが、このURLで、このことについて議論をするための「お題」だと考えてもらえるとうれしい。この議論は、みなさんがコメントを書き込んでくれることで、初めて形になるのだ。

7月 1, 2008 映画・テレビ | | コメント (9) | トラックバック (0)

2006.12.18

最近見たお勧めテレビ番組5本

今、実は家に特殊なハードディスクレコーダーがあって、過去1週間ほどのテレビ番組を、どれでも好きに遡って見ることができる。
この機械が来るまでは、すっかり地上波テレビ放送から遠ざかっていて、BSデジタル放送専門になりかけていたのだが、この機械のおかげでハイビジョンでもなんでもないノーマルの地上波放送を見る率がグンとあがった。
いや、それどころか最近、地上波でもこんなに素晴らしい番組がやっているんだと改めて感動することも多い。

私の周囲では「テレビを一切見ない」、「テレビを持たない」という人も数人いるけれど、
「いいテレビ番組には、本や雑誌にはない力や感動を与えてくれる」と改めて思う。

さて、以下ではそんな私が最近、感動したテレビ番組をいくつか紹介したいが、その前に、お勧めテレビ番組の1つが18日(月)に再放送されるので、読み飽きる人が出る前にその記事にだけリンクを貼っておこう。
NHKの「ビジネス未来人」という番組で、直木賞作家、三浦しをんを生み出したboiledeggs.comの仕掛人、村上達朗さんと彼の仕事である作家エージェントがどういうものかを紹介している。

それでは、以下、これらも「再放送されたら絶対に見るべし」のお勧め番組:

【1】NHKプロフェッショナル仕事の流儀 第35回 「りんごは愛で育てる」 農家・木村秋則さん

茂木健一さんが司会のいつも見ているお気に入り番組、「プロフェッショナル仕事の流儀」。写真家の上田義彦さんの回編集者、石原正康さんの回も、背筋が伸びる思いがしてなかなか良かったけれど。
この木村さんの話も涙が出てくるほどに感動的だった。リンク先のホームページにも番組のあらすじはあるけれど、木村さんのりんごは「奇跡のリンゴ」と呼ばれており、さまざまな学術的研究の対象にもなっている。

 番組はちょっとドラマチックに演出し過ぎというきらいもあるけれど、木村さんが番組の中で語る事実を積み重ねるだけでも大きな感動が伝わってくる。
 なんでも自然のままの姿が一番バランスがとれている、というのは誰もが思うところだけれど、それを実践し、大きな苦労を乗り越えた末に、腐らない奇跡のリンゴを生み出すというストーリーには大きな感動を覚えた。
 農業というと、私の周りにいる大半の人の仕事とは大きく異なるけれど、すべての現代人にとっていい教訓を与えてくれそうだ。

【2】TBSの「水トク!」という番組。
12月6日放送の回。

その名の通り、毎週水曜日に放送されているスペシャル番組みたいなんだけれど、ホームページにあまり情報がなく、放送回ごとのサブタイトルがないのは残念。

[と、書いていたのですが、この回のホームページ発見しました。こちらです:
「関口宏の日本を探しに行こう」モデルの方?は女優で原沙知絵さんでした

 私がお気に入りの12月6日の回は、関口宏さんとモデル(!?)の女性の方の2人で、日本各地を巡って伝統文化を今一度、見直すという内容。
 何よりも番組の構成がおもしろかった。前半3分の2ほど、例えば日本庭園や機織り/草木染め、浮世絵、和紙づくり、日本酒といった文化については、これらの日本の伝統文化に惹かれて日本に住み着き、その道を極めてしまった外国人の方々が教える構成になっていたのだ。その道に惚れ込み、自分の国を捨てていつくまでの情熱を持っている人達だけに、語る言葉にも情熱が宿っている。
 番組の最後は紀伊山地の熊野古道、編集工学研究所長の松岡正剛が出てきて締めている。
 自分は、海外生活が長く、日本の伝統文化の基本的なところが抜けているが、日本伝統文化の素晴らしさには思いいるところがある。いずれ時間をつくって、この番組がたどった足取りをなぞってみたいと感じた。

 私は外国人の目線から、日本の良さが語られるのが好きみたいで、気がつくと海外でも、日本文化をきれいな絵で紹介している本を見つけると、ついつい衝動買いしてしまう癖がある。
 先日もパリの6区を夜中に散歩していて、フランス語で「茶の湯」を紹介していた本を見つけて衝動買いしてしまった:
Poèmes du Thé」(Bertrand Petit et Keiko Yokoyama)

【3】【4】3つめと4つ目は、新日曜美術館かな。
伊藤豊雄の回と千住博の回。どちらもよかった。
New Yorkにある千住さんのアトリエ素敵過ぎ。オフィスの様な部屋に置いてあるApple Cinema Displayが印象的だった。いずれ訪問できたらいいなぁ。

千住さんの回では、千住さんは日本画を描くためにニューヨークに行ったといっている。
日本を出た方が日本のことがよく見える、よくわかる、という。
これってなんだかとてもよくわかる気がします。

【5】冒頭でも紹介した18日再放送があるNHKの「ビジネス未来人」。

boiledeggs.comの村上達朗さんと、その仕事、作家エージェント(昔は著作権エージェント、といっていた)を紹介した番組。
村上さんはもともと、出版社で数々のヒット作を手がけてきた編集者。
しかし、私もちょっとだけお手伝いした「アップル〈上〉―世界を変えた天才たちの20年」、「アップル〈下〉―世界を変えた天才たちの20年」を手がけた後に、突然、会社を辞めて、boiledeggsというWebサイトを立ち上げる。

海外にはあるが、日本にはない著作権エージェントという仕事をしたいのだという話だった。
ベンチャービジネス用語でいえば、作家のインキュベーション事業といったところか。

私は幸運にも、このサイトで連載をする最初のメンバーとして声をかけてもらうのだけれど、不義理にも1999年から筆が止まってしまう。実はその罪悪感から最近、サイトの方もぜんぜん拝見していなくて、この番組も例の機械で今週の番組をブラウズしている中、偶然に番組タイトルに惹かれて発見し、驚いていたところだ。それで久々にboiledeggsにアクセスしたところ再放送の案内があったので上で紹介した。

番組を見て、久々に見た村上さんの姿にもちょっとビックリしたけれど、
boiledeggsで、次々と若い人達が成功していっているのを知ってうれしくなった。
三浦しをんさんが直木賞というのは知っていたが、それ以外にも次々と新人が誕生している。

番組の中で、村上さんが今後の展開を聞かれて、日本の作家を海外にもデビューさせていきたい、と語っていたが、あれも非常にうれしかった。
私も日本の作家はどんどん海外に出て行くべきだと思う。
日本のWeb連載もまともに続けられない私だが、過去に何度か英語版のWired Newsに記事を書いた。
Wired News Stories by authors: Nobuyuki Hayashi

書いてみてビックリしたのは、その反響の大きさだ。
やはり、日本語圏と英語圏では、市場規模が全然違う。
返ってきた反響の大きさから、そのことがすぐに伝わった。
ポジティブで発展的な(話を次の段階に発展させる)フィードバックが多いのにも驚いた。

この経験以来、私は元気のない日本のソフト開発者を海外進出させ、市場規模を膨らませて体力をつけてもらう、という夢を抱くようになるが、なかなか日本の企業にはそういった心構えを持つところがない、ということを改めて教えられることになった。
ある技術系プラットフォームをつくっている社長と話をしていても、
世界的に名の知れた大手メーカーにしても、「とりあえず日本市場で成功すれば それだけで御の字」といった雰囲気があるという。
まったく、もってこれは情けない。

村上さんには、ぜひともboiledeggs発世界的作家を生み出して欲しい。

さて、以下は私とboiledeggsとの関係についてのいいわけタイム。

boiledeggsを始めた時、まっさきに声をかけていただいたことは非常にうれしく思っているし、書籍「アップル」では結局、大した仕事ができなかったが、村上さんとは仕事をしたいと思っていた。だから、何度かは記事を書いたが、雑誌の仕事に日々、追われる中、なかなか連載を書く時間を見つけられなかった。

連載が止まってしまっている1999年は、ちょうどMacの誕生から15周年で、気分的にもりあがってきていた時期。多少、それまでの仕事スタイルを変えてでも、boiledeggsに打ち込もうと思っていた、秋頃、ある事件が起きる。意気揚々と楽しみにしていたあることが、最悪の展開を迎える。それどころかその後、何度か追い打ちを受ける。どうにもこうにもアップルの歴史についての記事を書くのがいやになってしまった。

 (歴史以外の)仕事も完全にスランプに落ちて、雑誌に書く記事も一時期激減するけれど、だからといってWeb連載を書けるようになったわけではなく、特にアップルの歴史の記事からは逃げ続けていた。
 同じ頃に始まったMacTopiaの連載には力が入るが、boiledeggsの連載、「Appleここだけの秘密」からは逃避してしまっていた。
 でも、そこから5年くらいかけて、なんとかその精神状態をふっきるり、2006年には「アップル・コンフィデンシャル 2.5J」の共著や「Cult of Mac」の監訳をしたり、dice-k.comで「ジョブズ・アンド・カンパニー」の連載を書いたりとしたのだけれど、逆に間を置き過ぎてBoiled Eggsには戻りにくくなってしまっている状態。毎年、年賀状には「今年こそ再開」と書いていながら、すっかり嘘つき状態。

雑誌の仕事に追われると、他の仕事ができなくなってしまうのは、今もって変わらない私の悪い習慣だーーWebの記事も、書籍の仕事も遅れまくり。時間があればあるだけ、締め切りぎりぎりまで使ってしまうため、切羽詰まっていない原稿にまわす時間がどんどん埋まってしまう。

 先日、台湾で行った占い師は、「私の仕事が一番はかどるのは夜11時から朝方なので、その時間に仕事をすべし」といってたけれど、来年からはその言いつけを破って朝方に変えて、もうちょっと規則正しい時間枠で仕事をするかな(といっても、突然の取材とかでペースが狂いまくるのだけれど...)

うまく時間割が組めたら、ブログの方も毎日更新できるように心がけます。
でも、とりあえずこの記事を書いただけで自分を追い込んだつもりでいるような甘い考えなので、ちょっと厳しいかな...



上で紹介しているテレビ番組を見てブログをしている人!
ぜひ、テレビブログにトラックバックを送りましょう。
そしたら感想を共有できます。

プロフェッショナル仕事の流儀:12/7/2006放送分:木村秋則
水トク 12/6/2006放送分
新日曜美術館、伊藤豊雄の回千住博の回




同じ番組について書いた他のブログ:
【プロフェッショナル:奇跡のリンゴ関係】
茂木健一郎 クオリア日記:奇跡のリンゴ

須磨寺ものがたり:リンゴは愛で育てる 農家・木村秋則
究極のリンゴ誕生秘話
木村さんのりんご
カクレマショウ:無農薬リンゴの木村秋則さんに「素のプロ」を見た。
介護同盟:木村さんのリンゴ
環境goo:遠藤昇のスローグッズ興奮図鑑
くつろぐのグルメ日記:奇跡のリンゴ その2
よのなかフォーラム:奇: 奇跡のリンゴを知ってますか?
ベンチャー企業社長の挑戦、そして苦闘:木村秋則氏の「NHK プロフェッショナル 仕事の流儀」出演に思う
まだまだ、たくさんあります...


関連ページ: 木村秋則さんの公式ホームページ 木村さんのリンゴを使っている白金台のフレンチレストラン、シェ・イグチ

【水トク関連】
TO THE STARTING LINE:『水トク! 関口宏の日本を探しに行こう』と・・・・
坂口祐の巻物:関口宏の日本を探しにいこう

12月 18, 2006 文化・芸術, 映画・テレビ | | コメント (2) | トラックバック (7)

2006.05.23

「24」対「エイリアス」ー最終決着

実はnobilog 2には「24」好きの人のアクセス(検索エンジン経由)もかなり多いようなのでとりあげてしまいます。

米国FOXの人気ドラマ、「24 Season 5」と、米ABCの人気ドラマ「Alias」が今日、同時に最終回2時間スペシャルを迎えるようです。

あなたはジャック・バウアー(Jack Bauer)とシドニー・ブリストー(Sydney Bristow)のどちらを見ますか?(って日本からは残念ながらロケーションフリーでも使わないと見れません)。

AOL Television: 24 vs Alias - TV Season Finales Head to Head - May Sweeps 2006 - AOL Television.

「24」の放映は東部時間で午後8時ー11時。
またしても、信じられないような展開の中、信じられないような活躍をするジャック・バウアーが、信じられないような事件を解決し、最後の最後でさらに1〜2個どんでん返しがあって終わるのではないかと思っています(想像)。

その一方で「Alias」もシーズン1からずっと引きずってきたランバルディの謎(ってなんでしたっけ?)がついに明かされるとのこと。ビデオを持っていない人は、24の最後のどんでん返しか、ランバルディーの謎をあきらめなければならないかも...

まあ、私が現地にいたら、きっと24を取っていたと思いますが...

というか、実は来週からサンディエゴなんですが「24 Season 5」最終回を現地で見るのをすごく楽しみにしていました。最終回、一挙2話放送なんてヒドイ!



まだシーズン4までを観終わっていない人は、まずはこちらから。
もう絶対にシーズン5はありえないだろうという結末ですが、実はちゃんとシーズン5があるんです。

と書いて、とりあえずシーズン5のコレクターズボックスのアフィリエイトを入れようとしたのですが、検索をしてみてビックリ。
同じコレクターズボックスでもシーズンによって全然値段が違うんですね。
というわけで、参考までに全シーズンのコレクターズボックスのアフィリエイトを値段入りで掲載しておきます。これって第1シーズンが安いのは、なんとなくわかるけれど、後のシーズンは人気の度合いで変わるんでしょうか?[***勘違いして中古の価格を見ていたようです。新品の価格はほぼ同じですね***]




ところで、上の24のDVDのアフィリエイトリンクをつくろうとしていて、さらに右の商品を発見しました。
これっていわゆるフィギュア?Amazon、こんな製品も売っているんですね..
それにしても、こんなに高いものなんですか?おまけに商品名が「Between 11AM-12PMって、まさか24体発売する気?しかも、PRODUCT NOT FINALって書いてあって、確かに絵は商品の絵ではなさそうなんだけれど、それでも24時間以内に出荷って...これ買うのはかなりの冒険になりそう。そこがスリリングでいいんでしょうか?ビックリ。

5月 23, 2006 映画・テレビ | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.01.31

テレビ局のWebページ、一番人気はNHKの海外ドラマ公式ページ!?

日経BP.jpがネットレイティングス社の調査を報じたところによると、「テレビ局Webサイトの訪問率トップはNHK」だそうです。

では、そのNHKで、どんなページが人気があるかというと、女性には「チャングムの誓い」や「デスパレートな妻たち」といった海外ドラマのホームページ。そして男性にはニュースだそうです。

今日、「NHKオンラインのアンケート調査結果」が公表されました。
意見を求められたので一筆書かせてもらったんですが、これが2ページ目に載っています(一筆書いたの私だけだったんですね...汗)
NHKオンライン アンケートから

我が家でも、テレビ局のWebページで、利用率が一番高いのはnhk.or.jpで、まさにアンケートの通りの利用状況です(笑)(ちなみに、そんなには見ませんが語学のページも好きです)。


テレビ関係と言えば、昨年から始まった
『テレビとネットの近未来カンファレンス』の第3回が、明日開催されます。

日時: 2006年2月1日(水)17:00開場 17:30〜19:30開演
会場: サンシャインシティ文化会館 7階 710
申込み:http://www.tvblog.jp/event/archives/2006/02/

残念ながら私は風邪をひいた上に、仕事がまだ一段落ついておらず(お待たせしております>tatsu_yさん)、行けそうにありません....(残念)

1月 31, 2006 映画・テレビ | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.03.24

世界遺産 秘めた力

数日前から風邪で倒れています。月、火は鼻がひどく、喉もいたい状況の中、なんとか頑張って仕事をしていたのですが、水曜日は身体もだるくなって完全にダウン。
とりあえず状況説明のメールだけ送って、ほとんど1日寝ていました。
といっても、病気だからといってそんなに1日中眠りにつけるわけではなく、ベッドからテレビも見ていたのですが、またしても、ザッピングしていただけなのに、おもしろい番組を発見してしまいました。

NHKスペシャルが放送80周年を祝ってつくった「世界遺産秘めた力 〜災害列島・日本より

法隆寺の五重塔にしても記録に残っているものだけでも震度6以上の地震に5回以上(?ーうろ覚え)あっています。それにも関わらず1400年近い年月、無事に建ち続けています。
これと同様に全国にある三重塔、五重塔の中には、過去幾多の大地震を乗り越えてきたものがたくさんあります。

番組では五重塔、三重塔だけでなく、合掌造りの家々や厳島神社の本殿が過去何度にもわたる台風をいかにして乗り越えてきたかなど、今に残る世界遺産に秘められた自然災害をかわす力の科学的解明に挑んでいます。

厳島神社では本殿の周りの回廊(だったかな!?)が、非常にゆるくツギが当てられているだけで、波がくると、それにあわせて大きく上下に揺れてしまう。これが実は防波堤の役割を果たしているようでした。

合掌造りの家々は山間の谷間に、屋根が風の通り道に沿う形で建てられており被害を抑えています。

一番、時間をかけて検証されたのは、三重塔、五重塔でした。
番組では都立大学講師の藤田香織さんが、実際にこれらの塔にセンサーをしかけて、揺れる様子を解明したり、まったく同じ構造の数分の1モデルを実際に揺らしてみてその動きを確かめたりといった実験の様子もレポート。

 五重塔は各層が独立した構造になっており、真ん中を周りに接しない形で心柱という長い柱が貫いています。
どうやら地震が起きると、まず下の層から揺れ始めて、その層が心柱にぶつかる、するとその上の層は心柱に押されて下の層とは逆の方向に揺れる、その上の層はさらにその逆と、揺れ幅が小さくなりながら上の層に伝わっていき、全体として地震のエネルギーを吸収してしまうようです。
これ以外にも各層を支えている台座の部分にも、揺れを吸収するしくみがあったり、現代人をも上回るノウハウには本当にびっくり。

ピラミッドづくりにしてもそうですが、どうしてこういうノウハウって知識として保存されずに消えちゃっているんでしょうね。

番組は心柱のしくみを応用した高層ビルや厳島神社のしくみを応用した新しい防波堤開発の様子を紹介して終わります(これってネタバレ!?)。

これらの情報、実は個別にはいろいろな番組で見たことがあります。藤田香織さんも前にやはりお昼のNHKの番組ではお見受けしたことがあります。
でも、きれいな映像でここまで、ちゃんとまとめられていると見る価値も高いと思います。
もし、再放送を見かけた際は、ぜひ見てみて下さい。

災害のこと以外にも、姫路城の修復などから、建立時と同じ方法でメンテナンスしている建築は、世界遺産として認める、という新しい世界遺産の基準が定められた過程とか、過酷な環境に建つ日光東照宮がどうやって、過去と同じ状態を維持し続けているかとかも紹介されています。


それにしても厳島神社の防波堤にしても、五重塔の耐震構造にしても、こうした古きよき日本の技術って、まるで柔(やわら)のように、強い力にうまく身を委ねながら、そのパワーを吸収していく、というのが共通点ですよね。

 なんだか、こういうのがデジタルに応用されている例ってあるのかな?


mixiの日記から見に来た方は、こちらから戻れます

3月 24, 2005 映画・テレビ | | コメント (3) | トラックバック (4)