2009.03.04

モノヅクリに必要なのはラジオ的視点

2つ前のエントリーのコメント欄、書いていたら、寝付けなくなってしまったので、
先週書きかけだったエントリーを仕上げました(ただ、時間に余裕がある方は2つ前のコメント欄も読んでみてください。何か、おもしろいものが浮かび上がりつつある気がしています)。

and up
私が、まだMACPOWERという月刊誌で「ニュースの横顔」というコラムを書いていた頃からの抱いていた「思い」の1つ、それは、日本でソフトウェアエンジニアも含め、モノヅクリをしている人々に、そのやり方をもう1度見直して欲しい、ということ。

「こんな機能をつけたら売れるんじゃないか?」
「お、いいね。じゃあ、それやってみよう」
という作り方では、稀に一発屋になれることはあっても、本質的にすごい製品にはならない。

たくさんある製品の中で目立つことも必要ならば、1度、製品が成功した後、その世界観を押し広げていけるような戦略というか、製品そのものが含有する「広さ」みたいなものも必要だ。

いつも、メーカーさんなどの社内や経営者の方向けに行う講演では、スティーブ・ジョブズの言葉を引用して、製品化する前のディスカッションの重要性を解いたり、IDEOのやり方を紹介してラピッド・プロトタイピングとフィードバックを反映した改良のサイクルを1回でも多く回すことの重要性を説いている。

しかし、今回、話題にしたいのは、その部分の話しではない。
もっとBASICな部分で、「機能の実装というのは、ファーストステップでしかない」という話し。

エンジニア中心のモノヅクリだと、「こんな凄い技術を持っている」からと、その技術にUIやガワだけをかぶせて、「はい、これが製品です」というモノヅクリが行われてしまうことがある。

しかし、消費者が「これはすごい」、「これは心地よい」と思えるレベルに達して、初めてシリアスなモノヅクリだと言える。

このことをどう説明したらいいのか、よく思い悩んでいたのだけれど、先週の水曜日、お腹をひどく壊して、丸1日ベッドから出られなかったときに思いついた。

ラジオなどの音声番組や、学校の授業を思い浮かべればいいのだ。

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2009.03.01

マスコミもブログも、兜の緒を締める頃合い!?

ruin
書きたいことが貯まり過ぎて何から書いたらいいものか悩むが、、やはり、これだろうか。

今、私の発言が英語圏のITニュースで大きな話題になっている。
事件の全貌は、Apple Insiderか、私の英語のブログを読んでくれるのが一番いい(コメントもおもしろいのでぜひ!):

Apple Insider: Japanese "hate" for iPhone all a big mistake
nobilog returnes: My view of how iPhone is doing in Japan by Nobi (Nobuyuki Hayashi)

 かいつまんで書くと、若いライターが功を急いで、ちゃんとした取材をしたわけでもないのに、自分の使いたかったセリフを私が言ったことにしてしまったという記事ねつ造事件で、私が「P905iが凄い!日本でiPhoneを持っていると間抜けに見える」といっていたことにされていた。

 外出先でたまたまTwitterのSummizerで、旬な話題を読もうと思ったら「Why Japanese hate」というキーワードが出てきて、読んでみたら自分の名前がでてきてビックリ。さらに言ってもいないことが書かれていて、2度ビックリ、というパターンだが、もっとビックリしたのがSearch.twitter.comで、上のキーワードで検索してみると、ほぼ数秒に1件単位でこの気についての書き込みが増えていくこと(今日になってもまだ増えている)。

 あわてて食べた気のしない夜食をかきこんで、Twitterしながら帰宅。
 中目黒を過ぎた辺りで、米MACWORLD誌などにも記事を書いている有名な(そして信頼のおける)ジャーナリストのCyrus Farivarが、記事の著者をTwitter経由で紹介してくれた(ここでは個人攻撃はさけて、著者の名前は出さないことにしたい)。

 Twitterを介しての彼のパブリックな会話が始まった。

 その頃には、元の記事が訂正されていて「iPhone間抜け」発言が平田大治さんのセリフになり、「P905iが凄い!」発言は、昨年、Wiredの外部ライター、Lisa Katayamaが行ったインタビューの一部を引用したものと追記されていた(さすがに「都合良く引用」とまでは書いていなかったが)。

 彼にとっての不幸は、セリフを言わせた相手が、私や有名ブロガーの平田さんだったことだ。

 このような勝手な引用は、日本のテレビ、雑誌やWebでも日常茶飯事で、泣き寝入りしてしまう人も多いかもしれないが、あいにく、私や平田さんは、おそらく米国Wiredの若輩ライターよりかは、人脈も持っていれば、ブログを通しての影響力も持っている(それらを持っていない人に、泣き寝入りしろ、ということではない。今の時代は、感情的にならずに頑張ってうまく反論すれば、声が世界に通じる時代だと信じている)。

 私は私の英語ブログ「nobilog returns」で、そして平田さんも彼の英語ブログで反論したところ、我々の反論に対する反響もあっという間に広がっていった。

 iLoungeに始まり、MacDailyNewsiPhoneAsiaといったサイトやTorleyLivesといったブログに私の見解が紹介され、極めつけはアップル社の株価も左右するApple Insiderにも丁寧な記事が掲載されるという事態に進展し、掲載サイトに対しての一大バッシングが巻き起こった。

 以前、Wiredに、この記事の元になった記事を書いたLisa Katayamaも被害者の1人で、自分の書いた記事が、連絡もなく、勝手に改ざんの上引用されたと憤慨しており、担当編集者のLeanderも個人的に謝りのメールを送ってきたし、私の中では、書き手や出版社に対してのわだかまりはないつもりだ。

 でも、おかげで休む間がないというのも、事実で、Slashtdotのように、訂正前の間違った記事を、引用してそのままになっている媒体も多く、そうした媒体も広がりつつあるので「何言っているんだこの野郎。iPhoneを持っていない人間のヒガミだろう。」といったメールやらコメントも未だに見かけるし、そうなると気になって、パソコンなんか閉じてしまえばいいのだけれど、ついつい気になってみてしまう(もっとも、気持ちは2日前の「あ〜〜、こっちにもこんなことが書かれている。どうしよう」から「あらら、まだ引用している人がいる。しょうがないなぁ(苦笑)」くらいに変わってきた)。

 たまに、拝見している「らばQ」さんにも、私や平田さんの名前こそ出てこなかったが、背景説明なしで記事が紹介されていた(まあ、確かに説明するのが面倒くさいというのはわかるし、責めるつもりはないし、 @otsune さんがはてなブックマークのコメントで言及してくれていたのをみただけで、ちょっと満足している部分もある)。

 昨日まで、平然を装いつつ、ちょっと、落ち込んでいる部分もあったが、そんな時、古川享さんにfacebook経由で心に響く言葉を頂いたのにも勇気づけられた:

Nobi-san, your qualification as a Professional Jounalist will never be changed with such a wrong quote. It is a good chance to ciculate your deep insights of the iPhone in Japan.
I had hundreds of such wrong quotes for last 30years, but the myth I learned was, not try to accuse the publisher nor poor writer, but to stick with what you belive in.
I myself and whole of the audience are at your side!
Thx, SamF

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2009.01.02

ブログは会話 + 情報のディスカバリー

THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2007: DAY 2

「ブログは会話」これは伊藤穣一さんがよく言う言葉。

ブログの記事に1点の間違いもない完璧なものを求められていたら、堅苦しくて何も投稿できない。
 ある程度、思い込みや勘違いもコミコミにして、ある程度は「エイヤ!」で投稿するからこそ自分の意見が言える。それだけにブログでは記事そのものだけではなく、コメント(や場合によってはTrackback、人によってはdel.icio.usやはてなブックマークも)での対話までも含めて1つのコンテンツと捉えて欲しい。

 ただ、今日のブログが至らないところは(そしてSNSの方が進んでいる部分)、自分が書き込んだコメントに対して返信があっても、再びそのブログを訪問しないとわからないところ。
 この問題を解決すべく、しばらく、coCommentを試したが、残念ながら期待した変化は得られなかった(サービス自体はよくできているので、今後、また機会をつくって再挑戦したい)。
 そんな中、昨年末、Six Apart社がTypePad Connectというサービスを開始。これに衝撃を受けた。

 TypePadのブログに、TypePad ConnectのIDでログインしてからコメントを書き込むと、そのコメントに対して、返信があったときに、それがメールで送られてくる。しかも、そのメールに返信する形で、メールソフト(あるいはiPhone)からコメント返しができるのだ。
 これは「ブログの会話化」を、さらに一歩、押し進める革新的技術だろう。

 さて、昨日のブログにいしたにさんからトラックバックがあった。
みたいもん: すべてが記録される時代のログ:私的原体験編

 この記事で私の記事と一緒に平田さんの記事が紹介されている。

dh memoranda:次になにをするべきなのか

この平田さんの記事を読んで、いくつか「Web 2.0 in your pocket」的な視点で思い出したことがある。

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2008.08.03

コミュニケーションの難しさ

2008/07/31

何か他にもブログに書きたいと思っていたことはいっぱいあるのだが、
前の記事で「一読者」さんから非常にいい「気づき」をもらえたので、
忘れないうちに議論として取り上げておきたい。

自分ではnobilog2の記事は、すべてそうだと思っているが、
記事そのものの中に答えがあるわけでなく、
答えはコメントを通して議論をし、輪郭を描き出して、
最終的には読者1人1人が(そして書き手も)自分で考えるものであって、
記事そのものは議論のきっかけに過ぎない、と思っている。

ブログの記事と、そのコメント(そして最近では「はてなブックマーク」のコメント)との間で、
ブログの書き手と読み手の間で、たまに問題になり、議論になるのがこの当たりの認識のズレで、これは非常に難しいテーマだと思う。

私はブログの書き方にはルールも何もないと思っているけれど、
その一方で、ブログをどういうスタンスでつけているか、といったスタンスはある程度、明確にしておいた方がいいのかもしれない。

といっても、私は記事ごとに、まるっきりスタンスが異なっていて、単におもしろいこと・ものを人に伝えたいということもあれば、議論をしたくて書いていることもあってマチマチなのだが。

あまり難しいことを考えながら書いていたり、あまり細かい事実確認をしながら記事を書くとなると、ハードルが高くなり過ぎて、いつものようにブログの更新がピタっと止まってしまう。

だから、ブログの更新は、仕事として書いている原稿の合間を使って、30分か1時間くらいで、多少表現のおかしなところも、そのままにダァーっと書き上げてしまって、後でもらったコメントなどを見ながら(あるいは次の休憩のタイミングで)校正していく、というやり方をしている。

 だから、nobilog2の1つ1つの記事は、記事単体は半分に過ぎずコメントもあわせて、初めて完成形だと思っている(実はmixi経由でコメントをもらうことも多いので、その当たりは、他の人と共有できなず、ちょっと悔しいところだ)。

 もっとも、そういうスタンスだというのなら、そのことを常にどこかで明言しておいた方がいいのかもしれない。

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2008.04.05

YouTubeにRolling Stonesが登場[YouTube Living Legends第1弾]

YouTubeにRolling Stonesが登場した!


Livinglegend

Living Legends


これは世界的なミュージシャンやスポーツ選手など、「レジェンド(伝説)」と呼べるような「超」がつくクラスの著名人にチャンネルを提供し、コンテンツを集約、公開するだけでなく、一般ユーザーとの動画によるインタラクションを促そうとする試みで、このRolling Stonesは、まだ第1弾に過ぎず、今後も毎月のように新しいチャンネルが追加されていくようだ。
 第1弾のRolling Stonesでは、ライブ映像、舞台裏のクリップ、メッセージ動画のほかにも貴重
なバスルームでの撮影シーンなど、YouTubeに独占的に公開される映像なども順次、公開予定とのことだが、先にも書いた「対話」の部分を重視すべく、ユーザーからの動画による質問のアップロードを受け付ける。ミック・ジャガーとキース・リチャーズは、そうして受け付けた動画からいくつかを選んで、質問に応える動画を掲載する予定だと言う。
 つまり、本物のマスコミでもなかなかできないミックとキースのインタビューをするチャンスが、誰にでも公平にやってくる、というわけだ。
 でも、「言葉の壁」があるよね?と思ったのだが、なんと今回、日本語で質問された動画についても「YouTubeスタッフが英訳をサポートしてミックとキースにお届けします。」とのこと!
 むしろ、日本語で質問するとYouTubeの英訳サービスの実例としてピックアップされる可能性も高いかも?(想像なので保証はしません。とりあえず、どんどん質問動画をアップしてみましょう! ;-) )

 この新しいチャンネルの詳細は、こちらのYouTube公式ブログに書かれています:

Introducing Living Legends

このサービス、すごい!

「iTunes Storeの動画販売サービス(の無料版)」とも言えるし、たまにしかあがらない「iTunes Exclusiveコンテンツ(の動画版)」とも言えるし、「超がつくリジェンドのビデオPodcast(のYouTube版)」とも言えるかもしれません。


 この「超」がつくすごい新サービスについて、思うことをいくつか...

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2008.04.02

次の刺激を生み出す「いい刺激」

先週はいろいろといいことが続いたが、まずはその1つ目。
3月の未踏ツアーの記事を作成する関係で、古川享さんのオフィスを訪問しました。
私が撮った写真は汚くて使えないものが多いので、フォトグラファー古川さんに頼ろうとしたわけです。

(これは一応、私が撮った写真)

未踏ツアー中、ほぼずっと古川さんと一緒でした。しかし、私はせっかくの機会なので、参加している未踏のエンジニアにもっと話をして欲しいと一歩ひいていることが多かったのです。
 ただ1度だけ、カフェで2人きりの時間があったが、あの時は実は風邪で相当参っていて、あまり声も出ませんでした。

訪問時、忙しい古川さんの手間を取らせては行けないと、いろいろ用意はして行ったのですが、古川さんはさらに用意が周到で「はい、選んだ写真はこのUSBメモリに入っているので、今度、返してね」とやさしく手を差し出します。
予想外の展開で少し時間があまったので、古川さんの眺めのいいオフィスで、少しだけ話をさせてもらいました。

そもそも未踏の用事で伺ったので、まず話題に出たのは「未踏」についてでした。

このブログでもさんざん紹介している「TypeTrace」は、実は2006年に「未踏ソフトウェア事業」で採択されスーパークリエイターの称号を受けた作品でもあります。
そこで古川さんにTypeTraceがどんなソフトか、そしてdividualの2人が、このソフトで、どう世界を変えようとしているのかを話しました。

 「文章を鉛筆や筆で書いていた時代の作家には生原稿、というものがあります。でも、デジタルの時代になってからは、誰が書いた文章も同じデジタルの文字データ。そんな時代に筆者の思考の痕跡の部分を残そうとしているのが彼ら...」

 そう、言うまでもなく古川さんはTypeTraceの本質を掴んでいました。

 「いやー、それを聞いて思い出したのは、坂本龍一教授の〜〜というコンサート」
 坂本龍一さんがMIDIピアノを使っていたので、どうせならそのMIDIデータをインターネット中継して、音だけならすのではなく、そのピアノの鍵盤を動かして、あたかも、そこに透明人間坂本さんがいて本当にピアノを弾いているような状況を再現すること。それをやってみたらおもしろくて、アーティストの日比野克彦さんが坂本さんのピアノの横で寝てみたり、透明人間の坂本さんと一緒に連弾をしてみたり...」
 今、探してみたら、この話ちゃんと古川さんのブログにも書かれていました:

古川 享 ブログ:坂本龍一さんのコンサートに行ってきました

 dividualの2人がやろうとしているのも、まさにこれだと思います。
 

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2008.03.21

夢を描く力

帰国後も風邪を治す間がなく悪化している。昨日は丸一日、一歩も家からで図静養したが、まだ本調子ではない(体力つけないと、本当にマズイ)。

火曜日のセミナーはなんとか乗り切れたけれど、よく考えたら来週も講演が...

『ユーザーインタフェース(UI)新潮流』
〜携帯・スマートフォン・カーナビ・PND市場へのインパクト〜

なんとか、それまでには声を取り戻そう!

Computer History Museum
[ENIAC]


さて、そんな中、突然だがイベントのお知らせ(ただし、先約があり私は参加できず)。

最近、オライリー社から発売された『CORE MEMORY - ヴィンテージコンピュータの美』という本の出版記念トーク。開催は今夜!

■「ヴィンテージコンピュータの美を語る」
『CORE MEMORY - ヴィンテージコンピュータの美』出版記念 トーク
マーク・リチャーズ(写真家) × ジョン・ア ル ダーマン(編集者)
通訳:鴨澤 眞夫(翻訳家)

●2008年3月21日(金)18:30開 場  19:00開演
会場:ジュンク堂書店 新宿店8F喫茶 
入場料:1,000円(1ドリンク付き) 定員40名
●お申込:ジュンク堂書店新宿店7Fカウンター 
お電話(03-5363-1300)でもご予約を承ります。

この「CORE MEMORY」、ヴィンテージというより、前パソコン時代のコンピューターを中心としたコンピューターの写真集。初期の特撮版バットマンに登場しそうな大型コンピューターの中に潜む「美」を驚くほどきれいな写真で描き出している。

Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美
Core Memory ―ヴィンテージコンピュータの美John Alderman Mark Richards 鴨澤 眞夫


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

実は先週、古川さんがアップル増井さん宅を訪問するときにプレゼントしているのを目撃した(ということは古川さん自身もこの本を気に入って持っているはず!?)。

この写真集を見た後、IPA未踏ツアーで、「The Computer History Museum」を訪問する機会があったので、大感激をした。そして自分でも、この写真集に挑戦とばかりに何枚か写真を撮ってきた。


ほとんどの、コンピューターはグレーでボタンだらけなんだけれど、その中に、たまにこんなコンピューターがあると、「これは'70年代のiMac?」とか思ってしまう。

Computer History Museum

Museumに飾ってあったコンピューターの中でも、とびきり好きなのが、
高級デパートのNieman Marcusがつくったというこちらの「The Kitchen Computer」。

Computer History Museum
Computer History Museum
Computer History Museum

1969年につくられたもので、価格は1万600ドル。レシピを記録したり、表示したりするコンピュータということだけれど、スイッチと2進数表示のライトしかない。
これでどうやってレシピを管理するのか、ちょっと疑問に思うところもあるけれど、それでも、とにかく新しいライフスタイルを誰よりも早く提案しようとした姿勢を高く評価したい。

実は私がこのコンピューターを見て思い出したのが、telefunken社のピクニック用ラジオだ。

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2008.03.12

失敗に学べ

Stanford University
未踏海外遠征1日目が終わり、ascii.jpに最初のレポート記事をあげた(ほとんど徹夜だー泣)。

IT再生の「のろし」を上げよ!──シリコンバレーに切り込んだ八人の侍

レポートにある通り、1日目はスタンフォード大学にて、
古川享さん外村仁さん、そして日本語も流暢なスタンフォード大学工学部のリチャード・ダッシャー博士の講演を聞いた。

どの講演も本当に素晴らしかった。

みんな、バラバラのことをいっているようで、
実は共通している部分をいっている部分もかなり多い。

こちらの記事でも書いたが、同じことを異なる視点で聞き直すのは非常に重要なことだと思っている。
違う視点の意見を1つ聞くたびに、ボヤけたものの輪郭が少しずつ浮かび上がってくる。

今日の話の中で、1つ重要だったのが「失敗」をどう捉えるか。

外村氏が「失敗」をしてもやり直すチャンスがある、という話をしたが、
その後、ダッシャー氏がそれを補足するように、
「それは失敗を受け入れているのではなく、失敗を分析しているからだ」と語っていた。

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2008.02.24

直感力こそ大事

Japanese Garden@Ohori Park
月曜日、九州大学で行った学生向けセミナーで、外村仁さんが非常に重要なことを言っていた。

「直感力を大事にしろ」

こういうことを言うと「当てずっぽうということですか?」とか「そんないいかげんな!」という人がいるという。だが、実際、最後にモノを言うのは、この直感力ではないだろか。

私の知る人で、この直感力が鋭い人と言えば外村さんもそうだが、
元アップルの前刀さんもスゴい。
例えば彼が昔いた某メーカーの新製品なんかについて意見を求めると、すぐに「あ、あれはいいね」とか「いや、あれはダメでしょう」といった答えが返ってくる。

 返答があまりに早いので、適当に答えているのかな?と思うと、「〜〜の部分のつくりがしっかりしている」とか「あれはきっと製品イメージをよくしようとして、初期のロットはかなり部品もいいものを使っているんだろう」といったことをスラスラと答える。そして、それを聞いているそのメーカーの人が「その通り」となる。
メーカー品だけに限らず、ちょっと野生の勘のようなものを感じることがある。

それに例のあの人、スティーブ・ジョブズが、まさにこの直感の人である。
 Mac OSチームに古くからいるエンジニアの友人も「言われて悔しいこともあるけれど、確かに彼の直感の通りにすると、なるほどそれが正しい、と思わされることが多い」と語っていた。
 最近の著書でも書いた開発中の部屋にズカズカズカっとジョブズが入ってきて「このボタンをもう少し大きくして真ん中に置いた方がいい」と言われた人物だ。


以前、大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD)がApple Store Ginzaで「知デリ」というイベントを開催した。
某雑誌でレポートする予定が、新製品のニュースで流れてしまった。
ただし、このセミナーの内容は、非常におもしろく今でも深く記憶に残っている。
特に京都大学大学院理学研究科教授でゴリラの研究をしている山極寿一さんのお話は、ぜひまたお聞きしたい。

セッションが終わった後、どういうコンテクストだか忘れたが、ゴリラにとって「善悪」、「好き嫌い」それから何かもう1つの中では、どれが一番反応が早いかと聞かれた。答えは「好き嫌い」だという。何故なら「好き嫌い」は直感であって、頭で理由を考えたりする必要もないからだ。
直感というのは、DNAに組み込まれた記憶だったり、過去の積み重ねられたリアルの経験から生み出されてくるのではないだろうかと思っている。

 ある程度、世の中の摂理や法則も、ある程度、リアルの経験を重ねていくと、脳だか体だかの細胞に、それに対する反応のプログラムが組み込まれていき、そこから直感力が生まれてくるんじゃないか。

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2008.02.22

教えることは学ぶこと。与えないことは教えること。

Oohori Park

 今週は外村仁さんと一緒に九州大学で講演をして以降、今朝の3時くらいまで、非常に濃密な時間が続いた。1日できるメールチェックも3〜4回が限度で、帰るとホテルのベッドに倒れ込む日々。実は今もまだ目の焦点がなかなかあわないくらい疲れている。

 「iPhoneショック」や「スティーブ・ジョブズ〜偉大なるクリエイティブ・ディレクターの軌跡」といった本のおかげで、最近は講演や紙、音、映像媒体に執筆以外の形で露出することも増えた。

 おそれ多くも講演をする機会も増えた。
 これまでいくつか行ってきた講演を通して、つくづく思うのが教えることは、教わることでもある
ということ。それも非常に多層的に自分のためになるのだ。

 まず、教えるためには、ある程度、自分の考えをまとめ、資料を集め、構成を組み立てなければならないので、自分の手元に重要な情報の山ができあがる。これだけでも非常に重要な資産だ。

 もし、あなたに興味はあるけれど、苦手なトピックがあれば、社内勉強会などで、あえて講演者を買って出るのもいいかもしれない。

 先日、取材しCNet Japanに記事を書いたデブサミで、あまのりょー氏が、社内勉強会や社内ライトニングトークについて、話していたが、これは非常にいい試みだと思う。同氏の会社では、ちゃんと予算枠も用意しているということだが、予算だけでなく、社員が講演用の下調べをする時間なども認めてあげるといいかもしれない。
 
10人のエンジニアが見せた開発者コミュニケーションの最前線--「コミュニケーション 2.0」:ニュース - CNET Japan

Mt.Fuji?

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2008.02.14

レビュー再考

080212_1650~0001.jpg
ここのところ、ブログをぜんぜん更新していないことからもわかるかもしれないが、仕事が遅れ睡眠不足の忙しい日々が続いている。
ただ、それは出版社や編集部も同じようで、先週書いたレビュー記事がようやくITmediaに掲載された。

賛否両論があるレビューになることはわかっていたので、
記事が掲載されたら即時、ブログでフォローしようと思っていたが、なかなか掲載されない。

なので、「今日も掲載されないだろう」と思っていた。
朝9時半のメールチェックが最後で、その後、夜中の12時過ぎまでインターネットに接続する機会がまったくなかった。夜中に帰宅して接続したら、いつのまにか記事が掲載されていて、案の定、話題になっていたので、本当は原稿を書かなければならないところ、ITmediaに迷惑をかけないように簡単にこちらでフォローをしておこうと思う。

MacBook Airから見える新しい風景


 このレビューを掲載したITmediaさんの勇気は賞賛したい。
 リード部分で「林信行氏がMacBook Airに対する思いを織り交ぜつつ、その思想的背景に迫る。」と書いた当たりに、編集者の間での「これをこのまま載せていいのか」というディスカッションがあったことが伺える。当たり前だろう。私も、載せられないなら載せられないで、かまわないとどこかで思っていた。

 この記事には、私自身の「レビュー不信」、「スペックシート(&ベンチマーク)文化不信」といった数年に及ぶいろいろな思いを反映したもので、レビューであってレビューではない。レビュー以外のメッセージもたくさん込めたつもりだ。

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最近、本を数冊書いたことで、やたらと丁寧に接してくださる人が大勢いる。
それはそれでうれしいが、「先生」などと呼ばれると、違和感を感じてしまう(*1)。
そして、あまのじゃくな私は逆に、何か正反対なイメージのcontroversialなことをやりたいと思ってしまう。そんな中、ITmediaさんにMacBook Airのレビューを頼まれた。
「めちゃくちゃ仕事が溜まっていて、受けられそうにないけれど、もし好きなように書かせてくれるなら」と言ってみたところOKをもらったので好きなように書かせてもらった。

IMG_2511

 この記事の原点は、5年ほど前、私がMACPOWERという雑誌に出していた企画に端を発するのだと思う。
 当時、同誌のアドバイザーで、企画会議にも参加していた私は「レビュー再考」という企画を出していた。この頃からパソコン雑誌は、昔成功した記事の焼き直しばかりになってしまっていて、ちょっとつまらなくなっていると思っていた。
 なので、何かそうではないもの。新しい文化を生み出すものや、自分たちが築いてきた土壌を、もう1度振り返る記事がやりたかった。

 昔のMACPOWERはBROWSE REVIEWとPOWER REVIEWという2つのレビュー記事で定評があったが、「レビュー再考」は、その目玉記事すらを、もう1度、考え直してみようと問題提起したいと企画したものだった。

 なぜかと言えば、ほとんどのレビュー記事は嘘ばかりだからだ。

 雑誌にしてもWebにしても、ブログにしても、そもそもレビュー記事というのは嘘だらけだと私は思っている。実際、自分でいくつものレビュー記事を書いていても、嘘だらけだと感じている部分が多かった。
 質が悪いのは、ベンチマークテストの結果など、数値化できるものを載せていると、いかにもそれが客観的で公平なレビューだと思わせてしまうことだ。
 しかし、数字は、その後の解釈次第でいくらでも操作ができてしまう。
 自分でも多くのレビュー記事を書き、その度に悩んできたこともあり、私はだんだんと「客観的」を装うレビューが、悪いことに思えてきた。
 例えばあるベンチマークテストで、機種Aの方が機種Bよりも20%速いという結果が出たとしても、「機種Aは、機種Bと比べて20%も速いという結果が出た」というか「これだけ価格差があるにも関わらず20%しか差が出なかった」と言うかで、製品の印象がぜんぜん違ってくる。

IMG_2445

 私は「この世の中には客観的なレビューは存在しない」と思っている。
 それだけに、下手に「客観風」を装うよりも、「おれはめちゃくちゃエコヒイキな人間で今から偏ったレビューを書く。そのかわり、他の誰も書いていないような視点も盛り込んでいるので、共鳴してくれた人だけ勝手に共鳴してくれ」という属人的なレビューの方が正直に思えてしまう。

 もし、「レビュー再考」の記事が実現していたら、私がその中で、理想のレビューの1つとしてあげようとしていたのが、多視点的レビューだ。
 つまり1つの製品を、視点の異なる大勢の人に触ってもらい、それぞれの視点で一言言ってしまうことだ。
 実際に一部のパソコン雑誌が、これを行っているが、これが素直な多視点的レビューになればいいが、予定調和的になるとおもしろくない。
 ただ、編集者という人間は、「この製品のレビュー、他の3人の方がいいこと書いているんで、〜〜さんは、ちょっと悪い点も指摘してくださいよ」といった具合に「調整」をしがちなものだ。
 こうなってしまうと、とたんに「嘘」が入ってしまい、おもしろくなくなる。
 
 実はこちらもITmediaで書かせてもらった記事だが、これは多視点的レビューを、思いっきり稚拙な方法で実現したものだ:
トップブロガーたちによる「新MacBook Pro」速攻&即興レビュー

 多視点的レビューの最終的な目的は、読者のうちの5%か10%くらいにヒットするかもしれない「視点」を届けることだ。
 あとは、その視点をどのような形でパッケージ化するかが問題で、客観的レビューを装ってパッケージ化する方法が一般的だろうが、上の記事で意見を求めた人は、圧倒的にMacユーザーが多くて、およそ客観性を演出できる状況ではなかった。
 そのため、ならばいっそ「お馬鹿な読み物」風に仕立てた方が読みやすいかな、と思ってあのような形にした。


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2008.02.04

来週から「土日はしっかり休むぞ」宣言

Shipped

There is something 'on' the air.

仕事に追われ、雪化粧の街並を散策する余裕すらなかった。
何か大きなものを失った気がした。
そんな中、ちょっとだけうれしかったのは、MacBook AirAirでこちらに向かっているというApple Storeからのお便り。

どうやら今週後半からの取材は、荷物を大幅に減量できそうだ。

ich gehe zuruck nach japan

今年からは生活にメリハリをつけて、いい仕事をするためにも土日は仕事をしない。

そう、言い聞かせるもむなしく、目標の開始は2月からに延期され、
その2月の最初の土日もとてつもなく遅れている仕事にあけくれてしまった。
もっとも、ここで「3月から」なんて言い出したら、いつまで経っても実行できそうにないので、
次の土日こそは、堂々と「仕事をしない」を決め込みたいところ。

「月曜日の朝一」を〆切りにしてもらっていた仕事は
「火曜日の朝一」か「月曜日の夕方」に変えてもらい。

万が一、土日に仕事をすることになったら、
相手にも土日に仕事をさせてしまって申し訳ない気持ちを言葉にしようと思う。

実はそうでもしていかないと、ただただダラダラと大事な時間が消耗され、
結局、いいものも生み出せなくなる気がする。

多くの日本人が、ただただ勤勉に働き、人によっては財政的には豊かになっても、
生活の質、そのものはあまり豊かでない印象がある。

それよりも発展途上国の決してそれほど豊かではない家庭の人達の方が、
自分の時間も、友達との時間もしっかりと確保して、
充実した日々を過ごしているように見えるのは決して錯覚ではないだろう。

そもそも日本では、食べに行く、飲みにいく、デートする、遊園地といった
ややパッケージ化、マニュアル化されたものが中心で、娯楽が少ないというのも一因かもしれないが、
自分の時間をしっかり確保せず、会社のため、同僚のためにと仕事に追われているのも、
こうした事態を引き起こす諸悪の根源の一つのような気がする。

「仕事が終わったからといって、なんだか俺一人だけ先に帰るのも申し訳ないな」
という雰囲気が空気に漂っていて、その空気を読めてしまうがために、
仕事が終わってもダラダラと会社に居続ける。
いろいろな会社で、そんな光景をよく見かける。

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2008.01.01

あけましておめでとうございます(2008年)

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皆さん、あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

さて、ネズミ年のお正月、家で家族とゆっくり映画を楽しむのであれば、
「レミーのおいしいレストラン」が絶対にお勧めです。
本の執筆で忙しかったこともあり、劇場公開は逃してしまったのですが、
年末にDVDを買ってから、今日の夜までに既に3回観ています。
(新年もこれを観ながら迎えました)。

レミーのおいしいレストランレミーのおいしいレストランAmazonで詳しく見る by G-Tools

子供と一緒に楽しめる映画ですが、
大人だけでも十分楽しめる素晴らしい作品です。

米国ではiPhoneの発売と同時に公開された映画で、
製作開始もiPhoneとほぼ同じくらい。
出来映えもiPhoneと同じくらいに細かなところまでこだわってつくられています。

特にスティーブ・ジョブズファンは必見!

「我々は海賊でありアーティスト」とか
「後ろばかり振り返っていては、新しいチャンスを見逃す」とか
まるでジョブズが言わせたんじゃないかと思えるセリフがたくさん出てきます。

映画を見た後に立てた今年の目標は「不言実行」。

ちょっとネタバレ(それほどでもないです)な理由は「続きを読む」の先で...

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2007.12.31

2007年を振り返る

またしても前回更新から時間が空いてしまい、気がつくと大晦日。

実は来春の発刊を目指して再び本の執筆をしているのだが、それと並行していくつかWebの記事も書いているので、時間がいくらあっても足りない。

2008年は仕事の数を絞ってwork-life balanceをよくしないと...と2008年の抱負を書こうと思ったけれど、その話は年明け最初の記事に譲って、こちらの2007年最後の記事では、今年1年を振り返ってみたいと思う。

Sunset in Hayama (@Denny's)
(今年、最後から2日目=大晦日前日の夕陽@葉山)

今年(そしておそらく来年の前半)は、これから先5年〜10年くらいの中心的議題が次々と登場した年だと思う。

まずは大局的なところから:

1.環境問題:

 記録的猛暑に見回れようとも、世界最大規模のハリケーンが世界を襲おうと「二酸化炭素と温暖化の関連性は科学的に証明されていない」といった声をあげる人もいるが、そういう人達は、「関係ないから何もやらなくていいんだ」という意見なんだろうか。
 「関係ない」からといって、これまでの消費社会、消費文明を続けていくったら、もしかしたら今は無視できている別のところにも、そのうち大きな歪みが現れてくるように思えてならない。

 今年、この環境問題について、私ができた小さな小さな貢献のいくつかを紹介しよう(貢献というにはあまりにも小さいレベルだけれど)。

 まず、いろいろな場所で、応援しているNGO「Think the Earth」について話してきたこと、それから応援している電気自動車「Eliica」について紹介してきた。
Eliica

 環境関連の取材は、まだまだ数が少ないが、意外だったのが夏に参加したFoo Campで、結構、みんな環境関連の話題について話し合っていたこと。実はFoo Camp初日にRechargeIT.orgというCO2削減のイニシアチブを始めている。

FOO CAMP

今年、書いた環境問題に絡んだ記事で今、思い出せるものは...

ネットに衝撃を与えた「インパクト・ゼロ」な生き方
地球意識を芽生えさせるソフトたち
地球×アート×IT


2.資本主義とグローバリズムによる歪み

これまでにも「格差社会」の問題が指摘されていたが、今年はNHKスペシャル「ワーキング・プア」や「〜難民」といったニュースが取り沙汰。もはや「無視できない問題」を通り越して、「切羽詰まった問題」になりつつある。
 フリードマンの「フラット化する世界 」が、これからの世界の怖い一面を紹介する一方で、フロリダの「クリエイティブ・クラスの世紀」など希望を与えてくれる本もある。
 BRICsを含む発展途上国が、発展した国になっていく中、日本を含むこれまで先進国と言われていた国々(やその国の人々)は、道をあけて、次のステージにいかなければならない。
 例えばモノヅクリ1つをとっても、上位のレベルのクリエイティブな作業に移行していかなければならない気がする。ただ、そうしたトランジションが雇用率や平均所得を維持したまま行なうにはどうしたらいいのかは、これからの日本の(そしてその他の先進国の)課題かな。
 私は、こっち方面はまだまだ弱く、取材も足りていないが、今年書いた、関係ありそうな記事はこのあたりか...

「Mac for クリエイティブ・クラス」宣言


3.産声をあげた新しいプラッフォトーム:

今年、1番の話題と言えば、やはりiPhoneだろう。同製品は、パソコンに変わる、1人1台、いつでもどこへでも持ち歩く、パーソナルで、使い勝手がよく、パソコン並みの性能を備えたデバイス=新時代のケータイというプラットフォームが誕生するきっかけをつくった製品だ。

 もちろん、1社だけですべてをつくることはできないが、アップルには、ちゃんと水面下で手を結んだよきライバル、Google社のAndroidがある。

 この2つが切磋琢磨しながら、パソコンでおかした失敗を、もう1度、やり直して、新しいパーソナルかつユビキタスな情報機器の新秩序をつくりだそうとしている。

 本件についての記事は、日経BP刊の「iPhoneショック
ウェブブラウザー戦線異状あり──2008年、「Safari/WebKit」が大ブレイク!?
あたりで記事を書いた。

この「ケータイ」というプラットフォームが2008年以降の社会に与える影響を考えて欲しい。
私はいずれ、これがおサイフやケータイ型テレビという枠を超えて、家の鍵になったり、すべての家電に対応したプログラマブル+遠隔操作対応のコントローラにもなる気がしてならない。

これからは「ケータイ」を握る企業が、家電業界を握る可能性もあるんじゃないだろうか。

家電メーカーにとって、いいケータイを生み出すこと、あるいはいいケータイとパートナーシップを結ぶことは、死活問題になる気がしてならない。

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2007.12.06

無責任アルバイトは誰の敵か?

情けない事件が続いている。

 世界的デザイナー、深澤直人氏の妥協なき努力のたまもの、INFOBAR2に発売早々、ケチがついたかと思うと、今度は狂牛病騒動から立ち直った吉野屋で、それに続いてKFCでと心なきアルバイター(フリーター?)の心ない書き込みが火種になった情けないニュースが元でネット上で大騒ぎになっている。

 知っている人には今更、説明する必要もないし、知らない人に、あえて教えたいとも思わない不快な、そして聞いていて情けなくなるニュースだ。
 知らない人で、どうしても知りたい人は「infobar2 告白」や「テラ豚丼」、「ケン〇ッキー 告白」といったキーワードで検索してみるといい。

 こういうニュースを情けない、と思う人がいる一方で、「いいぞ、いいぞ。やれやれ!」と楽しんで、けしかけている人もいるのかもしれない。しかし、そういう人は、例えば自分がアルバイター、フリーターの場合、自分の将来を危うくしていることに気がついているのだろうか。
 あるいは自分が今、定職についていても自分の子供の世代や、親戚筋、知り合い筋の若い世代に迷惑をかけていることに気がついているのだろうか。

 今回、こうした事件が同時多発的に起きたことで、日本人アルバイターへの信頼は地に落ちた、と思う。

 これまで、日本が単一民族の島国という文化的背景もあり、なんだかんだいっても雇用主も、相手が日本人だというと、無条件で信頼している部分もあったように思う。

 しかし、これら一連の事件が、その砦を壊してしまった。

 これからはむしろ「彼は日本人じゃないから、ネットの変なところに書き込みをしない」、「彼は日本人じゃないから、ネットに変な動画に投稿する危険が少ない」ということも増えてくるかもしれない。

 ああした事件が起きたことで、ダメージを受けたのは、そうしたアルバイターによる無差別テロを受けた企業だと思っている人もいるかもしれない。
 しかし、本当は一番の犠牲者は、これからアルバイトをしようとする人、これから就職しようとしている人々ではないかと思う。
 ああいう事件を起こしているアルバイター達の周りには、きっと周囲でその様子を見て黙認している同僚がいるはずだが、彼らも同罪だ。

 そういう場面になったとき、「1人だけマジメに反論」するのはシラけた奴で、一緒に悪ノリした方がクールだと思っている人もいるのかもしれないが、そんなの大間違いだ。
 そんなことをしなくても、もっとクールに楽しめることはいくらでもある。
 職場にそういう空気をつくってしまっていて気がついていないならマネージャーも悪いのかもしれない。

 例えば技を磨いて、他の同僚達が真似できないような凄い、仕事を効率化する技を編み出すーーこれは本当にクールだ。
  「ブロークンウィンドウセオリー」というのがある。マネージャーも本当のクールを激励する一方で、大きな悪いことを誘発する小さな悪いことをできるだけなくすように努めるべきだろう。

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2007.12.01

好きなアルゴリズム:モンテカルロ法

今週前半、小飼弾さんの「404 Blog not found」が「プログラマーでなくても名前ぐらい覚えておきたいアルゴリズムx10」という記事を載せていたが、仕事も一段落間近かなので、その記事を見て以来、書きたいと思っていたことを書いてみようと思う。
nobilog2復活へのリハビリエントリーだ。

小飼さんの記事は、Hatena Questionの「あなたが一番好きなアルゴリズムを教えてください。また、その理由やどんな点が好きなのかも教えてください」がきっかけになった記事のようだ。

 私はプログラマーではないが、まだパソコンが8ビットで「マイコン」と呼ばれていた時代に出会って衝撃を覚えたアルゴリズムがある。

 もしかしたら一般に言うアルゴリズムとは別なのかもしれないが、Wikipediaでも"algorhythm"と書かれていたので許して欲しい(広義のアルゴリズムにはぎりぎり入るのではないだろうか?)。

 それは当時の月刊アスキーだか、図書館で借りた本で読んで知った
モンテカルロ法」と言うものだ。

日本語版のWikipediaによれば、「乱択アルゴリズムと一般に定義される」らしい。

この日本語のWikipediaの内容は、数学を離れて久しい私には難しすぎるが、
私が中学の時に読んだ本には、モンテカルロ法を使った簡単な円周率の求め方が載っていた。

Montecarlo

半径2cmの円を考える。
と、書こうとしたが、検索してみたら、おそらく私よりもずっとわかりやすく解説しているサイトがあったので、解説はそちらに譲ることにしよう:

 ようするに架空の円を囲む正方形(あるいはその弧)の中に、乱数で点を打っていって、その点が円の外側に何個、内側に何個打たかをカウントし続けて、統計的に円周率を割り出す、というものだ。

 いわゆる、数学的アルゴリズムの様に、パラメーターの数字を当てはめると、スパっと答えが出るものではなく、乱数を使ってじわじわと解答に近づいていくわけだ。

 この乱数を使う、という点が斬新で、目からウロコが落ちる思いがした。
(Life is randomーー人生ランダムな私になんとピッタリな考え方だろう)

ところで、上のモンテカルロ法の図は、実は最近、あるイベントのために用意したものだ。
そう小飼さんと一緒にパネルディスカッションに参加させてもらったtechstyle社主催の「群衆の叡智サミット2007」のときだ。

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2007.11.23

ダメは誰でも言える。できると言えることこそが大事!

明日の23日、北海道は札幌に「D&DEPARTMENT PROJECT SAPPORO by 3KG」がオープンする(ついでに私の別の友人は神戸にIKEAをオープンすべく頑張っているので、そちらも応援よろしく:ブログ「IKEAポートアイランドができるまでブログ」)。

Safari003

 「D&DEPARTMENT」は、「ロングライフ・デザイン」を唱い続けているナガオカ・ケンメイさんのお店で、これまで東京と大阪で展開していたが、ケンメイさんが自身のブログで47都道府県に拠点をつくる「NIPPON PROJECT」構想を語り、パートナーを募ったところ、続々と応募があった。
 ただし、ケンメイさんは、これをフランチャイズ展開のようにして、ヘルプするつもりはない。「パートナーの方がちゃんと自分でリスクを背負って、店をつくらないと、本当に長続きする店はできない」という考えだ。
 パートナーには、自己資金を投じ、その地域で、どういう特色を出せばいいのか自分で考えてビジネスを展開することを求めている。
 この高い要求に、真っ先に答えるべく手を挙げたのが、札幌3KG代表の佐々木信さんだった。
 佐々木さんには、Apple Storeでの講演であった後、ナガオカさんの60 VISION発表パーティーで挨拶。そのおかげで、明日のオープニングの招待状ももらったが、あいにく別のイベントが重なってしまっていけそうにないので、ここ東京からエールを送らせてもらう。

 最近、日本ではこのようにチャレンジをする人が少なくなってきている。
 先日のWeb 2.0 ExpoのTIm O'Reillyと伊藤穣一さんの対談でも、失敗を覚悟でチャレンジをすることの大事さが話題になり、翌日のTIm O'ReillyとEvan Williamsの対談では、Evanが失敗続きの道のりを語ってくれた。

Web 2.0 Expo/Tokyo
Tim/Ev@Web 2.0 Expo/Tokyo

 今や表参道ヒルズから東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHT、そして新東京タワーまで手がける建築家、安藤忠雄の著書にも「連戦連敗」というのがある。
 世界をまたにかけて成功する人の影にも失敗の歴史はあるのだ。

 彼らの本来の敵は自分自身だ。どこまでできるのか、ギリギリのところで勝負している人は、常に「まだ頑張るべきか」、「ここらで妥協すべきか」のせめぎ合いで戦っている。

 そんな彼らの「やる気」をくじこうとするものの中で、大きな割合を占めるのが周囲の言葉だ。
 「そんなのダメに決まっている」「あ〜、前にもそんなのあったよね」といった無責任な言葉。

 そんなのをいちいちまともに受け止めていたら、今頃、ウォークマンもiPodもMac OS Xも、いや、それどころか自動車も、飛行機も、世の中にはなく、世界は無味乾燥な砂漠のような世界になっていたかもしれない。

(Oct 23, 2001)introduction of the  Original iPod

 それでも、とりあえずひとこと、そういうことを言ってみる人が実に多く、それが多くのベンチャーやイノベーターの心の重荷になっている気がする。

 実はそこまで大げさな話でなくても、普段の会社のちょっとしたプロジェクトや、企画なんかにしても、自分で代案とか改良案を出すでもなく、ただ「ダメなんじゃん?」とか言ってくる人が大勢いる。実は今日、親友のそんな愚痴を聞いていたのもあって、このブログを書いているのだが、彼の経験をみても(私の経験と照らし合わせても)、そういう人に限って、万が一、やっていたことがうまくいっちゃうと、「自分はその件について、古くからいろいろ意見をいっていた」とか言い出したり、中には「自分は最初から成功すると思っていた」とか言い出したり、ヒドイと功績を横取りするような人までいる。
 それでいて、失敗に終わったら「だから、言ったじゃん」と切り捨てて、真っ先に責任を回避する。
 要するに「リスクを取らない」人達だ。
 こういう人達が、まわりにいると、能力のある人、やる気のある人も、どんどんやる気を失い、世の中はどんどん無味乾燥の砂漠に向かって風化していく(私も、もう思い出すのも嫌だが、それで1〜2年はモノを書くのが本当に嫌になり「アップルコンフィデンシャル2.5J」のあとがきでは、ついそのことを愚痴ってしまった)。

 でも、実際には、頭をひねってじっくり戦略を練ることで、誰もがやれないと思っていることですら可能になってしまうことも多い。
 例えばブロードバンド通信。日本ではNTTが「日本はISDNでいく、ISDNと干渉するADSLは受け入れられないだろう」といっていた時、多くの日本人は「常時接続はアメリカでしか実現しない」とあきらめていた(この時代の東京めたりっく通信やソフトバンクのがんばりは今でも賞賛に値するだろう。頑張った人達に、ちゃんと敬意を払って賞賛することも、頑張るカルチャーを広げる上で重要なことだと思う)。
 同様にアップル好きでこのブログを訪問している人でも、1996年には、「もうアップルはもって数年だろう」と思っていたはずだ。それが今やiPod/iPhoneである。

 「不可能は可能にできる」

 「できない」ことを「できない」というのは、誰でもできることだが、本当に大事なのは「それを実現する方法を考える」ことだーー人間の頭は、まさにそのためにある。

 以前、多くの天才を輩出しているCal Arts(ウォルトディズニーがつくったアーティスト向けの大学)を取材したことがあるが、ここでも、まさにそういった頭を使わせる教育をしている(日本の教育の話題をしだすと、キリがなくなりそうなので、そこはあえて今回はふれないでおこう)

 3KGの佐々木氏や、「もういい!面倒くさいから俺が全部やる!」といって戦っている人達をみると、自分ももっと頑張らなきゃと勇気づけられる。

IMG_7584.JPG

 これからもこういう責任の持てる大人、かっこいい大人をどんどん応援していきたいと思う。


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2007.11.11

SIer 2.0

Dai-ichi jisho bldg

はてなブックマークをみたら江島さんのブログエントリーにすごい注目が集まっている。

江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance:ニッポンIT業界絶望論

読んでみてハッとした。これはまさに私が(今、書いている本が一段落したら)取り上げようとしていたテーマそのものだったからだ。
でも、仕事が遅れていたり、体調不良だったので、何もアクションを起こせずにいると、同じくはてなに、こんなエントリーが注目を集めていた:

[みんなの回答]IT業界進化論: 絶望する前に”SIer 2.0”を目指せ

「SIer 2.0」ーーこれこそ私が秋頃、アクションをスタートした時にキーワードにしようと思っていた言葉だからで、ブログディナーなどで何人かの親しい友人には話していた。
 先を越された!という悔しさは正直ちょっぴりあるけれど、うれしいのは同じことを問題に感じている人が他にもいるとわかったこと。
 しかも、それぞれがまったく別のルートから同じ結論にたどり着いたことだ。

 まだ、あまり時間に余裕がないので、ここでは私がどういうルートで、この問題にたどり着いたかを書かせてもらおう。

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2007.09.25

多様性が魅力のTHE NEW CONTEXT CONFERENCE開催

 今日からTHE NEW CONTEXT CONFERENCE 2007がスタートした。
 これは個人的に国内で開催するIT系イベントの中で、もっとも楽しみにしているイベントだ。イベントは26日(水)、いっぱいまでやっており、当日参加の枠も少しはあるようだ(Web業界のビジョナリーが講演する26日のセッションスケジュールはこちら

Created with Admarket's flickrSLiDR.
 NEW CONTEXT CONFERENCEというと、昨年、日本で大きな話題になる前にセカンドライフやLast.fmを紹介したイベントでもあるが、私がこのイベントを気に入っている最大の理由は、情報を先取りしたいからではない。他のIT系カンファレンスに違い多様なテーマを扱っているからだ。
 例えば昨年のカンファレンスでは、パネルの1人としてブラジルの文化庁デジタルカルチャー部門コーディネーターのClaudio Prado氏が名前を連ねた。
 今年のオープニング基調講演もソニーコンピュータサイエンス研究所取締役副所長の北野宏明氏が「ネットワーク・イノベーションのビジョン」というタイトルで、生物の免疫システムなどのしくみとネットワークルーター、人気Webサイトなどの相似性についての話をした。
THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2007
 いきなり途中から参加した人の中には、「なんでITのカンファレンスで生物の講義を受けなければならない」と疑問に思う人もいるかもしれない。
 しかし、実はこれこそが重要なことなのだ。

 一見関係のないようなテーマに類似性が潜んでいる事は意外に多い。そして、そうした他のパターンを学ぶ事が、いろいろな場面で、思わぬヒントを与えてくれる事がよくある。

 世の中のあらゆるものごとは意外なつながりを持っている。

 例えば最近、多くのWebデザイナーが注目する黄金比は、オウムガイの形とも類似性がある。
 SNSでの人のつながりや脳内ネットワーク、航空網、河川の形状といったものにも類似性がある。
 世の中、一見関係ないようでいて、実はものすごく関係が深いものが多い。
 もしかしたらゴルフのゲームを通して人生論を語ったり、歴史物の戦国武将やアメリカンフットボール/プロ野球の監督の行動を見て企業のリーダーシップを語るのも、これと通じるところがある。

 いくら話をしても、なかなか答えが出ないディスカッションが、まったく違うバックグラウンドを持つ人のひとことで、あっさり解決、ということだってある。
 解決に至らないまでも、自分とまったく異なるバックグラウンドを持つ人が、その人なりのフィルタを通して意見を述べてくれる事で、それまで見慣れたものが、まったく別のものにみえてくることはよくあること。

 おそらく、これまで関係ないと思っていた事が、頭の中で結びつき、新しい回路(ネットワーク)が生まれる事で、人間は少し賢くなるのではなかろうか。

 今日のカンファレンスで伊藤穰一さんが紹介していた「The Difference: How the Power of Diversity Creates Better Groups, Firms, Schools, And Societies」という本がおもしろそうだ(実は彼は同じ本を「Mozilla24」のパネルでも紹介していた)。本の中では、問題の解決方法について1人の専門家に聞くよりも、素人の集団に聞いたほうがいい回答にたどり着ける事が数学的にも解説されているという。

THE NEW CONTEXT CONFERENCE 2007

 大抵のIT系カンファレンスは、IT系の人々が中心だ。毎回2〜3社新しい参加者がいて、古株の大手が2〜3新発表をしてくれるので、IT系業界の中では根を張る議論ができるかもしれない。しかし、インターネットに精通していない一般消費者にも深く浸透させたい技術やサービスについて語るのであれば、もしかしたら、アーティストや百貨店の経営者など、ITと関係ない人の意見や視点ももらえたほうがいいのかもしれない。
 ちなみに北野先生の話によれば、人間の腸の中には、脳の重さと同じくらいの腸内細菌がいて、人間の身体の中の細胞をバラバラにしてDNAを調べると、全DNAのうちの95%までは、種類豊富な腸内細菌のDNA、その人固有のDNAはほんの5%ほどしかないらしい(このあたり、もし、私の理解が間違っていたら、誰かコメントで訂正して欲しい)。こうした腸内細菌の多様性が、我々の身体を守っているのだろうか。腸内細菌を取り除いたラットは、すぐに死んでしまうとい話だった。

 日本の社会で暮らしていると、プライベートの時間があまりにも軽視され、常に仕事に追われてしまいがち。そして、追われた生活を続ける事で、自分の将来の糧となる自分の中の多様性が制限されてしまう。
 そう感じている人にとって、THE NEW CONTEXT CONFERENCE(コンカン)は、ちょっとしたバランス系サプリのような役割を果たしてくれるーーまったくITに関係のない話ばかりだと、参加者が自分の頭の中で、話をつなぎあわせなければならないので大変だが、「コンカン」では、例えば北野氏の話にしても、生物の話をしながら、それをWeb 2.0やLongtailといったIT系の話題に結びつけながら話してくれるのもいいところだろうーーちなみに多様性に富んだイベントといえば、先日、行われたMozilla24もなかなかよかった。

 THE NEW CONTEXT CONFERENCE、今年はかなり参加者も増えていたようで、パーティーも大盛況だったが、万が一、今年逃した人は、ぜひとも来年こそは参加して欲しいと思う。

 ちなみに、私は今回のイベントの様子を「All-in-One INTERNET magazine 2.0」でレポートする予定だ。記事の掲載は、もう少し先になるかも知れないが、ぜひとも読んでみて欲しい。

以下、この話にやや関係がある話題:


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2007.08.30

地球×アート×IT

20070830_2145
なんだか、最近、イベント案内ブログと化しているnobilog2、またしてもイベント情報です。
(実は明晩(8/31)も大きなイベントをしかけているのですが...後日、報告します)


地球とアート、そしてITを感じさせるイベントーー実は今月はそんなイベントがたくさんあります。
まずは

Earth Coding Meeting - 地球を実装せよ 」


Earth Coding - 地球を実装せよ
日時:9月1日(土)14:30-17:00 (展示は17日まで)
会場:日本科学未来館 1F シンボルゾーン 
参加費:入館料のみ(シンポジウムは無料)

何度かこのブログでも紹介している「TypeTrace」のアーティスト、遠藤拓己さんや伊藤穰一(Joi)さんも参加する注目イベント。私も予定を変更して急きょ、見に行くことにしました。
(できれば早めに家を出て、今度こそ、Panasonic Centerの話題のスポット:「RiSuPia」に行って、hiratomoさんの仕事ぶりを見てこようと思っています ;-)

イベントの「Earth Coding」ですが、14:30-15:55の第1部【Earth Codingプロジェクト・ショーケース】は遠藤さんらが参加するシンポジウム。
16:15-17:00の第2部は伊藤穰一さんやソニーCSLの北野さんらが参加する【特別対談 情報技術は地球を実装できるか? 】、どちらもおもしろそうです。

遠藤さんのTypeTraceは、今年のFooCampにて(まもなくレポート記事が某所に掲載される予定です)、デモをしてきたところ反響が大きく、「このアーティストに声をからめた作品も作って欲しい」と言われました。が、実は遠藤さんは声を使った作品もつくっているんですよね。
 初台のICCにも「Project Phonethica Installation "Rondo"」という作品が展示されていましたが、今回の「EarthCoding」では、その「Phonetica」のシリーズで「Phonethica:VoiceCosmos+Rondo-D」という作品が展示されるみたいです。

ところで、9月の地球×アート×ITなイベントは、これだけではありません。

2つ目は、9月15日の正午から24時間にわたって開催される「Worldwide Continuous Event」の

Mozilla24

が開催します。

こちらもなかなかおもしろそうです。

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2007.08.20

郵便局への提案

10月に民営化されるという郵便局だが、ひとつ提案がある:「郵便物の回収」だ。
実はこのことはこれまでにも何度か、いろいろなところで記事にした。
(と、思っていたが、今、発見できたのはboiledeggs.comのこの記事だけだった:
日本人のユーザーエクスペリエンス

よく映画などで見かけるアメリカの郵便受け。この矢印の先の旗みたいな部分にはなんの意味があるかわかるだろうか?

Mailbox

実はアメリカでは、ここに切手を貼った郵便物を挟んでおくと
配達に来た郵便局の人が、ついでに郵便を回収していってくれるのだ。

アパート、マンションといった集合住宅でも、郵便受けがある場所には、
必ず郵便を出すためのポストも用意されている。

もちろん、町中にも郵便ポストがある(なんと、最近ではLucas Filmと組んでつくられたR2D2型のポストも全米200都市に400本あるそうだ。先日、サンフランシスコで時間切れで写真を撮りに行けなかったのが悔やまれてならない)。
こうした町中ポストは、オフィスで働いていた人が、ランチで出たついでにプライベートの郵便物を出したりとか、そういった使われ方をしていると思う。
住宅街にもあるが、1日に朝夕の2回くらい回収があるのが強みだ。
これに対して自宅の郵便受けのポストは配達時に1日に1回回収があるだけだ。

だが、この自宅からの郵便回収には、ポストまで行かないで済むという以上に重要な意味がある!

それは間違って配達された郵便物の回収だ。

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2007.08.15

WAR IS OVER (IF YOU WANT IT)

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** UPDATEして数行加筆しました(「*」印の箇所)/最終更新:23:27

終戦記念日を意識してのことなのか、どうかはわからないがiTunes Storeで、ジョン・レノンの楽曲の発売が始まった。
名曲「Love」のほか、「Remember」、「God」、(Paul McCartney批判で話題になった)「I Found Out」、「Isolation」といった名曲が詰まったアルバム「John Lennon」から、プロデューサーのフィルスペクターがマスターテープを持って失踪したという曰く付きの名盤「Rock 'n' Roll」、ジョンが再びヒット曲を生み出してやろうと望んだ意欲作の「Double Fantasy」、そして製作途中に凶弾に倒れ遺作となった「Milk and Honey」(デモ録音のまま収録された「Grow Old With Me」が痛々しくも美しい)といった名盤がすべて購入できます。

 もちろん、終戦記念日の今日にピッタリの1曲「Happy Xmas (War Is Over)」も売っている(しかも、ビデオも!左はビデオへのリンク)。

まだBeatlesの曲は売っていないiTunes Storeですが、気がつくとJohn LennonもPaul McCartneyもGeorge HarrisonもiTunes Storeに勢ぞろい(Georgeは、Traveling Wilburysの曲が売られている)

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2007.06.23

本質に迫る

vertigo
仕事もなく常に飢えて困っている人がいたら、魚をあげるよりも、魚の釣り方/取り方を教えてあげた方がいい、というのは誰の教えだったことか?

いろいろ手を尽くしたけれど八方ふさがりになって、
もうどうにもならなくなった時、どうしたらいいのか。

潔くあきらめるのもひとつの手だ。

でも、それが自分にとって本当に重要なことなら、
一度、立ち止まって、問題の本質を見いだし、最初のふんばりが大変だけれど、
そこから勝負するというのが、長期的にみても、もっとも良い解決方法だろうと思う。

それができる人は少ないが、アップルはそれができる企業だった。

このことを書きたかったのは、本当は1ヶ月ほど前、
スティーブ・ジョブズがDRMフリー音楽配信に関するオープンレターを書いたときだったが、このニュースについては今更、ここで触れるまでもないだろう:
CNet Japan:「レコード会社はDRMの放棄を」--アップルのジョブズCEOが公開書簡
ITmedia:「4大レーベルはDRMを捨てよ」、Appleのジョブズ氏が提言
Google検索:「DRMフリー ジョブズ」

今月はじめ、札幌の取材中に、この記事を読んだ時も、同じ思いを抱いた:
林檎の歌:アップルが「文化庁は著作権行政から手を引け」と主張
(もっとも、この主張に関しては、アップルによるものではなく、「なりすまし」という見方が強まってきている:
「アップル」名乗るパブコメが提起した2つの問題【コラム】

アップル/アイチューンズ株式会社の側からいろいろ手を尽くしても、どうしてもうまく日本の音楽業界を変えられそうになければ、その根源までつきつめて勝負すればいい。

残念ながら正論が必ずしも勝つ世の中ではないかも知れないけれど、
アップルほど影響力の大きな力が正論を振りかざして勝負をすれば、十分に大きな勝算がある、と私は思う。

沈みかけた船から逃げ出して、「私は最初からアップルの側でした」という人が出てくる頃には勝負ありだ。

これでアップルには世界の音楽業界を変えただけでなく、旧態依然とした日本の音楽業界を変えたという形で新たに箔がつく。
今、アイチューンズ株式会社や、DRMフリーに乗り出したEMIを含む親アイチューンズの音楽レーベルにいる人たちはモチベーションがあがっているのではないだろうか。
 普段の音楽の仕事に加えて、「日本の音楽の歴史を変える上で一役買えた」という大きな満足感を感じている人もいるかもしれない。

アップルは常に本質に迫る希有な会社のひとつだ。

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2007.03.31

Noblesse Oblige

既に、さまざまなブログで話題になっているが、アメリカの「LIFE」誌が、4月20日発売の号で廃刊になる。

私は「はてなブックマーク」で、話題のページにあがっていた、こちらのブログ記事で詳細を知った:
廃刊LIFE誌の膨大な写真,ネット上で無料開放に

DSCN0038

 20世紀のアメリカの社会や日常を写真でつづり続けて来た同誌の廃刊は、本当に残念なニュースだが、上のブログ記事で紹介されている通り、「LIFE」の終わりに、素晴らしいニュースがあった。
 同誌の親会社、TIME社は、「LIFE」のブランドを残し、同誌がこれまでに撮りためて来た、さまざまなできごとや人々の写真、1000万枚をネットで公開し、自由な私的利用を許可するという。

 このニュースを聞いて、頭をよぎった言葉が「Noblesse Oblige(ノーブレス・オブリージュ)」。
「高い身分には(道徳上の)義務が伴う」といった言葉だが、平たく言えば「影響力のあるものによる、社会的責任」といったところか。
 社会的責任−−「LIFE」誌で言えば、「20世紀の社会を撮り続け、伝え続けて来たメディアが、雑誌の廃刊と同時に、この貴重な資料を闇に葬ってはいけない、社会に還元しなければならない」といった責任感を感じさせる「写真のネット公開」という今回のアクションだが、私は逆にこのアクションから同誌の高貴さを感じてしまう。

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2007.03.30

危うきに遊ぶ

名人は危うきに遊ぶ」ではないけれど、今日は午後の打ち合わせの後、夜中の1時まで予定にしばられず、久々にのびのびとしてしまった。
 でも、おかげで、いい刺激をたくさん受けることができたし、直近の仕事に必要なアイディアや活力も得ることができた。
 改めて「休み」や「気分転換」は、重要な仕事の一部だと実感した。

denenchofu station

 「映像作家100人 2007」という本で、巻頭2番目に紹介されているWoWという映像プロダクションがある。超メジャーなCMのCGを手掛けている。なので、テレビのある家の人なら、必ず作品を目にしているはずだ(青山と仙台に、とっても素敵なオフィスがある)。

MOTION TEXTURE

 新しい試みにも果敢にチャレンジする、とてもクリエイティブかつポジティブな集団だが、日々の仕事のやり方にもちょっとしたおもしろい工夫をしている。
 例えば、追いつめられてから気分転換をするのではなくて、毎日の仕事に気分転換になりそうなことを組み込んでしまおうと「Book Relay」というのを実践している。勤務時間の5%、朝の15分間、デスクを離れてそれぞれ好きな本を読むというのだ。気になった文章をメモして、あとで社内のデータベースに登録するという。クリエイティブ・ディレクターの鹿野護さんは、「これが意外に頭がすっきりする」という(このあたりの話しは、1号古いMac People2007年 04月号のbossa macというコーナーで紹介させてもらった。あのデジタルステージの仕事スタイルも取材して、紹介させてもらったが、ここのやり方もおもしろい)。

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2007.03.09

good vibeを広げたい

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昨日、Going My Wayのkengoさんと話をして大変刺激を受けた。Kengoさんとは、このblogの前身、nobilog(1)の時代からブログコメントを通しての交流はあったが、実際に会って話をする機会はなかった。

今年はじめにFONのパーティーで初めて顔をあわせたが、その時は人が多すぎて挨拶をしただけに終わった。昨日はもう少しじっくり話すことができた。

これまでサイドバーから画像がはみ出ていようと放置していたnobilog2だが、4月からはもう少しマジメに向き合おうと思った。
kengoさんを参考にカラースキームやAdSenseの最適化など、もう少し工夫をする予定だ。

とりあえず2007年3月一杯は実験時期間で、サイトの外観がコロコロ変わるかもしれない。
あまりにもコロコロ変わりすぎる日は、「本当は原稿を書かなきゃならないのに、なかなかエンジンがかからないんだな」と暖かく見守ってほしい。

ところで、ブログ・リニューアルにはもう1つきっかけがある。

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2006.11.02

脱家庭用コンセントへの一歩

IMG_9054.JPG
Tokyo Designers Weekを駆け足で回ってきましたが、実は期待していたコンテナ展が少しパワーダウンしていてがっかりした。お台場でやっていた一昨年はかなり楽しかったんだけれど、昨年、絵画館前に移動してから数が減り、ルールが歪められてきた。

貨物コンテナという限られた空間をどう生かすか、という制約の中での工夫が楽しかったと思うのだけれど、気がつくとこんな感じでコンテナを3つつなげちゃっているところがあったり、外に向けて拡張しちゃっているところがあったりと、かなりルールが緩くなってきている。

IMG_9089.JPG
IMG_9091.JPG

とはいえ、要は中身でおもしろいコンテナはやっぱりおもしろい。

いくつかおもしろい展示をまとめて、CNet Japanさんに掲載していただきました。
デジタル家電の近未来デザインとは

個人的に毎年、楽しみなのがコンセプトPCなどの展示で毎年出展し続けている富士通。
今年はPlayful 3A Projectというプロジェクトでつくられたプロトタイプが展示されていました。
どんな展示かは実物を見てのお楽しみ。

一方、もう1つ、これはすごいと思ってしまったのがサンヨー電気の「eneloop」系の展示。
sanyo booth (container)
同社のコンテナでは「Think GAIA」を合い言葉に、同社が掲げる「eneloop universe」の製品群を展示していた。eneloopはご存知、繰り返し使える充電池と気軽に使える乾電池の良さをイイトコ取りした製品で、今年の「グッドデザイン」賞も受賞している。

でも、それだけに止まらず、その先のビジョンもあったんですね。
その先のビジョンというのが「eneloop universe」。
太陽電池で充電できる「SOLAR BATTERY CHARGER」を使って、コンセントに頼らずに電気を蓄えることができるのが、なんとも素晴らしい。

写真はCNetの記事参照

大量生産、大量消費というと、工業製品のことばかりが頭に浮かぶけれど、実はそうしてつくられた工業製品の多くが購入され、開封されると、今度は家庭用コンセントも大量消費している。
今や、そのあたりをよほど意識してセーブしている家でもない限り、「どの部屋のコンセントもたこ足状態」なんてことになっているんじゃないだろうか。

ところで、この「SOLAR BATTERY CHARGER」、実はもう1つ感動した点がある。
実は電力の外部出力端子としてUSBポートを備えているのだ。
として、太陽電池を使った充電器はいいけれど、その先がUSB端子、というのがなんとも素晴らしい。

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2005.04.15

cb: 検索とrelevancy

久々にCreative Bridgeを更新した。
以下はそのエントリーの冒頭部分:

前に「relevancy」というエントリーで、これからは情報を集めてくることよりも、絞り込んでもらうことの方が重要と言う話を書いた。

それに関連する話をいくつか...

relevancy.5:Tigerは上位20件

革新性を唱うアップルは、やはり、relevancyによる絞り込みの重要さに気づいていたようだ。
同社が発売するMac OS X v10.4 "Tiger"では、メニューの右端にSpotlightと呼ばれる一網打尽検索のメニューが表示される。

メニューバーの一番上はキーワード入力欄になっていて、ここにキーワードを入力すると、いたるところを検索した結果が表示される。これまでのOSだと「いたるところ」といっても、単にハードディスク全域を指していて、そこにあるファイルという形を取った情報しか検索できなかった。それも大概はファイル名を対象にした検索だった。

 Spotlightには、もちろん、こうした「ファイル検索」の能力も備わっていて、ハードディスクのどこにあるファイルでも見つけ出してきてくれる。それもファイル名がキーワードを含むものだけでなく、テキストやPDF、Office書類などの、書類文章中(あるいは画像中の文字データー)としてキーワードを含むものも見つけ出してくれる。

だが、Spotlightはここだけで止まらない。例えばそのキーワードに関連する画像ファイルや電子メールで受け取った項目、iCalと呼ばれるスケジュール帳中項目なども表示される。
  「あのアウトラインはWordで書いて保存したんだっけ?それともメールで書いちゃったんだっけ?」
 もはや、そんな記憶をたどる必要はない。
 Spotlightは、どこに受信した情報でも、どこに書き留めた情報でも、必ず見つけ出してきてくれるのだ。

話を元に戻そう、Spotlightとrelevancyの話に。

Spotlightで感心したのは、発見したすべての情報をいきなり全部表示するのではないこと。

実はメニューバーにキーワードを入力して検索を実行すると、まずは上位20件の情報だけが表示されるのだ。
これはファイル、画像、メール、スケジュールなどを横断的に探した上での20件だ。
残りの項目は「すべてを表示する」を選んで初めて表示される。

この「絞り込み」こそが、これからの時代には大事なんだと思う。

つづきをCreative Bridgeで読む

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2005.02.16

テイストのアグリゲーション

先日、yumさんに教えてもらってから、皆に勧めているのが:

Flickr Graph

flickrgraphflickr上での人のつながりを視覚化するサービスなんですが、ノードを引っ張ったときの感触とかがとにかく気持ちいい。 まだ試していない人は(flickrを利用していない人でも)、ぜひ、試してみてください(私はnobihayaで検索すると出てきます)。

前に同様にBLOG同士の連鎖を(FOAFデーターかなにかを使って)視覚化したサイトもあった記憶があるのですが、このサービスのテイストはかなり洗練されています。

flickrgraph2

yumさんのエントリーにも書かれていますが)実はこのサイトの作者、Pirx Ars Electronicaの受賞者。昨年、リンツでみた「News Map」は確かにはっきりと印象に残っています。

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2004.11.03

今日も二者択一

昨日は日本国内でライブドア vs 楽天。
野球は見ない私でも両者の対決や旧体制との闘いの構図はおもしろく関心が高いニュースでした。
他の多くの人同様に共感できたのはライブドア。

NTTが「日本はISDN」と主張する中、ワイヤレスブロードバンドやYahoo! BBといった黒船をしかけてADSL時代の扉を開かせたソフトバンクにしても、今回のライブドアにしても旧体制の固く閉ざした扉が開くきっかけをつくった人々を評価せずにはいられません。アップルという会社やその製品が好きなのもやはり、常にどこか破壊者であり、新しい地平を目指しているからだと思います。

ライブドア vs 楽天の二者択一で救いになるのは、どちらが勝っても日本の野球業界には大きなプラスになりそうなこと。
ライブドアが選ばれなかったのは、残念だけれど、その先にあるのが敗北とか旧体制への逆戻りではないし、楽天は楽天ありにがんばってくれそうなのでそれに期待したい(ライブドアはテニスを応援するつもりはないんだろうか?)

でも、今日の二者択一、アメリカ大統領選は世界を巻き込む大事件。しかも、どちらが勝つかで事情は異なる気がします。

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2004.10.28

世界中の人でアメリカ大統領を選ぶとしたら...

昨日、マイミクシィの「ともな」さんの日記(友達にのみ公開)で知ったのですが「人類全体で米大統領を選んだら誰が当選するのか」を明らかにすべく世界の誰もが投票できるWebサイトが登場したそうです。

元ネタはHotWiredのこちらの記事

 「Globalvote2004」と言うWebサイトでイギリスの作家らが始めたとか...

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どこまでがニュース?どこからが旧聞?

さっき、asahi.comを開いたらiPod Photo発表の模様が約36時間前のトップニュースとして写真入りで取り上げられていた。

久々にJDNを見たらトップ記事はTokyo Designers BlockのContainer Groundのレポートだった。
実はContainer GroundについてはWired News(US)で書く予定だったが、風邪でダウンしていたり、他のイベントの取材で忙しかったりでタイミングを逸してしまった。
 「Wired News」は「News」というだけあって結構、ネタの新鮮さにこだわっている部分がある。私の方でも、それに配慮して取材して記事化の段取りをつけていながら、結局、できずに終わってしまうことが最近多いのだ(TOKYO GAME SHOW、CEATEC、WPC Expoのいずれも、とりあえずWiredでのレポートはあきらめ、いずれnobilog1/2のネタにしようと思っている)。

それにしてもいったいどこまでがニュースで、どこからが旧聞なのだろう。

最近の雑誌社はどこもニュースを諦めている傾向がある。
Webニュースを意識し過ぎ、旧聞を報じるマヌケになることを恐れて、「情報の鮮度はどうでもいい」とか「その分、じっくり型の記事で勝負」といったことを言っている(これは一般誌やパソコン雑誌といったことに関係なくどこでもそうみたいだ)。

でも、本当にニュースが偉くて、旧聞が悪いのか?

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2004.10.24

米ドル小切手どうしています?

最近、Google AdSenseやらWired News USの原稿料など、ドル建て小切手の収入が増えてきた。

といっても、まだそれほど大した額じゃないし面倒なので銀行に振り込むでもなく小切手のまま持っている
(AdSenseの最初の小切手は換金したところをBLOGネタにしようと持ち歩いていてなくしてしまった :-( )

Wiredで今後も書き続けることを考えると、CITIBANKあたりでドル建て口座を持つのもいいかもと思って、先日、カタログをもらいにいこうとしたのだけれど、行政指導を受けて謹慎中で月末までは口座を開設できないということ。ミニマムバランス(口座に残しておかなければならない最低残高)も2000ドルと私が米国にいたとき使っていた銀行と比べてもやや高(=2倍)だ。

おまけに口座があろうと、なかろうと小切手を処理するには額にかかわらず1枚あたり1000円かかるという。[*追記あり]
AdSenseの小切手は100から150ドル程度なので、1割近い。
ドル建て口座を持てば小切手は額面通り手数料なしで振り込めるだろうというのは甘い考えだったようだ...

これって他の銀行も同じようなものなんだろうか?

みなさんはAdSenseの収入とかどうしています?

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2004.10.02

259

あんまり野球は見ない方だけれど、今日の大リーグだけは見てしまった。
イチロー259安打すごすぎる。

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2004.09.27

読みやすいエントリーの書き方(改行位置編)

drikin見やすいテキスト表示というエントリー、確かに気になるポイントだ。

私はパソコン通信時代からの癖か、1行の文字数が増えてくるとどうしても改行を入れてしまう。
8割くらいを超えた行の句読点の後に改行を入れてしまうのだ。
'80年代のパソコン通信時代の通信ソフトでも1行40文字くらいできちっと揃えてくれる機能があったが、こうした機能は使わずにいつでも手動で改行している。見栄えをチェックして、改行位置を変えることはするけれど、立ち止まってこのことについて考える時間は少なかった。

上のdrikinのエントリー(早くトラックバック実装してください>drikin)のコメントにanonymousとして書き込んでいる方がアクセシビリティーの観点からの意見を書かれているのだけれど、これがまたおもしろい(ので、ぜひリンク先に飛んで読んでみてください)

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2004.09.23

Skypeのジレンマ

nobilog2で書くのは初めてだが、最近、あちらこちらでSkypeを宣伝して歩いている。
ご存知、音声チャットに加え、電話もかけられる例のソフトだ。安いし、音質もいいし、何より気軽で楽しいソフトだ。

asahi.comにもDan Gillmor記事が載っていたし、ネット系の友達ならほとんどが知っているだろう。PCユーザーならむしろ旧聞に属する類のニュースだ。

Mac OS Xベーター版はまだまだ新しいが、既に大勢の方がBLOGに記事を書かれているし、今更、書くのもと思って控えていた。

ただ、よく考えると、BLOGやIT系のWebニュース媒体を読み漁って、最新のおもしろいソフトやWebサイトを追っかけているのは、数的には圧倒的なマイノリティーだ。

そして、そうしたニュースの追っかけをしているマイノリティーの方々なら、既にiChatやWindows Messangerなどのチャットソフトを導入している可能性が高く。親しい相手なら既に私のiChatのメンバーリストにも登録されている可能性も高い(数えたら161人も登録されていた。最近、iChatが重くてたまらないわけだ...)。そしてチャットソフトを導入済みとなると、わざわざSkypeを使って電話をかける必要性も少ない。
ここにSkypeのジレンマがある。

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2004.09.21

買うべきかMac用ATOK

Mac版のATOKとEGBRIDGEがまもなく揃ってアップデートする。
私はどちらも正規ユーザーだが、今、使っているのは「ことえり」だ。

これらの日本語入力プログラム、どちらも最初はものすごく変換効率が高くて喜ぶのだけれど、使い込むうちに著しく変換効率が落ちてくる。これは多分に私自身にも責任がある。Macintosh SEの時代、「2.0変換」という熟語変換レベルのFEPから日本語入力を始めたこともあり、どうしても細かな単位で変換をしてしまう(長くても文節あるいは2〜3文節)。おまけに最初から日本語入力メソッドを信頼せず「話し中」とするにも「はなしなか」とか書いて変換してしまうこともある。

これでは日本語入力プログラムもこちらに応えてくれない。

実は私にとって日本語入力プログラムに一番必要な機能は「リセット」ボタン。ボタンをクリックすればユーザー辞書から何からすべてリセットされてインストール直後の状態に戻ると言うボタンだ。定期的にこれをクリックすれば、ある程度の変換効率が保てるだろう。

もっとも日本語入力プログラムって、価格的にも手頃だし、ちょっとした気分転換になるし、ついつい買ってしまうソフトの1つ。

とくにジャスト・システムのオンラインストア、JUST MY STOREはかなり好きなオンラインストアの1つ。
なんと購入したジャスト製品があらかじめユーザー登録された状態で送られてくるのだ。
机や棚に並ぶ、買ったはいいけれど、登録し忘れているソフト(携帯Sync、買ったのいつだっけ...!?)を見る度に、これは便利なサービスだと思う。

今回、ジャスト・システムにはもう1つうまいところをつかれた。

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2004.05.19

レーベルゲート社長、「iTunesに惑わされず〜自らしっかり盛り上げる」

忙しくてしっかりエントリーを書いている余裕がないが、AV WATCHに必読記事:
エニーミュージック、サービス開始に向けラウンチパーティを開催
−“AppleはiPodを売りたいだけ”とレーベルゲート山口社長

AppleはiPodを売りたいだけというのは、逆を返せばそこでしか利益を得ないことによって1曲あたりの価格を99セントに抑えるビジネスモデルの開発だったとも思う。


個人的にはいろいろな売り方、売られ方のチョイスがあるのはいいことだと思うけれど、それを最終的に選ぶのはエンドユーザーであるべきではなかろうか。

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2004.04.28

どちらの気持ちもわかる

どっちの気持ちもわかるというテーマの話をいくつか。

今日は打ち合わせも足早に済ませ、「モダンって何?」の内覧会に向かった(詳細は前のエントリーを更新して書く予定)。
六本木ヒルズについて驚いたのがエスカレーターが封鎖されていて4階(メインとなるフロア)にあがれない。
どうも今日は風が強くて「危険」ということで事故予防のために4階デッキへのアクセスを封鎖していたようだ。

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